一般社団法人日本自動車工業会(以下、自工会)は 10月29日、毎年恒例の『自動車ガイブック』を発売します。毎年1冊発行されるアニュアル刊行物で、2025年の最新刊で通巻72号を数える歴史あるガイドブック。書籍版はA4サイズで約300ページ、定価は1300円(税込み)。電子版は同917円。10月31日に一般公開が始まるジャパンモビリティショー2025会場内で販売されているほか一般書店やオンラインでも購入できる。
自動車ガイドブックの巻頭特集は「モビリティにワクワク! ドキドキ!」をコンセプトに掲げた企画で構成。ジャパンモビリティショー2025(以下、モビショー)は、「ワクワクする未来を、探しに行こう」をテーマに掲げており、この特集はこのテーマに寄り添ったものといえる。モビショー会場で体験できる「未来のモビリティ技術」や「モータースポーツ」、そしてモビリティの原体験の一つ「トミカ」についても取り上げる。また、発行元の自工会に加盟する乗用車/商用車/二輪車メーカーの最新モデル情報、全ラインアップ一覧の詳細データが掲載されている点は、例年どおり。資料としての保存性が高い1冊となっている。
特集は大きく分けて4項目で構成。
1)過去にタイムスリップ! ヘリテージカーの世界
2)未来がみつかる 日本のモビリティメーカー最新事例
3)バーチャル?orリアル? Let’sドライビング!
4)タカラトミー本社で聞いた 『トミカ』のヒミツ
国産車を中心に約500台の大規模展示で知られる日本自動車博物館(石川県小松市)を取材し、日本車の歴史を彩ってきた名車たちの横顔を紹介。 未来のワクワク!ドキドキ!を知るまえに、そもそも日本のモータリゼーションはどのように発展してきたのかを振り返ることができる。未来の技術は過去の実績の上に成立しているともいえるため、日本のモビリティの歩みを知ることで、これから先のドキドキやワクワクのイメージを掴んでもらおうという趣旨になっている。
そして、この日本自動車博物館のある石川県でツーリング/ドライブ・プランとして、風光明媚な海と山に恵まれた能登の名所スポットをまとめられている。地震災害の復興はこれからが本番。ぜひこの機会にチェックしてみるのもいいだろう。
自工会に加盟する四輪、二輪メーカー14社それぞれの「ヘリテージモデルは何か、そのモデルを選ぶ理由」を紹介。一例を挙げると、トヨタ自動車は「クラウン」で、その理由を「日本初の国産乗用車として誕生し、日本独自のモータリゼーション・文化・時代を切り拓いてきた」からだと説明されている。ほか各社がどのモデルを「ヘリテージ」として挙げているのか、想像しながらページをめくってもらいたい。
自工会加盟14社が現在取り組んでいる「ワクワク技術」をレポート。14社それぞれに、「ワクワク技術」の一例を挙げてもらう企画だが、各社の回答を整理すると自動運転やカーボンニュートラル技術、代替燃料エンジン、プロトタイプモデルなどに大別される。実用化に向けて開発が進む技術や、すでに実用化が始まった技術に各社はどう取り組んでいるのか。乗用車メーカー、二輪メーカー、商用車メーカーの立場になってワクワク技術の位置付けを考えると、日本の豊かなモビリティの未来が見えてくる。
バーチャルとリアル、それぞれで主にモータースポーツを題材に、運転体験してみることで、モビリティの本質的な楽しみを紹介するパート。
バーチャルドライビングの世界は「プレイステーション」用の人気ソフト「グランツーリスモ」の歴史と実態を紹介。「グランツーリスモ」が構築したバーチャルな走りの世界からリアルな世界のレーシングドライバーが生まれている現実は広く知られている。バーチャルだからこそ広がる可能性、この機会にチャレンジしてみるといいだろう。
リアルな走りは、免許がなくても都会で楽しめるEVカート場を取材。大人も子供も運転できる本格カートをライブにレポート。レジャー施設のカートとは一線を画した本格的な走りの世界が身近にあるという事実があった。
モータースポーツの究極を求めるなら「サーキット」に行くのがいちばん。なのだが、ここでは、レジャースポットとしてのサーキットの魅力を紹介。
現在のサーキット場は、キャンプやアスレチック、乗り物体験などのレジャー施設としても充実度を高めている。ホンダモビリティランド(鈴鹿サーキット、モビリティリゾートもてぎ)と富士スピードウェイの最新情報を知れば、週末ドライブの「目的地設定」メニューが充実すること間違いなし。
1970年に6台のラインアップでスタートした「トミカ」は、乗り物好きの原体験のひとつ。発売55周年を迎え、いまや累計販売10億台を超えたトミカがもたらすドリームワールドは、世界に広がっている。トミカの開発担当者に取材し、トミカづくりのこだわりなど、あれこれをインタビュー。
トミカ開発のインサイドストーリーがわかれば、モビショーで販売されている「ジャパンモビリティショー2025開催記念トミカ」や、「トミカ55周年 自動車メーカーコラボプロジェクト」で販売される5モデルに対する愛着がいっそう深くなるかも!?
