トヨタがクラウンのセダンにクラウン誕生70周年を記念した特別仕様車「Z“THE 70th”」とクラウン専門店「THE CROWN」専用の特別仕様車「Z“THE LIMITED-MATTE METAL”」を、HEVとFCEVの両方のパワートレインに設定。Z“THE 70th”は“世界に誇る日本のクラウン”を表現した専用の外装と特別な1台を彩る内装を、Z“THE LIMITED-MATTE METAL”は“THE LIMITED”を象徴する専用の外装と上質で心地よい空間を実現する内装を採用
トヨタ自動車は2025年5月22日、クラウンのセダンにクラウン誕生70周年を記念した特別仕様車「Z“THE 70th”」とクラウン専門店「THE CROWN」専用の特別仕様車「Z“THE LIMITED-MATTE METAL”」を、HEV(ハイブリッド車)とFCEV(燃料電池車)の両方のパワートレインに設定し、本年6月2日より発売すると発表した。
車両価格は以下の通り。
■クラウンZ“THE 70th”
HEV:755万円
FCEV:855万円
■クラウンZ“THE LIMITED-MATTE METAL”
HEV:810万円
FCEV:910万円
まずはクラウン誕生70周年記念の第2弾として登場した「Z“THE 70th”」の概要から紹介していこう。エクステリアについては、“世界に誇る日本のクラウン”を表現した専用の外装を纏ったことがトピック。ボディカラーは“日本の風景との調和”を表現したバイトーンのプレシャスメタル×プレシャスホワイトパールとプレシャスメタル×プレシャスブラックパールをオプション設定し(標準設定色のモノトーンも選択可)、ここにマットブラック塗装の8.5J×20アルミホイール(タイヤは245/45ZR20サイズ)を装着する。オプションとして、“THE 70th”ロゴをあしらった専用のサイドデカールも用意した。
インテリアについては、特別内装色のブラックラスターを基調に、インストルメントパネル・センターコンソール・ドアトリム部分の杢目調パネルをブラック化。また、“THE 70th”ロゴを入れたプレミアムシフトノブやインストルメントパネル(専用レーザー加飾)、クラウン専用キー、プロジェクションカーテシイルミを特別装備する。さらに、リサイクルレザーを使用したマニュアルケースにも“THE 70th”ロゴを刻印した。
クラウン専門店「THE CROWN」専用商品として特別な世界観を表現した特別仕様車「Z“THE LIMITED-MATTE METAL”」の概要に話を移そう。エクステリアについては、静謐な質感の専用ボディカラーとなるマットメタルを設定したことがトピック。ボディ最表面にはマット塗装の手入れを楽にする「特殊表面処理(TMコート)」を採用する。足もとにはマットブラック塗装の8.5J×20アルミホイール(タイヤは245/45ZR20サイズ)を装着した。
内包するインテリアは、特別内装色のブラックラスターを基調に、インストルメントパネル・センターコンソール・ドアトリム部分の杢目調パネルをブラック化。また、ディンプル加工を施したステアリングホイールおよびシフトノブや、“THE LIMITED-MATTE METAL”専用のレーザー加飾を刻印したインストルメントパネル、シルバーで洗練度を高めたクラウン専用キーなどを採用する。さらに、リサイクルレザーを使用したマニュアルケースも装備した。
パワートレインは2タイプの特別仕様車ともに通常モデルを踏襲し、HEVにA25A-FXS型2487cc直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジン(最高出力185ps/6000rpm、最大トルク22.9kg・m/4200~5000rpm)、2NM型モーター(最高出力132kW、最大トルク300Nm)、リチウムイオン電池(容量4.3Ah)で構成する2.5Lマルチステージハイブリッドシステムを、FCEVにFCB130型固体高分子形FCスタック(最高出力128kW)、車両トンネル下に1本、後方床下に2本配置した高圧水素タンク(公称使用圧力70MPa)、3KM型モーター(最高出力134kW/6940rpm、最大トルク300Nm/0~3267rpm)、リチウムイオン電池(容量4.0Ah)で構成するFCシステムを搭載している。
なお、トヨタは今回の特別仕様車が履くマットブラック塗装の20インチアルミホイールを「UPGRADE SELECTIONS by KINTO FACTORY」の装備としても設定。メーカーオプションパッケージの“BLACK PACKAGE”装着車のユーザーが、このホイールへのアップグレードを可能とする。
また、トヨタは今回の特別仕様車を他のクラウンシリーズにも順次設定すると予告している。