新たな価値を持つスペシャルティスポーツハイブリッドに進化した新型ホンダ・プレリュードが発売。車両価格は600万円超えで、日本での月間販売計画は300台

ホンダが第6世代の新型プレリュードを日本で発売。「UNLIMITED GLIDE」をグランドコンセプトに、翼を大きく広げて空を舞う普遍的な機能美のプロポーションや、同乗者も一緒に空へ“2人で”を突き詰めたインテリア、ホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」をさらに進化させて“操る喜び”を継承しながら環境性能や日常での使い勝手も追求したパフォーマンスなどによって、電動化時代の新しい“スペシャルティスポーツ”を具現化。車両価格は617万9800円に設定。新車販売オンラインストア「Honda ON」専用グレードの「Honda ON Limited Edition」も648万100円でリリース

 ホンダは2025年9月5日、「新たな価値を持つスペシャルティスポーツハイブリッド」を謳う新型プレリュードを発売した。

▲ホンダ・プレリュード 価格:617万9800円 全長4520×全幅1880×全幅1355mm ホイールベース2605mm 車重1460kg 乗車定員4名 WLTCモード燃費23.6km/リットル

▲ホンダ・プレリュード 価格:617万9800円 全長4520×全幅1880×全幅1355mm ホイールベース2605mm 車重1460kg 乗車定員4名 WLTCモード燃費23.6km/リットル

車種展開および車両価格は以下の通り。

プレリュード:617万9800円

プレリュードHonda ON Limited Edition:648万100円

▲ホンダ・プレリュードHonda ON Limited Edition 価格:648万100円 新車販売オンラインストア「Honda ON」専用グレード

▲ホンダ・プレリュードHonda ON Limited Edition 価格:648万100円 新車販売オンラインストア「Honda ON」専用グレード

 24年ぶりに復活した第6世代の新型プレリュードは、「UNLIMITED GLIDE~どこまでも行きたくなる気持ちよさ×非日常のときめき~」をグランドコンセプトに据えて、翼を大きく広げて空を舞う普遍的な機能美のプロポーションや、同乗者も一緒に空へ“2人で”を突き詰めたインテリアおよびパッケージング、ホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」をさらに進化させて“操る喜び”を継承しながら環境性能や日常での使い勝手も追求したパフォーマンスなどを具現化して、電動化時代の新しい“スペシャルティスポーツ”に仕立てたことが特徴である。

▲24年ぶりに復活する第6世代の新型プレリュードは、グランドコンセプトに「UNLIMITED GLIDE~どこまでも行きたくなる気持ちよさ×非日常のときめき~」を掲げる

▲24年ぶりに復活する第6世代の新型プレリュードは、グランドコンセプトに「UNLIMITED GLIDE~どこまでも行きたくなる気持ちよさ×非日常のときめき~」を掲げる

 まずエクステリアは、無動力でありながら自然(上昇気流)を味方につけることで何百kmも飛ぶことができるグライダーをイメージ。グライダーが滑空するような高揚感を生み出す低くシャープなフロントノーズ、抑揚のあるなめらかなボディラインに加え、低くワイドなスタンスによって、ダイナミックな走りを想起させる。また、グライダーをイメージした3灯仕様(ロービーム/アダプティブドライビングビーム/アクティブコーナリングライト)のLEDヘッドライトやスムーズでクリーンなドアパネルを実現するフラッシュアウターハンドル、上質さを表現するフロントグリルのブラッククロームメッキ、フロントとリアのバンパー下部に配したブルーアクセント、太いメインスポークと細いサブスポークをレイヤー状に均等配置した19インチノイズリデューシングアルミホイール、ブルーのアクセントを効かせたブレンボ製のブレーキキャリパーなどを配して、先進的なスペシャリティカーを体現した。ルーフにレーザーブレーズ技術を採用し、ルーフモールを廃止するとともにガラスプリントアンテナを組み込んで、スムーズかつクリーンなルーフラインを生成した点も、新世代のスペシャルティカーらしいアレンジだ。ボディカラーは新色のムーンリットホワイトパールのほか、メテオロイドグレーメタリック、クリスタルブラックパール、フレームレッドという計4色をラインアップ。Honda ON Limited Editionには、ムーンリットホワイトパールをベースにルーフとドアミラーをブラックで塗装した専用2トーンカラーを採用している。

▲グライダーが滑空するような高揚感を生み出す低くシャープなフロントノーズに、3灯仕様(ロービーム/アダプティブドライビングビーム/アクティブコーナリングライト)のLEDヘッドライトを組み合わせる

