日産が第6世代の新型マイクラをBセグメント電気自動車として2025年後半に欧州市場でリリースすると発表

日本での展開も期待! 日産がBセグメントハッチバックの新型マイクラの電気自動車を初公開。日産デザインヨーロッパ(NDE)で設計した大胆で主張あふれるエクステリアに、シンプルながら優雅さを感じさせるインテリアを採用。パワートレインには最高出力90kW/最大トルク225Nmを発生するモーターに総電力量40kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせて航続距離308kmを実現した仕様と、最高出力110kW/最大トルク245Nmを発生するモーターに総電力量52kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせて航続距離408kmを実現した仕様を設定。欧州市場での発売は2025年後半を予定

 日産自動車は2025年5月21日、電気自動車となる新型マイクラ(MICRA)を発表した。

▲日産が第6世代となる新型マイクラの電気自動車を初公開。欧州市場では2025年後半に発売予定

▲日産が第6世代となる新型マイクラの電気自動車を初公開。欧州市場では2025年後半に発売予定

 今回の全面改良で第6世代に移行する新型マイクラは、5世代、40年以上に渡って日産を代表するコンパクトカーとしてワールドワイドで支持されてきた、スタイリッシュで気取らないクルマというコンセプトを踏襲したうえで、大胆な個性とゼロエミッションを組み合わせた新進のコンパクトEVに仕立てたことが特徴。基本骨格にはアライアンスを組むルノーの5 E-TECHや4 E-TECHと同様のAmpR Smallプラットフォームを採用している。

▲新型マイクラはスタイリッシュで気取らないクルマという歴代のコンセプトを踏襲したうえで、大胆な個性とゼロエミッションを組み合わせた新進のコンパクトEVに仕立てる

▲新型マイクラはスタイリッシュで気取らないクルマという歴代のコンセプトを踏襲したうえで、大胆な個性とゼロエミッションを組み合わせた新進のコンパクトEVに仕立てる

 デザインについては英国ロンドンに居を構える日産デザインヨーロッパ(NDE)が担当し、プレミアムな仕上げとSUVのような力感あふれるスタイリング、シンプルで洗練された表面仕上げ、そして随所に施された緻密な表現が融合した独特の5ドアハッチバックのエクステリアを創出する。足もとには全グレードに18インチホイールを装備し、「アクティブ」がホイールカバー、「アイコニック」および「スポーツ」がアルミホイールという3種類のデザインを用意。この大径ホイールとダークなホイールトリムの組み合わせにより、力強くソリッドなスタンスを実現した。また、円を描くアイコニックなLEDヘッドランプはナンバープレートからボンネットに向かって傾斜するクリーンなサーフェスからわずかに突き出し、フロントマスクに特別な印象を付与。ドアロック解除時には、ヘッドランプが左右に脈動する“ウェルカムウィンク”を行う。この演出はドアロック時にも実施され、“フェアウェル”としても機能する。一方でLEDのテールランプは、シンプルながらも華やかなデザインで、円形状のエレメントにアレンジした。そしてボディカラーには14種類を設定し、個性的なルックスを強調。2トーンカラーではボディカラーと黒またはグレーのルーフカラーを組み合わせることで、多様なユーザーの個性を表現する。ボディサイズは全長3920mm、全幅1800mm、ホイールベース2540mmと、従来モデルよりショートでワイド、かつロングホイールベースに設定した。

▲デザインについては英国ロンドンに居を構える日産デザインヨーロッパ(NDE)が担当。プレミアムな仕上げとSUVのような力感あふれるスタイリング、シンプルで洗練された表面仕上げ、そして随所に施された緻密な表現が融合した独特の5ドアハッチバックのエクステリアを創出する

▲デザインについては英国ロンドンに居を構える日産デザインヨーロッパ(NDE)が担当。プレミアムな仕上げとSUVのような力感あふれるスタイリング、シンプルで洗練された表面仕上げ、そして随所に施された緻密な表現が融合した独特の5ドアハッチバックのエクステリアを創出する

