日本が誇るF1ドライバー角田裕毅、2026年はリザーブ降格も今後に期待

 いまや世界中でファンを持つ日本人F1ドライバーの角田裕毅選手。2021年にF1デビューを果たし、5シーズンを経て114戦にエントリー、うち決勝出走は111回と日本人F1ドライバーの中で最多記録を更新している。とくに、2025年はトップチームであるレッドブルに第3戦日本GPから昇格し、国内のみならず世界中から大きな期待を背負って奮闘したシーズンだった。残念ながら持ち味のスピードとリザルトが結びつかず、本人としても最も苦しんだシーズンだったのではないだろう。

 今季はF1史上で見ても最も難しいシーズンのひとつだった。20台のタイム差が非常にタイトで、コンマ1という10分の1秒どころか、100分の1秒の違いでも数グリッドの差に直結するという極めて厳しい競争状態。チームメイトであり、つねにポールポジション争いをする驚異的な王者マックス・フェルスタッペン選手と比べて、たったコンマ3秒離れたところで、そこには大きな差が生まれてしまう。マシン、エンジニア、ドライバー自身の好みやアプローチなど、運や経験という言葉だけではカバーしきれない、さまざまな要因によって、その“違い”は作り出されていった。獲得ポイントをみても、ドライバーズチャンピオンシップ2位で終えたフェルスタッペンの421ポイントに対して、同じく17位で33ポイントと、前年レーシングブルズ在籍時をも下回る成績となった。

 しかしこれが世界を戦うということなのだろう。結果がすべてとはいえ、無情にも来年はレッドブルのレギュラードライバーとしての座を失い、リザーブドライバーとなることが先日発表された。ただしこれは決して“世界の終わり”ではない。過去レッドブルで同様にリザーブ降格したドライバーに、アレックス・アルボン選手がいる。彼はその後、名門・ウィリアムズで堅実な速さを発揮し、着実に好成績を残し続けている。そして何より、角田選手の背後には、2026年にF1へ正式復帰するホンダがいる。彼の実力はもとより、その愛されキャラクターも相まって、他チーム含めて行き先に困ることは考えられない。だからこそ来年は今後を見据え、最強フェルスタッペン選手の強さの秘訣すべてを吸収するいい機会を得たと捉えて、その役割に集中すべきだろう。


 11月28日、角田選手は2025年のJAFドライバー・オブ・ザ・イヤーに輝き、2024年に続いて2年連続の受賞となった。そんな彼はまだ25歳。過去にF1参戦した日本人ドライバーの誰よりも若くデビューし、誰よりも長く参戦してきた。そのすぐ後方には2023年のスーパーフォーミュラ王者・宮田莉朋選手、そして2025年の新SF王者・岩佐歩夢選手も控えている。若き日本人ドライバーたちの未来、期待しかない。

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