▲グライダーが滑空するような高揚感を生み出す低くシャープなフロントノーズに、3灯仕様(ロービーム/アダプティブドライビングビーム/アクティブコーナリングライト)のLEDヘッドライトを組み合わせる

▲非点灯時はダブルライン、点灯時はシャープな一文字ラインに発光してワイドスタンスを印象づけるLEDリアコンビネーションランプを配備

▲非点灯時はダブルライン、点灯時はシャープな一文字ラインに発光してワイドスタンスを印象づけるLEDリアコンビネーションランプを配備

▲低くシャープなフロントノーズからなめらかなルーフラインへとつながる流麗なプロポーションによって、ダイナミックな走りを想起させるスタイリングを創出

▲低くシャープなフロントノーズからなめらかなルーフラインへとつながる流麗なプロポーションによって、ダイナミックな走りを想起させるスタイリングを創出

▲キーを持って近づくと自動でポップアップするフラッシュアウターハンドルを装備

▲キーを持って近づくと自動でポップアップするフラッシュアウターハンドルを装備

▲足もとには19インチノイズリデューシングアルミホイール+235/40R19 96Wタイヤを装着

▲足もとには19インチノイズリデューシングアルミホイール+235/40R19 96Wタイヤを装着

▲ボディカラーは写真上より新色のムーンリットホワイトパールのほか、メテオロイドグレーメタリック、クリスタルブラックパール、フレームレッドという計4色を設定

▲ボディカラーは写真上より新色のムーンリットホワイトパールのほか、メテオロイドグレーメタリック、クリスタルブラックパール、フレームレッドという計4色を設定

▲Honda ON Limited Editionにはムーンリットホワイトパールをベースにルーフとドアミラーをブラックで塗装した専用2トーンカラーを採用

▲Honda ON Limited Editionにはムーンリットホワイトパールをベースにルーフとドアミラーをブラックで塗装した専用2トーンカラーを採用

 インテリアについても、滑空するような高揚感を感じさせるデザインとし、運転席だけでなく助手席も快適な空間を目指す。インテリアのメインカラーであるブルー×ホワイトは、軽快なホワイトと深いブルーのコーディネートによって、グライダーの気持ち良さを表現。また、インストルメントパネルは思わず触れたくなるような、やわらかな陰影のホワイト表皮や所有する喜びを高める“PRELUDE”ロゴの刺繍など、きめ細やかな造り込みで特別感を感じさせるデザインとした。さらに、運転席と助手席を作り分け、運転席はスポーツ走行に適したホールド性を高めたシートとする一方、助手席はほどよく包まれるような快適さを提供。低く水平基調の視界、Dシェイプデザインのステアリングホイール、専用のフルグラフィックメーターなど、走りへの期待感を高めるアレンジも実施する。インテリアの仕様は前述のブルー×ホワイトのほか、ブルー×ブラック(ムーンリットホワイトパールのみ)も設定した。

▲インテリアも滑空するような高揚感を感じさせるデザインとし、運転席だけでなく助手席も快適な空間を目指す。写真はメインの内装カラーであるブルー×ホワイト。軽快なホワイトと深いブルーのコーディネートによって、グライダーの気持ち良さを表現する

▲インテリアも滑空するような高揚感を感じさせるデザインとし、運転席だけでなく助手席も快適な空間を目指す。写真はメインの内装カラーであるブルー×ホワイト。軽快なホワイトと深いブルーのコーディネートによって、グライダーの気持ち良さを表現する

▲運転席と助手席を作り分け、運転席はスポーツ走行に適したホールド性を高めたシートとする一方、助手席はほどよく包まれるような快適さを提供。表皮には本革×プライムスムースを張る。後席には6:4分割可倒機構を装備

▲運転席と助手席を作り分け、運転席はスポーツ走行に適したホールド性を高めたシートとする一方、助手席はほどよく包まれるような快適さを提供。表皮には本革×プライムスムースを張る。後席には6:4分割可倒機構を装備