▲円を描くアイコニックなLEDヘッドランプはナンバープレートからボンネットに向かって傾斜するクリーンなサーフェスからわずかに突き出し、フロントマスクに特別な印象を付与する

▲円を描くアイコニックなLEDヘッドランプはナンバープレートからボンネットに向かって傾斜するクリーンなサーフェスからわずかに突き出し、フロントマスクに特別な印象を付与する

▲LEDのテールランプはシンプルながらも華やかな円形状のエレメントにアレンジする

▲LEDのテールランプはシンプルながらも華やかな円形状のエレメントにアレンジする

▲足もとには全グレードに18インチホイールを装備し、「アクティブ」がホイールカバー、「アイコニック」および「スポーツ」がアルミホイール(写真)という3種類のデザインを用意。タイヤはEV用に開発した195/55R18 93Vサイズを組み合わせる

▲足もとには全グレードに18インチホイールを装備し、「アクティブ」がホイールカバー、「アイコニック」および「スポーツ」がアルミホイール(写真)という3種類のデザインを用意。タイヤはEV用に開発した195/55R18 93Vサイズを組み合わせる

 内包するインテリアは、歴代モデルの共通テーマである、シンプルで控えめでありながらも優雅さを感じさせるデザインを踏襲したうえで、先進的な装備を随所に採用する。ステアリングの奥にある10.1インチのディスプレイは、運転に必要な情報をドライバーに見やすく提供。インストルメントパネル中央に配置した同サイズのタッチスクリーンディスプレイは、ナビゲーションやオーディオ、電話操作などにスムーズにアクセスできる。センターコンソールに物理的なACスイッチやPスイッチなどを配し、合わせてUSB-Cポートを組み込んで、使い勝手を高めたことも訴求点だ。また、前席の収納スペースやリアゲートインサートに富士山のモチーフを採用するなど、さりげないアレンジを通じて日本らしさを表現している。一方、シートの仕様はグレードに応じて“モダン”“アウダシアス”“チル”を設定し、それぞれプレミアムな空間を演出。ラゲッジスペースはクラストップレベルの326リットル(VDA)を確保し、後席シートバックには分割可倒機構を配備した。

