テスラが作れば爆売れ確実。キッズ用ATVも大人気、即完売

▲テスラ・サイバートラック 2022年に発売予定 予約は120万台を突破したという
▲テスラ・サイバートラック 2022年に発売予定 予約は120万台を突破したという

 テスラがピックアップトラックのサイバートラックを発表したのは2019年。発表直後に65万台もの予約が入り大きな話題となったが、現在の予約数は120万台を突破しているという。発売は早ければ2021年後半とされていたものの、部品供給の停滞や半導体調達の遅れもあり、2022年にずれ込んだ。

 しかしテスラ社のイーロン・マスクCEOはユーザーを喜ばせるさまざまなイベントを用意している。まず、サイバートラック型のホイッスルが50ドル(約7200円)で発売され、次には子供向けのサイバークワッド・フォー・キッズが1900ドル(約21万6000円)で発売された。どちらも発表即完売の人気となった。

▲サイバークワッド・フォー・キッズ 米国で人気のATVを子供用に製作・販売
▲サイバークワッド・フォー・キッズ 米国で人気のATVを子供用に製作・販売

 とくにサイバークワッド・フォー・キッズは、マスクCEOが以前からサイバートラックの荷台に載せるATV(多目的車)を発売する予定を発表していただけに、子供向きとはいえかなり似たデザインのものになるのでは、と注目が集まった。

 内容としてはフルスチールフレーム、調整可能なサスペンション、リアディスクブレーキ、LEDライトを搭載した本格的な乗り物で、航続距離は約24km、最高速度は16km/h程度で、対象年齢は8歳以上。大人向けのサイバークワッドは2人乗りが予定されているものの、スペックなどは参考になりそうだ。しかも子供向きとはいえ、重量65kgまで乗車可能なため、大人でも乗れる。

▲サイバートラックの荷台にATVが搭載されている様子 キッズ用のATVとは異なる
▲サイバートラックの荷台にATVが搭載されている様子 キッズ用のATVとは異なる

 肝心のサイバートラックだが、マスクCEOは2022年の生産開始で、まずは4モーターモデルから生産に着手する、と発表した。各ホイールにモーターが搭載されているため、ホイールを90度回していわゆるカニ走りも可能と、という。

 もちろんサイバートラックにはさまざまな仕様があり、1モーターから3モーターまでがこれまで発表されていた。モーターの数が多くなるにつれ航続距離も初速スピードも上がるのだが、4モーターの性能は未公表。価格もそれなりのものとなりそうだ。

▲イーロン・マスクCEO
▲イーロン・マスクCEO

 また、ボディカラーに関しても、マスクCEOが興味深い発言を行った。サイバートラックはステンレススチールボディで、銀色のエクステリアカラーだ。ステンレススチールは着色が難しく、たとえ着色するにしてもどんな色も可能、というわけにはいかない。

 そのためマスクは「カラーバリエーションをつけるためにはボディラップにする必要があるかもしれない」と語っていた。テスラとしては少なくとも最初の間はラップを提供せず、ユーザーがサードパーティなどでラップを取り付ける可能性を示唆していた。

 だが12月に入ってマスクCEOは「どんな色でも不可能ということはない」と発言した。そのため、テスラがオリジナルラップを発売する可能性があるのでは、という噂が飛び交っている。ボディ色だけで、大きな話題になるのだから、サイバートラックの注目度がわかる。

 実はテスラは、サイバートラックのスペックを2021年10月の時点でサイトから消去し、現在は予約ができなくなっている。これはデザイン、スペックなどを精査して発売前に新たに掲載し直すため、と見られている。また同時に1モータータイプは実際には生産販売はされない可能性もある、という。

 これはライバルとなるハマーやリビアンのEVピックアップがそれぞれ2モーター以上で、1モーターモデルではパワーで対抗できないため、といわれている。アメリカではピックアップは乗用車以上に人気があり、人々が求めるパワーと性能を提供できなければ競争に打ち勝てないのかもしれない。

 そのためサイバートラックの価格は最初に発表された3万9000ドルから、もっと高くなる。ちなみに120万台の予約が入っていても、予約金は100ドルでキャンセル可能なため、実際にはどれだけの販売台数になるのかはわからない。

 サイバートラックの荷台に取り付けるキャンピングカーオプションを作る会社がクラウドファンディングで4億円以上を集めた、というニュースもあり、やはり人々がサイバートラックに寄せる期待はかなり高いようだ。

SNSでフォローする