▲ムーンリットホワイトパールのボディカラーにはブルー×ブラックのインテリアを設定

▲ムーンリットホワイトパールのボディカラーにはブルー×ブラックのインテリアを設定

▲本革巻ステアリングホイール(スムースレザー)+アルカンターラセンターマーカーを装備

▲本革巻ステアリングホイール(スムースレザー)+アルカンターラセンターマーカーを装備

▲10.2インチデジタルグラフィックメーターは気分やシーンに合わせて表示のカスタマイズが可能

▲10.2インチデジタルグラフィックメーターは気分やシーンに合わせて表示のカスタマイズが可能

▲助手席側ミドルライニング(雲柄表皮/バイカラーステッチ)+PRELUDE刺繍ロゴを配備

▲助手席側ミドルライニング(雲柄表皮/バイカラーステッチ)+PRELUDE刺繍ロゴを配備

 先進機能の面では、スマートフォンで使い慣れた機能をクルマでも使えるGoogleを搭載した9インチHonda CONNECTディスプレイを搭載。Googleアシスタント、Googleマップ、Google Playなどによりクルマの移動と日常がシームレスにつながり、よりパーソナライズされたドライブ体験を提供する。また、音響装備として専用チューニングのBOSEプレミアムサウンドシステムを標準装備。8基のスピーカーのイコライザーを最適に調整することでコンサート会場にいるような臨場感を再現し、またBOSE社独自技術の「Dynamic Speed Compensation(ダイナミック スピード コンペンセーション)」により車速に応じて音量と音質を自動調整して、快適なリスニング体験を供給する。

▲Googleを搭載した9インチHonda CONNECTディスプレイを搭載

▲Googleを搭載した9インチHonda CONNECTディスプレイを搭載

▲専用チューニングのBOSEプレミアムサウンドシステムを標準装備

▲専用チューニングのBOSEプレミアムサウンドシステムを標準装備

 新時代のスペシャリティカーとして“特別な”“多目的な・万能な”という、相反する要素を両立するパッケージを目指したこともトピック。ワイド&ローでスムーズなボディによりスペシャルティスポーツらしいプロポーションを実現するとともに、大径タイヤと最適なホイールベースにより高い運動性能を発揮できる仕様とする。また、開口部の広いテールゲート式の荷室によって荷物の出し入れをしやすくしたほか、スーツケース2個を載せられるスペースを確保。後席を倒せば9.5型のゴルフバックが2個、またはサーフボード2本など、さまざまな荷物が積載可能である。床面ボード下の収納スペースやコンビニフックなども配備して、使い勝手を高めたこともアピールポイントだ。

▲開口部の広いテールゲート式の荷室によって荷物の出し入れをしやすくしたほか、スーツケース2個を載せられるスペースを確保。後席を倒せば9.5型のゴルフバックが2個収納可

▲開口部の広いテールゲート式の荷室によって荷物の出し入れをしやすくしたほか、スーツケース2個を載せられるスペースを確保。後席を倒せば9.5型のゴルフバックが2個収納可

 注目のパワートレインには、LFC型1993cc直列4気筒DOHC16V直噴アトキンソンサイクルガソリンエンジン(最高出力141ps/6000rpm、最大トルク18.6kg・m/4500rpm)に、H4型駆動用モーター(最高出力135kW/5000~6000rpm、最大トルク315Nm/0~2000rpm)/発電用モーターの2モーターを内蔵した電気式CVT、リチウムイオン電池、パワーコントロールユニット(PCU)、インテリジェントパワーユニット(IPU)で構成するホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」に、ホンダ車として初となる制御技術「Honda S+ Shift(エスプラスシフト)」を採用したことが訴求点。モーター駆動でありながら仮想の8段変速で加減速時に緻密にエンジン回転数をコントロールし、あたかも有段変速機があるかのようなダイレクトな駆動レスポンスと鋭いシフトフィールを実現する。さらに、エンジン回転数と同期した迫力のある音をスピーカーから流すことでエンジンサウンドの音質を高めるアクティブサウンドコントロールシステム、これと協調し俊敏に反応するメーターなどにより、乗る人の五感を刺激し、よりドライバーとクルマが一体化するような、爽快で意のままの走りを具現化した。

 また、開発コンセプトのモチーフであるグライダーを体現する制御として、ニュートラルギアに入れたかのような減速度で走行する「コースティング制御」をホンダ車として初採用。走行時、前方の赤信号に向けて距離の長いアクセルオフをする時など、D(ドライブ)レンジの状態で減速セレクターを「+」に操作することで、再加速の必要性が減り、ペダル踏み替えによる操作の負荷を軽減する。さらに、「SPORT」、「GT」、「COMFORT」の3つのドライブモードを備え、ここにそれぞれの特性が際立つ「Honda S+ Shift」の制御を組み合わせることで、6種類の走りを楽しむことが可能。「INDIVIDUAL」モードも設定し、パワートレイン、ステアリング、サスペンション、メーター、エンジンサウンド、アダプティブクルーズコントロールという6項目をユーザー好みにカスタマイズできるようアレンジした。

