ボルボが新型電動ミッドサイズプレミアムSUVの「EX60」を発表。デザインやエンジニアリング、ハードウェア、ソフトウェアが一体となって航続距離を最適化し、一充電航続距離はAWD仕様で最大810kmというクラス最長を達成。欧州市場では発表とともに受注を開始し、生産はスウェーデンのトースランダ工場で2026年春より実施予定
ボルボ・カーズは2026年1月21日(現地時間)、電気自動車の新型ミッドサイズSUV「EX60」を発表した。
EX90、EM90、EX40、EC40、EX30、ES90などに続くボルボの新世代BEVとなるEX60は、航続距離への不安を解消するとともに、革新的なユーザーエクスペリエンスや最先端の安全装備などによって、新たな領域を切り開く電動SUVモデルとして登場。また、ボルボにとって世界最大のBEVセグメントであるミッドサイズSUVカテゴリーに初参入する重要な1台に位置する。
最大のトピックは、デザインやエンジニアリング、ハードウェア、ソフトウェアが一体となって航続距離を最適化した点にある。パワートレインは最高出力275kW/最大トルク480Nmを発生するリアモーターに総電力量80kWhのリチウムイオン電池を組み合わせた後輪駆動モデルのP6 Electric、システム最高出力375kW/最大トルク710Nmを発生する前後モーターに総電力量91kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたAWDモデルのP10 AWD Electric、そしてシステム最高出力500kW/最大トルク790Nmを発生する前後モーターに総電力量112kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたAWDモデルのP12 AWD Electricという3機種を設定。一充電航続距離はP6が620km、P10が660km、P12がクラス最長となる810kmを達成した。10年間のバッテリー保証を付帯してユーザーの安心感を高めたことも、パワートレインの訴求点である。

▲パワートレインは最高出力275kW/最大トルク480Nmを発生するリアモーターに総電力量80kWhのリチウムイオン電池を組み合わせた後輪駆動モデルのP6 Electric、システム最高出力375kW/最大トルク710Nmを発生する前後モーターに総電力量91kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたAWDモデルのP10 AWD Electric、システム最高出力500kW/最大トルク790Nmを発生する前後モーターに総電力量112kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたAWDモデルのP12 AWD Electricという3機種を設定
充電に関しては、AC普通充電とDC急速充電に対応。400kWの急速充電器を使用した場合、わずか10分で最大340km分の航続距離を追加できる。一方、基本骨格は新世代のSPA3プラットフォームと、再生スチールや再生アルミニウム、そしてリサイクルポリマーとバイオベース素材を使用したセル・トゥ・ボディ技術で構成した。
エクステリアについては、機能が形をつくるスカンジナビアンデザインをEV時代に即して新たなアプローチで導入し、自信に満ち、かつスタイリッシュなSUVフォルムに仕立てる。新しいトールハンマーデザインのLEDヘッドランプおよびデイタイムランプやクローズドタイプのグリル、力強い造形の前後バンパー、リアリアウィンドウ左右後端とリアエンドパネルに配したLEDコンビネーションランプ、空力特性を考慮した独特な造形のアルミホイールなども目を引く部分だ。さらに、低く構えたフロントや流れるようなルーフライン、絞り込まれたサイドボディなどによって、空気抵抗係数(Cd値)は0.26という優れたエアロダイナミクスを実現する。ポップアップ式の電子式ドアハンドルの採用も目新しいポイントだ。ボディサイズは全長4803×全幅1899×全高1635mm/ホイールベース2970mmに設定している。


▲機能が形をつくるスカンジナビアンデザインを新たなアプローチで導入して、自信に満ち、かつスタイリッシュなSUVフォルムに仕立てる。ボディサイズは全長4803×全幅1899×全高1635mm/ホイールベース2970mmに設定
内包するインテリアは、インパネ上部を水平基調にアレンジして前方視界を高めたうえで、高品質グラフィックスのドライバーディスプレイおよびヘッドアップディスプレイ、大型のセンタースクリーンディスプレイを採用するとともに、独自開発技術とGoogle、NVIDIA、Qualcomm Technologies などのテクノロジーリーダーの優れたサービスや技術を融合した、最先端のハードウェア・ソフトウェア基盤である「HuginCore」の最新バージョンを搭載。自然でパーソナライズされた会話が可能なGoogleの新AIアシスタント「Gemini」をボルボ車として初めて導入したこともアピールポイントである。また、ボルボ車として初めて前後4席すべてのヘッドレストにスピーカーを内蔵したプレミアムなBowers&Wilkins製28スピーカーオーディオシステムを設定。さらに、ボルボ車として初めてDolby Atmosに対応したApple Musicをプリインストールし、没入感あふれるオーディオ体験を提供する。

▲インパネ上部を水平基調にアレンジして前方視界を高めたうえで、高品質グラフィックスのドライバーディスプレイおよびヘッドアップディスプレイ、大型のセンタースクリーンディスプレイを配備。最先端のハードウェア・ソフトウェア基盤である「HuginCore」の最新バージョンも搭載する
キャビン空間自体は、2970mmというロングホイールベースやフラットなフロアを活かして、広々とした後席足もと空間を確保。また、シート仕様にはリサイクル素材を使用したテキスタイルなど多彩な表皮を設定する。インテリア全体にもサステナブルな素材や責任ある方法で調達された天然素材を使用した。前席マルチアダプティブシートベルトやボロン鋼で強化したセーフティケージなどを配して乗員の安全性を高めたこともEX60の特徴である。


▲2970mmというロングホイールベースやフラットなフロアを活かして、広々とした後席足もと空間を確保。シート仕様にはリサイクル素材を使用したテキスタイルなど多彩な表皮を用意する。前席にはスウェーデン国旗のタグを付ける
なお、欧州市場の一部ではEX60の発表とともに受注を開始し、生産はスウェーデンのトースランダ工場で2026年春より実施すると予告。米国市場では今春後半に受注をスタートする。また、アウトドア志向の「EX60クロスカントリー」も同時にラインアップするが、同車の概要については別記事で紹介しよう。
