ダイハツは2025年6月5日、30年の歴史を誇るムーヴをモデルチェンジして発売した。新型は7代目になり、価格は135万8500〜202万4000円だ。
開発コンセプトは「今の私にジャストフィット、毎日頼れる堅実スライドドアワゴン」。ターゲットは「商品価値とコストのバランスに厳しい相場観をもつ「メリハリ堅実層」」で、具体的には「子離れ層」を想定している。
ムーヴRS/価格:CVT 189万7500円(FF/4WD 202万4000円)。RSはターボユニット(64ps/100Nm)を搭載したパワフル仕様。小気味いい加速を約束するD-CVT&ステップシフト制御標準。ダンパーも専用チューン。WLTCモード燃費は21.5km/リッター(FF/4WD 19.9km/リッター)。ボディサイズは3395×1475×1655mm(FF)、車重890kg(FF/4WD940kg)。足元は165/55R15とアルミ
ムーヴの誕生当時、メインユーザーは「若者&子育て層」だった。しかし現在はKカーのラインアップが増大し、若者やファミリーユーザーはダイハツ車の中でタントを選んでいる。その結果、新型はパーソナルカーとしての魅力をいっそう追求。軽快な走りとスタイリッシュなデザインを持つ定番ワゴンに仕上げた。
特徴は、利便性に優れたスライドドアを全車に採用した点である。ラインアップはL/X/G/RSの4グレード。パワーユニットはRSがターボ(64ps/100Nm)、その他は自然吸気(52ps/60Nm)を搭載。駆動方式は全グレードでFFと4WDが選べる。ちなみにLの価格はKスライドドア車で最も安い135万8500円(FF)。快適装備が充実したXでも149万500円(FF)とリーズナブルだ。
ムーヴX/価格:CVT 149万500円(FF/4WD 161万7000円)。XはLEDヘッドライト/左側パワースライドドア/キーフリーシステム/オートACを備えた中間グレード。パワーユニットは自然吸気(52ps/60Nm)。足回りは快適性重視チューニング。WLTCモード燃費は22.6km/リッター(FF/4WDは20.6km/リッター)。ボディサイズはRSと共通。車重860kg(FF/4WD 910kg)。足元は155/65R14とスチール
ボディサイズは3395×1475×1655mm(FF)。車高はムーヴ・キャンバスと共通。スーパーハイトワゴンのタントと比べると100mm低い。
低い車高は、スペース面では不利だが、走行安定性の面ではプラス要素になる。このあたりにもムーヴのキャラクターが現れている。
スタイリングはムーヴの名にふさわしく「動き」を表現。躍動的なキャラクターラインとウィンドウグラフィックが印象的だ。メーカーとディーラーオプションの組み合わせで、ダークメッキを基調とする「ダンディスポーツスタイル」と、カッパー色の加飾で上質さを表現した「ノーブルシックスタイル」を用意した点も特徴である。ボディカラーはモノトーン10色、2トーン3種の合計13タイプ。このうちダークブラウンクリスタルマイカは新色。新型はユーザーの個性を表現する選択肢が豊富に用意されている。
室内は入念な作り込みとワイドな視界を追求。ドアアームレストにシートと同様のカラーと素材を採用し、各所に使いやすさを高める小物収納をレイアウト。後席は左右独立スライド&リクライニング機能標準。オーディオは9インチと6.8インチのスマホ連携タイプをメーカーopで、大画面10インチナビをディーラーopで設定した。
メカニズム面はダイハツ最新のDNGAプラットフォームを採用。基本性能を高めたうえでストレスのない加速性能と、快適性、思いどおりに曲がるハンドリングを追求した。RSグレードはダイレクトな発進と小気味いいスピードの伸びを約束するD-CVTとステップシフトを採用。ダンパーも専用チューニングになる。WLTCモード燃費はNAが22.6km/リッター、ターボは21.5km/リッター(ともにFF)。旧型比で約10%向上した。
安全・運転支援機能のスマートアシストは全17機能と充実。ディーラーopでブラインドスポットモニターと急アクセル加速時制御システムも用意している。