「BMW M1」の復刻版カタログ。カタログは1978年の本国版(原寸211×297mm、8つ折り編集)。M1はBMWのレース部門、BMWモータースポーツ(1972年設立、現M社)が送り出した初のスーパースポーツ。FIAが定めるグループ4&5規定マシンで行われる世界選手権レースへの本格参戦を目指し1976年に開発がスタートした。プロジェクトは開発効率化のため当初ランボルギーニと提携。だが様々な問題が生じその後タッグを解消し苦労の末に1978年秋開催のパリ・サロンでワールドプレミアにこぎつける。M1はBMW初の本格ミッドシップスポーツというだけでなく、イタル・デザインとダラーラ、そしてBMWモータースポーツというスター軍団がタッグを組んだ作品。瞬く間にショーの花形となった。キャビン背後に搭載するM88型ストレート6DOHC24V(排気量3453cc)の最高出力はロードバージョンが277hp/6500rpm。レース用のグループ4仕様は470hp/9000rpm。さらにグループ5仕様は排気量を3153ccとしたうえでKKKターボチャージャーを組み合わせ、850hp/9000rpmを発揮した。最高速度はロードバージョンが262km/h、グループ4仕様が310km/h、グループ5仕様が360km/hと公表された。カタログではロードバージョンとレース仕様のビジュアルを並べ、M1がモータースポーツ指向であることを印象付けた。M1は1981年まで生産。生産台数は、453台(一説には447台)といわれている。
資料提供/ブックガレージ