【ポルシェの実力】マカンの第2世代はフル電動SUVに全面刷新。インテリジェントでパワフルなスポーツ世界を提示

ポルシェ・マカンターボ・エレクトリック/価格:1526万円。新型は4グレード構成。開発担当者は「このセグメントで最もスポーティなモデル」と説明。ターボの0→100km/h加速は3.3秒。トップスピードは260km/h

ポルシェ・マカンターボ・エレクトリック/価格:1526万円。新型は4グレード構成。開発担当者は「このセグメントで最もスポーティなモデル」と説明。ターボの0→100km/h加速は3.3秒。トップスピードは260km/h

BEV専用プラットフォームを採用。走りはリアルスポーツ!

 マカンの電動化はずいぶん前から噂されていた。BEVを作るにあたって、床下にスペースのあるSUVは適しているからだ。カイエンでプラグインハイブリッドを実行し、マカンでBEV専用プラットフォームを採用するという段取りである。

 ポルシェは積極的に電動化する方針を打ち出している。だから、これは計画どおり。ただ、昨今の世界的なBEVの販売台数の落ち込みを鑑みると、この先の動きは不透明ではある。

 それはともかく、2024年1月に「ポルシェ初のフル電動SUV」として新型マカンがワールドプレミアされた。場所はシンガポール。これまで以上にアジアを意識しているような気がする。

リア

インパネ

 第2世代としてまずお披露目されたモデルはマカン4とマカン・ターボだった。新型は通称「マカン・エレクトリック」と呼ばれ、そこにグレード名が追記される。「エレクトリック」を入れる理由はしばらくガソリンエンジン車と併売するからだ。

 その後5月にライプツィヒ工場での生産開始がアナウンスされ、7月から日本での予約受注がスタートした。グレードは、マカン/マカン4/マカン4S/マカンターボの4種類。最高出力はそれぞれ、360ps/408ps/516ps/639psと幅広く展開されている。駆動方式はマカンがRWDで他はAWDだ。

 特徴はBEV専用プラットフォームの利点で、空間をうまく利用している点。従来よりホイールベースを長くしたことでレッグスペースは広がり、ラゲッジスペースも拡大された。さらにボンネットの下には「フランク」と呼ばれるセカンドラゲッジコンパートメントが用意される。よってこれまで以上に実用性が高まったのはいわずもがな。アウトドアレジャーを含め使い勝手はよさそうだ。

プラットフォーム

ラゲッジ

 専用プラットフォームの恩恵はまだある。フロントシートで28mm、リアシートで15mm従来型より低くなった。これはスポーツカーフィーリングを意識したポルシェらしい配慮ともいえる。せっかく運動性能が際立つ低重心のモデルを作ったのだから、スポーティに走ってもらいたいという心配りである。

 印象的なフロントマスクに装備されたヘッドライトは2つのパートに分かれている。タイカンの流れを汲む4灯のデイタイムランニングライトとその下にあるメインヘッドライトモジュールだ。この2つの組み合わせが新世代ポルシェのアイコンとなる。

 というのが新型マカンの概要。カイエンとマカンが毎年ポルシェの販売台数のワンツーを争っている状況からも、重要なモデルであることは確かだ。それもあってしばらくはガソリン車と併売されるのだが、いずれガソリン車はカタログから落ちる。それにしてもマカン ターボの639psはすごい。過給器を付けた5リッター・V8クラスを上回る高出力を発揮する。ポルシェはSUVでもスポーツカーである。

モニター

シート

諸元

マカンGTS/価格:7DCT 1326万円。ガソリン仕様も継続販売。駆動方式は全車4WD。GTSは3リッター・V6ターボ(440ps)搭載。トップスピードは272km/h。ボディサイズは4726×1927×1596mm。ベーシックなマカン(862万円)のパワーユニットは2リッター直4ターボ(265ps)。トップスピードは232km/h

マカンGTS/価格:7DCT 1326万円。ガソリン仕様も継続販売。駆動方式は全車4WD。GTSは3リッター・V6ターボ(440ps)搭載。トップスピードは272km/h。ボディサイズは4726×1927×1596mm。ベーシックなマカン(862万円)のパワーユニットは2リッター直4ターボ(265ps)。トップスピードは232km/h

 

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