メルセデス・マイバッハの特別な2シーターオープンモデル「メルセデス・マイバッハSL 680 モノグラムシリーズ」が日本上陸。マイバッハブランド史上、最もスポーティなモデルで、細部までこだわった絶妙なデザインに、上質な素材の組み合わせを採用。デザインコンセプトとして「レッドアンビエンス」と「ホワイトアンビエンス」をラインアップ。車両価格は3650万円の設定
メルセデス・ベンツ日本は2025年10月29日、昨年の11月29日に発表したメルセデス・マイバッハの特別な2シーターオープンモデル「メルセデス・マイバッハSL 680 モノグラムシリーズ(Mercedes-Maybach SL 680 Monogram Series)」の日本における販売を開始し、合わせて実車をモビリティショー2025で披露した。車両価格は3650万円に設定する。

▲メルセデス・マイバッハSL 680 モノグラムシリーズ 価格:3650万円 全長4695×全幅1915×全高1365mm ホイールベース2700mm 車重2000kg WLTCモード燃費7.1km/リットル 乗車定員2名 デザインコンセプトとして外装色にMANUFAKTURガーネットレッドを纏った「レッドアンビエンス」(写真・左)と、MANUFAKTURオパリスホワイトマグノを纏った「ホワイトアンビエンス」(同・右)という2つのキュレーションを設定
2024年8月に米国カリフォルニア州モントレーにおいてワールドプレミアを飾ったメルセデス・マイバッハSL 680 モノグラムシリーズは、マイバッハブランド史上、最もスポーティなモデルに位置づけられ、細部までこだわった絶妙なデザインに、上質な素材の組み合わせを採用。また、内外装の随所にマイバッハパターンを配して、究極のロードスターモデルであることを主張する。市場投入に際しては、外装色にMANUFAKTURガーネットレッド(メタリック)を纏った「レッドアンビエンス」と、MANUFAKTURオパリスホワイトマグノを纏った「ホワイトアンビエンス」という2つのキュレーションを設定した。
エクステリアについては、高級感あふれるマイバッハスタイルエレメントとダブルスクープを備えた象徴的なスタイリングに仕立てことがトピックだ。縦のピンストライプを配したマイバッハ専用ラジエターグリルは、中央に配した“MAYBACH”のレタリングと精巧に統合され、イルミネーションにより鮮やかに照らし出される。また、特徴的なボンネットマスコットにはフロントからリアにかけて中央を走るクロームフィンを施し、ボディのメリハリ感を強調。オブシディアブラックのボンネットには、グラファイトグレーのマイバッハパターンをオプションで組み込むことを可能とした。ちなみに、このボンネットの製造工程は非常に複雑で、高い精度が求められるために一部で“PixelPaint(ピクセルペイント)”プロセスのハンドメイドをドイツのジンデルフィンゲン工場において実施。まずボンネットにベースコートを施し、その後に手作業で研磨され、マイバッハパターンを塗装する。さらにクリアラッカーの塗装の後、再び手作業による磨きを経て、最後にもう1度クリアラッカーを塗布するという、計4層のクリアラッカーと3回の研磨工程による緻密かつ手の込んだ工程を経て製作している。
一方、ヘッドライトの内部はローズゴールドの上質なアクセントで仕上げ、またフロントスポイラー左右に配置したワイドなエアインテークには多数のマイバッハエンブレムを配備。さらに、フロントガラスフレームやサイドスカートにはクローム装飾を施す。リアセクションについては、マイバッハのロゴをあしらったリアコンビネーションランプやクロームトリム、ルーバーによって上下に二分割したエグゾーストエンド、ディフューザーを備えた専用デザインのリアエプロンなどを配して、エレガントかつ印象的な後ろ姿を創出。シート後方にはエアロダイナミクスを追求してデザインしたダブルスクープを配し、オープンモデルならではの個性的なスタイリングを強調した。足もとには5ホールデザインの21インチ鍛造アルミホイール(R76)を標準で、マルチスポークデザインの21インチ鍛造アルミホイール(R29)をオプションで採用。タイヤは前275/35/後305/30R21サイズを組み込んでいる。

