【300万円台のクルマ選び】永遠のライトウェイト2シーター、マツダ・ロードスターは「終のクルマ」としても最適である!

ロードスターは軽量オープンスポーツを最新の技術で復活させたエポックモデル。現行ND型は「原点回帰」をコンセプトに掲げ2015年にデビュー。最新モデルはアシンメトリックLSDの採用とエンジンの改良で魅力大幅アップ

ロードスターは軽量オープンスポーツを最新の技術で復活させたエポックモデル。現行ND型は「原点回帰」をコンセプトに掲げ2015年にデビュー。最新モデルはアシンメトリックLSDの採用とエンジンの改良で魅力大幅アップ

ルーフを開ければ楽しさ倍増。素晴らしい体験を約束

 ロードスターは、誕生から36年、世界中でこれほど数多くの共感を生み出したクルマはない。ロードスターは「小型オープンスポーツカー生産台数世界一」のギネス記録を日々更新しつづけている。

 初代NA型は1989年に、当時絶滅状態にあったライトウェイトオープンスポーツを、「こんなクルマがほしい」という社内の提案をもとに商品化。マツダの熱い思いは大きな反響を呼び、世界中で売れに売れた。以来ロードスターは、4世代にわたり一貫したコンセプトのもとで生産されている。中でも現行ND型は、「ファンは高級志向のロードスターを求めているわけではない」と原点回帰した意欲作。ボディサイズを切り詰め、徹底した軽量化を図り、小排気量エンジンを組み合わせた。ND型は2015年の登場からすでに相応の時間が経過したものの、古さをまったく感じさせない。マツダらしく折に触れて中身が改良されてきたからだ。

リア走り

室内

 最新ロードスターは2023年末に登場。電子プラットフォーム化により見えない部分が大きく変わり、先進的な機能が充実。走りも見違えるほど素晴らしくなっている。

 走りは電動パワーステアリング制御の見直しと、MT車へのアシンメトリックLSDの新搭載により、さらに磨きがかかった。そのうえで、S系とRSでは走りの楽しさの質が異なるのもポイント。足回りがよく動いて挙動が素直なS系に対し、RSは引き締まった印象でロールも少ない。より安定した中で精度が高く切れ味の鋭いハンドリングが楽しめる。

 S系がNA型の再来なら、RSは高度にチューニングされた現代的なスポーツカーというイメージ。ただし、方向性はそれぞれでも「人馬一体」の走りが強化されていることには違いない。

シート

タイヤ

 ハイオク対応になったソフトトップ用の1.5リッターエンジン(136ps/152Nm)は、これまでよりも中回転域の加速が力強くなるとともに、トップエンドにかけての吹き上がりが伸びやかになった。走りに一段と彩りを添えている。

 一方で、「屋根アリ」のロードスター、電動格納式ルーフを備えたRFは、車重の増加に合わせて、2リッターエンジン(184ps/205Nm)を搭載。ドライブフィールは人馬一体を損なわない範囲で、落ち着きのある味付けになっている。ひと味違った個性が味わえるクルマである。

 筆者の周囲では、ロードスターを「終のクルマ」として注目している人も多い。ライトウェイトスポーツならではの走りは永遠の価値を持っている。
 全身に風を感じてのドライビングはリフレッシュ効果抜群。本当に素晴らしい。

メーター

サイドビュー

諸元

RF

マツダのもう1台/マツダ3ファストバック 220万9000〜331万1000円

ハッとするほどの美しさ。スタイリングで選ぶ

マツダ3

 マツダ3ファストバックは、デザイン力に定評があるマツダ車の中でも高い完成度が魅力。2019年デビューだが、その造形は新鮮そのものだ。まるでクーペのようなスペシャルティ感覚が味わえる。パワートレーンは1.5リッターと2リッターのガソリン、1.8リッターディーゼルターボを設定。2リッターの4WDには先進のスカイアクティブXユニットも用意する。

室内

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