2019年10月国内新車販売が大幅ダウンした中、好調を維持したモデルは何か

統計開始以来、最低の販売台数に

 2019年10月の国内新車セールスは、4カ月ぶりに前年実績を下回った。10月1日からの消費税の引き上げや自然災害があり、大幅に減少した。

 10月の国内新車総販売台数(軽自動車を含む)は31万4784台。前年同月比は24.9%減と、4カ月ぶりに前年実績を下回った。

2020年1月号国内販売メイン.jpg▲トヨタ・カローラはモデル名別販売ランキングで2008年11月以来のトップを獲得 フルモデルチェンジ効果で販売アップ

 日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した10月の新車販売台数(軽自動車を除く)は19万2504台。前年同月比は26.4%減と、4カ月ぶりに前年実績を下回った。10月の販売台数としては、昭和43年に統計をとりはじめて以来、過去最低。登録車のうち、乗用車は16万4672台。同27.5%減と、4カ月ぶりの前年実績割れ。内訳は、普通車(3ナンバー)が同25.3%減の9万2157台と、7カ月ぶりのマイナス。小型車(5ナンバー)も7万2515台にとどまり、同30.2%減と、2カ月ぶりに前年実績を下回った。

 メーカー別は、全8社が前年実績を下回った。トヨタ(レクサスを含む)は10万1027台で、前年同月比は20.5%減と、7カ月ぶりにダウン。ホンダは1万8130台を販売し、同39%減と、7カ月ぶりに前年実績を下回った。日産は1万7467台にとどまり、同37%減と、11カ月連続の前年実績割れ。マツダは1万110台を売り上げ、同11%減と、2カ月ぶりの前年実績割れ。スズキは6690台にとどまり、同23.6%減と、6カ月連続でダウンした。SUBARU(スバル)も5033台にとどまり、同52.1%減と、3カ月連続で前年実績を下回った。ダイハツは2729台で、同28%減と、2カ月ぶりにダウン。三菱は1855台で、同33.8%減と、2カ月ぶりに前年実績を下回った。

 乗用車の車種別販売ランキングは、トヨタ・カローラが08年11月以来、およそ11年ぶりの首位に立った。販売台数は1万1190台で、前年同月比は29.5%増。抜群の新車効果だ。2位はトヨタ・シエンタ。販売台数は9302台で、同5.5%減。3位はトヨタ・ルーミーで、6962台、同8.1%増と伸びた。

 以下、ベスト10は、

4)トヨタ・プリウス6898台
5)トヨタ・タンク5420台
6)日産ノート5263台
7)トヨタ・アルファード5130台
8)トヨタ・アクア4967台
9)トヨタ・ヴォクシー4394台
10)トヨタ・ヴィッツ4383台

 9月は10位だったタンクが5位に上昇。アルファードは9月のベスト10圏外から、7位に浮上。その一方、9月は2位のノートが6位に、同じく5位のヴォクシーが9位に後退した。ベスト10内の9モデルが、トヨタ車だった。

 輸入車(日本メーカーの海外生産分を除く乗用車)のセールスは1万6541台。前年同月比は22%減と、4カ月ぶりの前年実績割れ。輸入車全体でも1万9441台にとどまり、同24.1%減と、8カ月連続で前年実績を下回った。

MB_A45AMG.jpg▲メルセデス・ベンツは2019年の東京モーターショーでAMG・A45を展示 

 純輸入車のブランド別販売台数ベスト5は、

1)メルセデス・ベンツ3698台
2)BMW2719台
3)VW2254台
4)アウディ1565台
5)MINI1324台

メルセデス・ベンツが、56カ月連続でナンバーワン。

 Kカー(乗用車)の新車販売台数は9万5233台。前年同月比は20.4%減と、3カ月ぶりの前年実績割れ。商用車を含めたトータル台数は12万2280台。同22.3%減と、3カ月ぶりに前年実績を下回った。

ホンダN-BOX.jpg▲ホンダN-BOX 26カ月連続ナンバーワンをキープ 2019年10月のマイナーチェンジでホンダセンシングの機能アップを実施

 乗用車の車種別販売ランキングのベスト5は、

1)ホンダN-BOX1万5768台
2)スズキ・スペーシア1万2433台
3)ダイハツ・タント1万1071台
4)日産デイズ9334台
5)ダイハツ・ムーヴ7621台

 N-BOXが26カ月連続で首位を守った。ただし、前年同月比は23.1%減と、6カ月ぶりのマイナス。2位のスペーシアは、9月の4位から浮上。前年同月比は5.2%増と、ベスト5内で唯一、前年実績を上回った。

 東京モーターショーの盛り上がりが、今後の新車販売に好影響を与えるか、注目される。

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