▲インテリアは歴代モデルの共通テーマである、シンプルで控えめでありながらも優雅さを感じさせるデザインを踏襲したうえで、先進的な装備を随所に採用する

▲インテリアは歴代モデルの共通テーマである、シンプルで控えめでありながらも優雅さを感じさせるデザインを踏襲したうえで、先進的な装備を随所に採用する

▲ステアリングの奥にある10.1インチのディスプレイは運転に必要な情報をドライバーに見やすく提供

▲ステアリングの奥にある10.1インチのディスプレイは運転に必要な情報をドライバーに見やすく提供

▲インストルメントパネル中央に配置した10.1インチのタッチスクリーンディスプレイはナビゲーションやオーディオ、電話操作などにスムーズにアクセスできる

▲インストルメントパネル中央に配置した10.1インチのタッチスクリーンディスプレイはナビゲーションやオーディオ、電話操作などにスムーズにアクセスできる

▲センターコンソールに物理的なACスイッチやPスイッチなどを配し、合わせてUSB-Cポートを組み込んで使い勝手を高める

▲センターコンソールに物理的なACスイッチやPスイッチなどを配し、合わせてUSB-Cポートを組み込んで使い勝手を高める

▲シートの仕様はグレードに応じて“モダン”“アウダシアス”“チル”を設定し、それぞれプレミアムな空間を演出する

▲シートの仕様はグレードに応じて“モダン”“アウダシアス”“チル”を設定し、それぞれプレミアムな空間を演出する

▲ラゲッジスペースはクラストップレベルの326リットル(VDA)を確保

▲ラゲッジスペースはクラストップレベルの326リットル(VDA)を確保

▲リアゲートインサートに富士山のモチーフを採用。さりげないアレンジを通じて日本らしさを表現する

▲リアゲートインサートに富士山のモチーフを採用。さりげないアレンジを通じて日本らしさを表現する

 注目のパワートレインは、最高出力90kW/最大トルク225Nmを発生するモーターに総電力量40kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせたモデルと、最高出力110kW/最大トルク245Nmを発生するモーターに総電力量52kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせたモデルを設定。40kWh仕様は車重を1400kgに仕立てて航続距離308kmを、52kWh仕様は車重を1524kgに仕立てて航続距離408kmを実現する。また、競合他車よりも軽量な車重と、AmpRとの共用EVプラットフォームによる低いバッテリー配置、そしてパッシブダンパーを採用する前ストラット式/後マルチリンクのサスペンションにより、優れた走行性能とクラス最高レベルの乗り心地を成し遂げた。

▲パワートレインは最高出力90kW/最大トルク225Nmを発生するモーターに総電力量40kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせたモデルと、最高出力110kW/最大トルク245Nmを発生するモーターに総電力量52kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせたモデルを設定

▲パワートレインは最高出力90kW/最大トルク225Nmを発生するモーターに総電力量40kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせたモデルと、最高出力110kW/最大トルク245Nmを発生するモーターに総電力量52kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせたモデルを設定

▲40kWh仕様は車重を1400kgに仕立てて航続距離308kmを、52kWh仕様は車重を1524kgに仕立てて航続距離408kmを実現

▲40kWh仕様は車重を1400kgに仕立てて航続距離308kmを、52kWh仕様は車重を1524kgに仕立てて航続距離408kmを実現

 一方、充電については同セグメントで最速の急速充電性能を実現。100kW出力の急速充電器を使えば、15%から80%への急速充電が30分ほどで完了する。また、充電効率を最大化するために標準でヒートポンプを装備。さらに、V2L(Vehicle-to-Load)技術も採用し、バッテリーの電力を外部デバイスに供給することを可能としている。

▲充電については同セグメントで最速の急速充電性能を実現。100kW出力の急速充電器を使えば15%から80%への急速充電が30分ほどで完了する

▲充電については同セグメントで最速の急速充電性能を実現。100kW出力の急速充電器を使えば15%から80%への急速充電が30分ほどで完了する

▲バッテリーの電力を外部デバイスに供給するV2L(Vehicle-to-Load)技術を採用

▲バッテリーの電力を外部デバイスに供給するV2L(Vehicle-to-Load)技術を採用

 直感的でシームレスな体験を提供するコネクテッド技術を搭載したことも、新型マイクラの注目ポイント。Googleサービスを備えたNissanConnectは、クルマがユーザーの日常生活に溶け込むかのようなシームレスなコネクテッド体験を提供する。NissanConnectのアプリを通じてバッテリーの充電状態や充電スケジュールおよび履歴の管理、さらにクルマの位置や車内空調など、さまざまな機能をリモートでコントロールすることも可能とした。先進安全運転支援システムも充実しており、高速道路をより快適かつ安心して走行できるプロパイロットアシストなど多くの最新システムを採用している。

▲Googleサービスを備えたNissanConnectはクルマがユーザーの日常生活に溶け込むかのようなシームレスなコネクテッド体験を提供する

▲Googleサービスを備えたNissanConnectはクルマがユーザーの日常生活に溶け込むかのようなシームレスなコネクテッド体験を提供する

▲NissanConnectのアプリを通じてバッテリーの充電状態や充電スケジュールおよび履歴の管理など、さまざまな機能をリモートでコントロールすることが可能

▲NissanConnectのアプリを通じてバッテリーの充電状態や充電スケジュールおよび履歴の管理など、さまざまな機能をリモートでコントロールすることが可能

 なお、新型マイクラは欧州市場で2025年後半に発売予定。その後順次、他の市場に展開していく計画である。日本への導入に関しては、現在のところ正式なアナウンスはない。

 

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