【最新モデル試乗】先進プラグイン・ハイブリッド、MINIクーパーSEクロスオーバーの電動フィール

MINIクーパーSEクロスオーバー・オール4 昨秋のマイナーチェンジで前後ランプなどをリフレッシュ クーパーSEは「e」をモチーフにしたオーナメントを装着 駆動方式は4WD
MINIクーパーSEクロスオーバー・オール4 昨秋のマイナーチェンジで前後ランプなどをリフレッシュ クーパーSEは「e」をモチーフにしたオーナメントを装着 駆動方式は4WD

MINIクロスオーバーSEクロスオーバー・オール4 価格:6SAT 510万円 試乗記

1充電当たりのEV走行距離53km。日常使用は電気だけで走れる!

 ユニオンジャック柄のリアランプを採用するなど、各部をリファインした最新MINIクロスオーバーの中で、注目度を高めているのがクーパーSEである。クーパーSEは、MINIラインアップ唯一のPHV(=電動車)。1.5リッターの直3ターボ(136ps/220Nm)とモーター(88ps/165Nm)を組み合わせ、1充電当たり53.0㎞(WLTCモード)のEV走行距離を実現した。
 日本の一般ユーザーの一日当たりの平均走行距離は50km以下だから、日常ユースを電気だけで走れる環境対応車である。そのうえMINIらしく、パフォーマンスは強力。システム総合出力/トルクは223ps/385Nmに達する。その気になれば圧倒的な速さが楽しめるマルチ派でもある。

 PHVモードは、MMAX・eドライブ/オートeドライブ/SAVEの3種。デフォルトはバッテリー容量がある限り、電気で走るMAX・eドライブ。この状態でのドライビングはリアルEV。静かでスムーズな先進ドライビングが楽しめる。モーターの最大トルクは165Nmだから、さほどパワフルな印象はないものの加速力は十分。スムーズに周囲の流れに乗り、リードできる。ただし、あまりに洗練されているためMINIらしいライブな味わいは希薄。そこが玉にキズだ。

全長×全幅×全高4315×1820×1595mm リアランプはMINIらしさあふれるユニオンジャック柄
全長×全幅×全高4315×1820×1595mm リアランプはMINIらしさあふれるユニオンジャック柄
1.5リッター直3ターボ+モーター システム総合出力/トルクは224ps/385Nm 走行モードはミッド/グリーン/スポーツの切り替えが可能
1.5リッター直3ターボ+モーター システム総合出力/トルクは224ps/385Nm 走行モードはミッド/グリーン/スポーツの切り替えが可能

走りは「オートeドライブ」がお勧め。キビキビ&インテリジェンスが融合

 お勧めはオートeドライブ。エンジンとモーターを最適効率で制御して走るモードだ。バッテリー容量に余裕がある限り、モーター走行が主体になるが、強い加速シーンや高速道路ではエンジンが始動。気持ちのいい走りとともに、バッテリー容量を巧みにキープする。いわばモーターとエンジンの「いいとこ取り」のイメージ。MINIに期待するキビキビさと、PHVらしいインテリジェンスが味わえる。

 電池容量が減っても空になることはなく、残量3%前後をキープ。通常のハイブリッド車と同様の走りが味わえるのがうれしい。加速初期はモーターが担当し、スピードが乗るとエンジンに切り替わる制御は実に巧み。しかも標準モデルと比べ静かな印象で、エンジン音は耳につかない。
 SAVEは、エンジンが主役。エンジンで発電し充電も行うので、充電モードとしても使える。プラグでの充電は200Vの普通充電に対応。約3.5時間で満充電になる。

 クーパーSEは、MINIらしい楽しさと先進性、そして上質さが凝縮した高機能モデル。スポーティな走りは環境に優しく、室内空間はユーティリティ抜群。駆動方式は4WDだから、道を選ばない。一歩先を行くカーライフを楽しみたいと考えるアクティブなユーザーに最適な選択肢である。

