【Ferrari News】認定中古車でフェラーリを堪能。アプルーブドカーでフィオラノ・サーキットを激走!

フェラーリは独自の認定中古車プログラムに本腰を入れはじめた。車齢14年以内のモデルを対象に新車同様のコンディションを保証する。良質な中古車はスーパーカービジネスにとって大切なポイント

フェラーリは独自の認定中古車プログラムに本腰を入れはじめた。車齢14年以内のモデルを対象に新車同様のコンディションを保証する。良質な中古車はスーパーカービジネスにとって大切なポイント

スポーツカービジネスのキモ、それはユーズドカーにある

 スーパーカービジネスのキモは何か。私はユーズドカーの価値を高めることだと思っている。年々高額化するこの世界、下取りが悪ければ買い続ける意欲が落ちる。マラネッロが認定中古車ビジネスに本腰を入れ始めたと聞いたときには「さすが」だと思った。

 その価値の源はいかに「新車時のコンディション」をキープできるかにかかっている。つまりオーセンティックな状態であるか否かが価値を決めるわけだ。そこで「フェラーリ・アプルーブド」(認定中古車)の存在が重要になる。

走り02

 アプルーブドについて語る前にマラネッロの新車保証システムについて簡単に紹介しておこう。モデルによって微妙に異なるが、基準となる内燃機関モデルの保証内容を記す。

 新車販売時のメーカー保証は3年だ。8年目まで延長可能なワランティエクステンション(有償)がある。車齢9年目から16年目までをカバーする「パワー16」という追加保証制度があり、車齢20年未満の個体をオーセンティックに維持するための 「フェラーリ・プレミアム」、車齢20年を超えれば「フェラーリ・クラシケ」の出番となる。
 要するにマラネッロは自社製品の性能や品質に対する責任を、永続的かつ積極的に担おうとしているというわけだ。

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 フェラーリ・アプルーブドはマラネッロ独自の認定中古車プログラムで、過去14年以内に新車登録された個体が対象となる。今回、マラネッロ本社に招かれ、その仕上げ工程と実際に仕上げられた個体のテストをフィオラーノ・サーキットで行うことができた。

 では実際にフェラーリ・アプルーブドはどのように仕上げられるのだろうか。下取りなどで正規ディーラーに持ち込まれたユーズド・フェラーリはまず、過去の車両情報(サービスの履歴など)をすべて洗い出され問題点がないか確認後、トレーニングを積んだテクニシャンによって広範囲のテクニカルチェックを受ける。対象項目はパワートレーンや電装系、ボディ、インテリアなど202項目にも及ぶ。もちろん走行テストも行われる。

 純正でない部位や走行上の不具合があった場合には整備され、必要なら純正パーツを使った交換や修理を受ける。セールス前にはもう一度、内外装、エンジン周りのクォリティチェック。こうして仕上げられたアプルーブド個体には12カ月の保証が付加される。

ブルー

SF90

 そんなフェラーリ・アプルーブドの296GTBとSF90ストラダーレを実際に試乗してみた。新しいモデルだったとはいえ、そのコンディションは新車テスト時と大きく変わることはなかった。とくにフィオラノ・サーキットで駆った296GTBの楽しいことといったら!

 フェラーリの価値は見栄えはもちろん、パフォーマンスでこそ決まる。そのためにはオーセンティックな状態に保つ努力と環境が必要だ。マラネッロはそこに「永続性」という独自の概念を持ち込んだ。今後ますます多くのフェラーリが、永遠に残っていくことだろう。

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