大切な友人やパートナーと共に出かけ、日本全国にある優れた「食」との出会いを求めるドライブへ。グルメドライブ企画「ニッポンの優食」取材中に巡ったドライブスポットをいくつか紹介して参ります。

雪の見え始めた魚沼エリア、今回のパートナーはレクサスGX。サイズを感じ
させない瞬発力とダイレクトなハンドリング、10速ATの滑らかな加速も特筆もの。高速道路からワインディング、悪路までをこなすオールマイティで頼もしい旅の相棒
越後湯沢・魚沼と聞けば、誰もが“雪”“米どころ”を思い浮かべることだろう。越後湯沢はスキー場がひしめきあう地区として知られるし、魚沼は“こしひかり”のブランド米“魚沼産コシヒカリ”として有名。そんな大地の恵みが生んだ優食を目指し、越後湯沢・魚沼へ。
最初に紹介したいのが、2026年1月よりオーベルジュ(宿泊設備付きレストラン)にリニューアルした“醸す森”だ。

ここは越後湯沢から国道353号線を北上した十日町の山中にある全9室のこぢんまりとした宿。宿のレストランスペースは、大きな窓に面しており、美しい里山の
自然を感じながらの食事が楽しめる。冬の雪景色だけでなく、夏の新緑も美しい
越後湯沢の北方に位置する十日町の山中にある小さなオーベルジュ“醸す森”。食事込みの宿泊客がメインとなるが、料理だけで訪れるファンも多い。醸す森”の看板シェフ栗山氏の料理は創造的かつ繊細。写真下はコース(1万5000円~)で、前菜の“アミューズブーシュ”、“大根の雪仕立て”、上写真がメインの“いのししのロースト”。一日1組限定の2階建てのヴィラも大人気。温泉“縄文の湯”も用意されている。都会の生活に疲れた旅人の心を癒し、お腹を満たす宿である。
日本酒“八海山”で知られる八海醸造が運営する“魚沼の里”を見逃してはならない。お酒だけで
なく、スイーツから食事、雪ゆきむろ室体験や資料館見学まで幅広いメニューが用意されている。越後の大地の恵みを体感できる素晴らしいスポットだ。今後は宿泊施設の建設も計画され、広い敷地内を散策するだけでもワクワクする。
魚沼に来たならば、必ず試してほしいのが地元自慢の“へぎそば”。へぎそばとは、“へぎ”と呼ばれる器に盛られた、そばのこと。ひと口ずつ食べやすいように“手振り・手びれ”に並べて提供するスタイルも特徴。また、越後上布に使うフノリ(海藻)を、そばに含ませているため、独特の風味が楽しめる。目で楽しめ、ノドで感じる、越後自慢の味である。試すなら、発祥の店でもある十日町市中屋敷の“小嶋屋総本店”がおすすめ。冬には雪がついた冬水車が美しくライトアップされる。
珍しい体験型のカフェを紹介。陶芸工房でありながら、ドッグランとカフェが一体化している“ボイス・スタジオ・カンパニー”。オーナーは陶芸を教えてくれるだけでなく、ドッグトレーナーの資格も持ち、県外からワンちゃんを連れてこの空間を楽しみにくる愛犬家の来訪も多い。陶芸体験は、一日体験120分4800円~。ワンちゃん好きな方のドライブにはおすすめのスポットだ。
コシヒカリで知られる魚沼のご飯を試したいなら、休憩がてら「道の駅南魚沼」を訪ねたい。本場ならではの“コシヒカリ”を気軽に楽しめる。施設内の販売所、四季味わい館名物「デカおにぎり」はSNSでも話題になったほど。また、食事処“ちゃわんめし たっぽ家”は美味しいご飯にマッチした定食がオススメ。色々なメニューから選べるのも魅力。現地でいただくコシヒカリも旅のだいご味だ。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」で始まるのは昭和の文豪、川端康成の代表作『雪国』。ここで雪国と呼ばれたのは越後湯沢であり、長いトンネルとは鉄道の清水トンネルを指す。小説を現在に置き換えれば、自動車での関越トンネル越えにあたる。何気ない越後湯沢ドライブもそんな想いを巡らせると、まるで小説をたどるロマンチックな旅となる。独特な形状のトンネル入口に差し掛かるとき、ちょっと思い出してみてほしい。
関越トンネルを抜けた先にある雪国、越後湯沢・魚沼エリアは日本屈指のスキー場銀座。中でもトップクラスの知名度を誇るのがJR東日本のグループ会社によって運営される“GALA湯沢”だ。「JR SKISKI」のTVCMに懐かしさを感じる方も多いだろう。駅直結のスキー場は珍しいが、駅からはゴンドラに乗って急斜面を登っていく険しいルート。好調だった経済的背景があったとはいえ、当時のスキー・エリアがわずか7カ月でつくられたことには驚くばかりだ。今は四季で楽しめるスキーパークとなっている。
取材協力)魚沼の里・小嶋屋総本店・醸す森・道の駅 南魚沼/たっぽ家・VOICE STUDIO COMPANY・㈱安藤・間
