BMWのカスタマーレーシングのエントリーモデル「M2レーシング」が日本初登場

BMWが2シリーズ・クーペのMハイパフォーマンスモデル「M2」をベースとするサーキット専用モデル「M2レーシング」の日本における受注を開始。パワートレインには最高出力313ps(230kW)/最大トルク420Nmを発生する専用チューニングの2リットル直列4気筒Mツインパワーターボガソリンエンジンに、モータースポーツ専用のソフトウェアにより制御されるZF製8速オートマチックトランスミッションを搭載。シャシーにはDMSB認定でFIAレギュレーションに準拠したBMW Motorsport製の溶接式セーフティロールケージ付シャシーを採用

 BMWジャパンは2025年7月7日、2シリーズ・クーペのMハイパフォーマンスモデル「M2」をベースとするサーキット専用モデル「M2レーシング(M2 Racing)」を発表し、BMW Mモデルのレース仕様の車両を販売可能なBMW Mモータースポーツ・ディーラーであるモトーレン東都(東京都)およびエルベオート(大阪府)において、同日より注文の受付けを開始した。車両価格は2100万円に設定する。

▲BMW M2レーシング 価格:2100万円 全長4587(スプリッター含む)×全幅2068(ドアミラー含む)×全高1369mm(可変) ホイールベース2747mm 車重1498kg 日本導入モデルのハンドル位置は右

▲BMW M2レーシング 価格:2100万円 全長4587(スプリッター含む)×全幅2068(ドアミラー含む)×全高1369mm(可変) ホイールベース2747mm 車重1498kg 日本導入モデルのハンドル位置は右

 日本初登場となる「M2レーシング」は、BMW M社が開発したサーキット専用モデルとしてレースシーンでの高いパフォーマンスを発揮しながらも、扱いやすい車両サイズと価格によって、カスタマーレーシングにおける身近なエントリーモデルに仕立てたことが特徴である。

▲M2レーシングはカスタマーレーシングのエントリーモデルに位置。ボディカラーはアルピンホワイトⅢを基調とする

▲M2レーシングはカスタマーレーシングのエントリーモデルに位置。ボディカラーはアルピンホワイトⅢを基調とする

 まずパワートレインには、既存のB48型1998cc直列4気筒DOHC Mツインパワーターボガソリンエンジンをベースに専用チューニングを実施。最高出力は313ps(230kW)、最大トルクは420Nmを発生する。また、パワーレベル調整機能(トランスポートモード含む)やモータースポーツ専用エキゾーストシステム(レース用触媒コンバーター搭載)も装備した。組み合わせるトランスミッションには、モータースポーツ専用のソフトウェアにより制御されるZF製8速オートマチックトランスミッションを採用。駆動系には専用に製造された強化型のドライブシャフトや、冷却装置付きの機械式LSDを組み込む。性能面では最高速度270km/hオーバーを実現した。

▲パワートレインには専用チューニングのB48型1998cc直列4気筒DOHC Mツインパワーターボガソリンエンジンを搭載。最高出力は313ps(230kW)、最大トルクは420Nmを発生する

▲パワートレインには専用チューニングのB48型1998cc直列4気筒DOHC Mツインパワーターボガソリンエンジンを搭載。最高出力は313ps(230kW)、最大トルクは420Nmを発生する

 シャシーおよびボディについては、DMSB(ドイツ・モータースポーツ連盟)認定でFIAレギュレーションに準拠したBMW Motorsport製の溶接式セーフティロールケージ付シャシーや、タンクフィラーネック付のMakrolon製リアサイドウィンドウ、CFRP製軽量ルーフ、フロントスプリッター、ボンネット/トランクリッド・クイックリリースロック、レギュレーション準拠の前後牽引用フックなどを採用。ボディカラーはアルピンホワイトⅢで仕上げる。また、シートにはSabelt製GT-AM固定式セーフティシートを装着。さらに、FIA認証のATL FT3安全燃料タンクとFIA 規定対応消火器システムを配備した。

▲DMSB認定でFIAレギュレーションに準拠したBMW Motorsport製の溶接式セーフティロールケージ付シャシーやCFRP製軽量ルーフ、フロントスプリッターなどを標準装備

▲DMSB認定でFIAレギュレーションに準拠したBMW Motorsport製の溶接式セーフティロールケージ付シャシーやCFRP製軽量ルーフ、フロントスプリッターなどを標準装備

▲“M2 RACING”バッジを装着。リアフォグランプは雨天用ライトとして使用可能

▲“M2 RACING”バッジを装着。リアフォグランプは雨天用ライトとして使用可能

 足回りに関しては、サスペンションにGT3テクノロジーを採用したKW製モータースポーツ専用ショックアブソーバー(非調整式)や調整可能な前後モータースポーツスタビライザーを、シューズに10J×18マットブラック塗装アロイホイール+グッドイヤー製265/660R18タイヤを専用装備。ホイール取付にはM14スタッド&ラグナット方式を導入する。また、制動機構にはBMW Mコンパウンドブレーキディスク&キャリパーとモータースポーツ専用前後ブレーキパッドを配備。BMW Mモータースポーツ専用ブレーキエアクーリング機構も組み込んだ。

▲サスペンションにGT3テクノロジーを採用したKW製モータースポーツ専用ショックアブソーバー(非調整式)や調整可能な前後モータースポーツスタビライザーを装備

▲サスペンションにGT3テクノロジーを採用したKW製モータースポーツ専用ショックアブソーバー(非調整式)や調整可能な前後モータースポーツスタビライザーを装備

 ドライバーアシストシステムの充実ぶりも見逃せない。BMW Mモータースポーツ専用ドライブモードMトラクションコントロール(10段階)や調整式のピットスピードリミッター、レース用に最適化した市販車ベースのインストルメントパネルとエアコンなどを標準で採用。さらに、データロガー用に最適化したワイヤリングハーネス(接続ポート付き)も配備している。

▲ドライバーアシストシステムとしてBMW Mモータースポーツ専用ドライブモードMトラクションコントロール(10段階)や調整式のピットスピードリミッターなどを組み込む

▲ドライバーアシストシステムとしてBMW Mモータースポーツ専用ドライブモードMトラクションコントロール(10段階)や調整式のピットスピードリミッターなどを組み込む

 なお、オプションとしてリアウィングやバラストボックス(重量調整用)、データロガー「MoTec C125」+アダプター配線+GPSアンテナ、Endless製耐久仕様ブレーキパッド、Sabelt製GT-PROドライバーシートパッケージ(可動式レール付)、エアジャッキシステム、可変式エキゾーストフラップ付マフラー、耐久仕様ライト/ゼッケンライト、パッセンジャーシートパッケージ(運転席と同等のSabelt製GT-AM)、車両カバー(BMW M2 レーシング ロゴ入り)、BMW Mモータースポーツデザイン・デカールセットなども用意。これらのアイテムは前述のBMW正規ディーラーから注文可能である。

 

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