グランカブリオは2024年2月に発表された、グラントゥーリズモ・ベースの4シーターのオープンエアモデル。幌はファブリック製で、5色のカラーバリエーションから選べるのが彼らの流儀だ。開閉時間は約14秒。50km/h以下であれば走行中も開閉可能である。
操作方法は、センターモニターの「Cabrio(カブリオ)」を指先でタッチすると、画面に大きくクルマのイラストが浮かび出す。でもって、指の腹で矢印を右になぞると屋根が開き出し、左に滑らすと閉じる仕組み。途中で指を離すと動作が止まってしまうので要注意。
オープン時の風対策はウインドディフレクターが対応する。これはリアシートをつぶして取り付けるボードで、後方からの風の巻き込みを軽減してくれる。あるとないとでは大違い。ないと、長い髪は下から上へ宙に舞うように吹き上げられてしまう。新型はマセラティジャパンからの要望で標準装備となったそうだ。防寒はエアコンとシートヒーター、それとネックウォーマーが担当。この3点セットがあれば安心だ。
といったグランカブリオの醍醐味はやはりオープンにしたときのエグゾーストサウンドに違いない。マセラティが得意とする官能的な音を間近で聴ける。キャビンはまさにリスニングルームの特等席。そしてその音と共に楽しめるのがハンドリング。マセラティの軽快なフットワークはこのクルマにもしっかり注入されている。