▲パワートレインにはLFC型1993cc直列4気筒DOHC16V直噴アトキンソンサイクルガソリンエンジン(141ps/18.6kg・m)に、H4型駆動用モーター(135kW/315Nm)/発電用モーターの2モーターを内蔵した電気式CVT、リチウムイオン電池、パワーコントロールユニット(PCU)、インテリジェントパワーユニット(IPU)で構成するホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載

▲パワートレインにはLFC型1993cc直列4気筒DOHC16V直噴アトキンソンサイクルガソリンエンジン(141ps/18.6kg・m)に、H4型駆動用モーター(135kW/315Nm)/発電用モーターの2モーターを内蔵した電気式CVT、リチウムイオン電池、パワーコントロールユニット(PCU)、インテリジェントパワーユニット(IPU)で構成するホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載

▲ホンダ車として初となる制御技術「Honda S+ Shift(エスプラスシフト)」を採用

▲ホンダ車として初となる制御技術「Honda S+ Shift(エスプラスシフト)」を採用

 基本骨格については、応答性の良いハンドリングとスムーズな乗り心地を両立させるために、高張力鋼板の積極的な適用やアルミ製フロントフードの採用などを実施し、“剛”と“柔”をあわせ持つボディ骨格を構築。空力特性も最大限に重視し、低速域から高速域まで一貫した旋回フィールを実現できるよう、ボディ形状の細部にまで徹底してこだわった。

 シャシー面に関してはシビック・タイプR用をベースに、プレリュード専用のセッティングを施す。まず、フロントサスペンションにはデュアルアクシス・ストラット式を採用し、ここに減衰力を緻密に制御するアダプティブダンパーシステムを配して、卓越したハンドリング性能と路面追従性を実現。また、操舵機構には高剛性とVGRによる取り回しのよさを備えた高応答ステアリングシステムを、動力伝達機構にはトルクステアを抑制し操舵時の安定性を高める等剛性ドライブシャフトを装備する。制動機構には、リニアなブレーキフィールと高い耐フェード性を確保したBrembo社製大容量フロントブレーキを組み込んだ。旋回時の回頭性、挙動安定性を向上させるアジャイルハンドリングアシストに、ホンダ車として初めてブレーキング時まで作動範囲を広げ、ターンインからコーナー脱出までシームレスなライントレースを可能としたことも走行面の長所である。

▲シャシーはシビック・タイプR用をベースに、プレリュード専用のセッティングを実施

▲シャシーはシビック・タイプR用をベースに、プレリュード専用のセッティングを実施

▲フロントサスペンションにはデュアルアクシス・ストラット式を採用し、ここに緻密に減衰力を制御するアダプティブダンパーシステムを組み込む

▲フロントサスペンションにはデュアルアクシス・ストラット式を採用し、ここに緻密に減衰力を制御するアダプティブダンパーシステムを組み込む

▲リニアなブレーキフィールと高い耐フェード性を確保したBrembo社製大容量フロントブレーキを配備

▲リニアなブレーキフィールと高い耐フェード性を確保したBrembo社製大容量フロントブレーキを配備

▲回頭性や旋回中のライントレース性を格段に向上させる旋回支援システムのアジャイルハンドリングアシストを採用

▲回頭性や旋回中のライントレース性を格段に向上させる旋回支援システムのアジャイルハンドリングアシストを採用

 広い水平画角のフロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサー、レーダーで構成する先進安全運転支援システムの「Honda SENSING」は、専用セッティングを施して乗員に快適で安心感のある自然な制御としたことが特徴。機能としては衝突軽減ブレーキ(CMBS)、誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能、近距離衝突軽減ブレーキ、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム(LKAS)、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、アダプティブドライビングビーム、ブラインドスポットインフォメーション、後退出庫サポート、パーキングセンサーシステム、急アクセル抑制機能などを設定している。

▲広い水平画角のフロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサー、レーダーを配した専用セッティングの先進安全運転支援システム「Honda SENSING」を装備

▲広い水平画角のフロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサー、レーダーを配した専用セッティングの先進安全運転支援システム「Honda SENSING」を装備

 なお、ホンダは新型プレリュードを9月5日の発売以降順次、全国の一部のHonda Cars店舗にてレンタカー貸出しを実施すると予告。一方、海外展開では2025年末から北米市場で、2026年前半には欧州市場で販売を開始するとアナウンスしている。

 

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