インパネはMINI伝統造形 最新モデルはコネクテッド機能を強化 各部は上質な仕上げ
インパネはMINI伝統造形 最新モデルはコネクテッド機能を強化 各部は上質な仕上げ
写真の本革スポーツシートはop(36万6000円) 室内空間は実用的なスペース 乗車定員は5名 乗り心地はやや硬め
写真の本革スポーツシートはop(36万6000円) 室内空間は実用的なスペース 乗車定員は5名 乗り心地はやや硬め
見やすいマルチ液晶メーターはセットop(14万1000円)
見やすいマルチ液晶メーターはセットop(14万1000円)
PHVモードは3種 写真のオートeドライブは賢い制御
PHVモードは3種 写真のオートeドライブは賢い制御
トランスミッションは6速AT 変速は滑らか
トランスミッションは6速AT 変速は滑らか
室内中央にトグルスイッチを集中配置 システム起動や走行モード切り替えを行う
室内中央にトグルスイッチを集中配置 システム起動や走行モード切り替えを行う
充電リッドはフロント左側に配置 200Vの普通充電に対応 約3.5時間で満充電になる
充電リッドはフロント左側に配置 200Vの普通充電に対応 約3.5時間で満充電になる

MINIクーパーSEクロスオーバー 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=クーパーSEクロスオーバー・オール4
価格=6SAT 510万円
全長×全幅×全高=4315×1820×1595mm
ホイールベース=2670mm
トレッド=未公表
最低地上高=未公表
車重=1770kg
エンジン=1498cc直3DOHC12Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=100kW(136ps)/4400rpm
最大トルク=220Nm(22.4kgm)/1300〜4300rpm
モーター最高出力=65kW(88ps)/4000rpm
モーター最大トルク=165Nm/3000rpm
システム最高出力=165kW(224ps)
システム最大トルク=385Nm
WLTC充電電力使用時走行距離=53.0km
WLTCモード燃費=14.8km/リッター(燃料タンク容量36リッター)
(市街地/郊外/高速道路=11.9/15.8/15.7km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/50R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.4m
●主な燃費改善対策=プラグインハイブリッド/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/アイドリングストップ/電動パワーステアリング/ブレーキエネルギー回生システム
●主要装備=ドライビングアシスト(前車接近警報+衝突回避・被害軽減ブレーキ)/アクティブクルーズコントロール/8エアバッグ/レインセンサー(自動ドライビングライト付き)/BMWチャージング(12カ月間)/パフォーマンスコントロール/MINIドライビングモード/電気式パーキングブレーキ/オートマチックテールゲート/LEDヘッドライト/LEDデイライト/ユニオンジャックデザインリアランプ/ルーフレール/18インチアルミ(ピンスポークシルバー)/クロームドアハンドル&ウィンドウライン/自動防眩ドアミラー/ヒーター付きウィンドスクリーン&ウォッシャーノズル/ティンテッドガラス/本革巻きスポーツステアリング/8.8インチワイドカラーディスプレイ/ナビゲーションシステム/ETC車載器内蔵ルームミラー/ストレージコンパートメントパッケージ/ライトパッケージ/クロームラインインテリア/ステンレス製ドアシルプレート/2ゾーンオートAC/MINIエキサイトメントパッケージ
●主要装着メーカーop=ペッパーパッケージ(リアビューカメラ+前後パークディスタンスコントロール+パーキングアシスト)8万6000円/デジタルパッケージプラス(ヘッドアップディスプレイ+MINIドライバーサポートデスク+スマートフォンインテグレーション+ワイヤレスパッケージ+マルチディスプレイメーターパネル)14万1000円/レザーシートパッケージ(本革スポーツシート+前席電動調節機能+前席シートヒーター)36万6000円/18インチブラックアルミ1万5000円/ブラックルーフレール1万4000円/アラームシステム5万7000円/ヘッドライナー・アンスラサイト3万4000円
●ボディカラー:ホワイトシルバーメタリック(op8万円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万8460円

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