▲高級感あふれるマイバッハスタイルエレメントとダブルスクープを備えた象徴的なスタイリングを採用。縦のピンストライプを配したマイバッハ専用ラジエターグリルは中央に配した“MAYBACH”のレタリングと精巧に統合され、イルミネーションにより鮮やかに照らし出される

▲ボンネットマスコットにはフロントからリアにかけて中央を走るクロームフィンを施し、ボディのメリハリ感を強調。オブシディアブラックのボンネットにはグラファイトグレーのマイバッハパターンをオプションで組み込むことを可能
肝心のアコースティックソフトトップは、ライトブラックカラーのファブリック素材で構成したうえで、マイバッハパターンをアンスラサイトカラーで配備する。アルミニウムとスチールによるソフトトップフレームは、SLのモデル名が意味する“スーパーライト”に相応しい軽量構造で仕立て、またソフトトップは約15秒で電動開閉され、時速60kmまでは走行時での開閉操作を可能とした。
内包するインテリアは、マイバッハ特有の装備と、ドアパネル、センターコンソール、そしてブランドのロゴをあしらったシートにクリスタルホワイトのナッパレザーを採用したことが訴求点。植物由来のなめし加工を施したクリスタルホワイトカラーのナッパレザーは、なめし剤にコーヒー豆の殻を原料とするサステナブル素材を使用する。シート自体は花びらを思わせる新たなフローラルデザインを導入し、シート後方のスペースにもフローラルデザインのホワイトレザーを張る。また、メッキ装飾を施したシートバックレストとシルバークロームのトリムによって、鮮やかなコントラストを演出した。さらに、デジタルコックピットディスプレイとメディアディスプレイにはローズゴールドを基調とした専用の表示スタイルとスタートアップアニメーションを配備。そして、マイバッハロゴを本革巻きウッドステアリングやステンレスペダル、イルミネーテッドステップカバーなどにあしらって、ユーザーの所有欲を満たすようアレンジする。機能装備として、エナジャイジングエアコントロールやエナジャイジングパッケージプラス、ワイヤレスチャージング、17スピーカー/1220WのBurmesterハイエンド3Dサラウンドサウンドシステムなども標準で組み込んだ。
パワートレインに関しては、M177型3982cc・V型8気筒DOHC直噴ガソリンツインターボエンジン(最高出力585ps/5500~6500rpm、最大トルク800Nm/2500~5000rpm)を搭載。トランスミッションには9G-TRONIC(電子制御9速AT)を組み合わせ、駆動機構には連続トルク可変配分式4輪駆動システムの4MATIC+を採用する。リアアクスルステアリングも標準で組み込んだ。また、走行モードとして専用のMAYBACHモードを採用。選択時はサスペンションが最も柔らかい設定となり、路面の凹凸を滑らかに吸収することで非常に快適な乗り心地を実現し、合わせてエンジンやトランスミッションの動作が静かでスムーズになるように調整する。モードではほかにも、快適性を重視したCOMFORTモードや、ダイナミクスと感情豊かな走行体験を提供するSPORTモードなどを選択可能とした。
シャシー面については、インテリジェントな油圧制御により極めて広範囲でのロールレートを実現したACTIVE RIDE CONTROLサスペンションを標準で装備。必要に応じてフロントアクスルを約30mm上昇させることで地下駐車場等への進入などを容易にするフロントアクスルリフトシステムも組み込んでいる。

▲パワーユニットにはM177型3982cc・V型8気筒DOHC直噴ガソリンツインターボエンジンを搭載。最高出力は585ps、最大トルクは800Nmを発生する。シャシー面にはインテリジェントな油圧制御により極めて広範囲でのロールレートを実現したACTIVE RIDE CONTROLサスペンションを装備
