2024年4月の欧州新車販売は前年同月比2桁アップと元気回復。ハイブリッドが29.1%増加

ハイブリッド車の比率が順調に増大。BEVは停滞傾向か

 ACEA(欧州自動車工業会)は5月24日、4月の欧州(EU+EFTA+UK)マーケットの新車販売状況を発表した。
 
 集計によると、4月の新車販売台数は108万913台で、前年同月比12.0%増だった。3月はマーケット全体が停滞したが、4月には2桁増と盛り返す結果になった。

 5大市場の状況は、ドイツ24万3102台(前年同月比19.8%増)、フランス14万6977台(同10.9%増)、イタリア13万5318台(7.7%増)、英国13万4274台(同1.0%増)、スペイン9万2000台(同23.1%増)となっている。ドイツ、フランス、スペインが2桁増と好調だった。

 パワートレーン別販売台数は、BEVが14万4656台(前年同月比14.4%増)、PHEV(プラグインハイブリッド)7万4766台(同5.5%増)、HEV(ハイブリッド)31万8854台(同29.1%増)、ガソリン38万7288台(同4.6%増)、ディーゼル12万4943台(同0.8%減)となる。

トヨタ・ヤリスクロスGRハイブリッド

 BEVは前年同月比2桁増と勢いを保っているが、4月単月での市場全体でのBEVシェアは13.4%。2022年13.9%、2023年の15.7%(いずれも通年のシェア)に届いていない。

 一方、HEVのシェアは2023年4月が29.5%。2022年は23.4%、2023年は26.4%だった。HEVがじわじわとシェアを拡大している状況がデータに表れている。

トヨタC-HR(ハイブリッド、プロトタイプ、2023年

 BEVの普及を推進するには税制面での優遇や販売段階でのインセンティブが効果的。各国はBEV社会実現のために、再び優遇策を展開するのだろうか。それとも別のアプローチでBEVの普及促進を図るのか。安価で航続距離が長く、充電時間が短い……そんなモデルが登場すればいいのだが。

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