ニュルラップタイム更新。メガーヌRS限定車は年末に発売

メガーヌRSの軽量化と足回りの見直しで7分40秒台を記録

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▲ルノー・メガーヌRSトロフィーR  2019年末に500台限定で販売予定

 ルノーは7月、「2019年末に、メガーヌRSトロフィーRを500台限定で発売する」と発表した。トロフィーRは、ニュルブルクリンク北コース(ドイツ)で2019年4月5日にタイムアタックを行い、1周7分40秒100を記録した快速モデル。この記録はメガーヌRSが記録した1周7分45秒389を超える。また、2017年4月の段階でホンダは「新型ホンダ・シビック・タイプRがニュルブルクリンクで7分43秒80を達成。FFモデル最速(市販車と異なるタイヤを装着、ロールゲージを装備、後席とオーディオは取り外し)」と発表していたが、トロフィーRはシビック・タイプRよりも速いタイムだ。

 トロフィーRは、前記録保持車のメガーヌRSと同じ1.8リッターユニット(300bhp、MR18型)を搭載している。ルノーはラップタイムを更新するために、エンジンは変更せず、軽量化と足回りの変更、そして空力性能の改善というアプローチでラップタイム短縮に挑戦した。

 軽量化は後席を取り外し、リアアクスルの贅肉除去などを行っている。リアアクスルで38kg減だという。エグゾーストシステムはチタン製への変更で6kg以上マイナス。ボンネットはカーボン製で、従来比で半分の8kgに抑えられたという。リアのディフューザーはフルカーボン製。ここでもウエイトダウンを狙っている。ホイールは1本当たり2kg軽いタイプを装着。細かな点でいえば、マルチメディア用ディスプレイはメガーヌRSは8.7インチだったが、トロフィーRは7インチを使うことで、250g軽く仕上がったという。こうした努力を積み重ねて、合計130kg減量(車重1306kg)した。

 足回りの見直しは、フロントアクスルのネガティブキャンバー化や、リアのHアクセルに対する軽量化を実施。ショックアブソーバーはオーリンズ製(車高調整対応タイプ)、タイヤはブリヂストン・ポテンザS007(245/35R19サイズ)を装着、ブレーキはブレンボ製カーボンセラミックを採用した。

 エアロダイナミクスの改善はボディ下回りの空気の流れを改善、NACA製エアインテークとブレークスクープを装備してエアフローの効率アップを図った。

 トロフィーRの最高速度は262km/h、0〜100km/h加速は5.2秒でクリアする、と発表。

 トロフィーRの価格は5万5000ユーロ(フランス価格、価格は販売国で異なる)。日本円に換算して約670万円。トランスミッションは6速MTだ。

トロフィーRリア決まり.jpg▲トロフィーRは徹底的な軽量化と足回りの改善と空力の見直しでニュルのアタックタイムを短縮した

トロフィーR室内.jpg▲軽量化を徹底するためマルチインフォメーションディスプレイを7インチタイプに小型化した

トロフィーR後席なし.jpg▲2019年末に500台の限定販売を予定 フランスでの販売価格は5万5000ユーロ(約670万円)だという

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