【最新モデル試乗】「FF世界最速HB」と「RACING BLACK PACKAGE」という誇り。ホンダ・シビック・タイプRの日常を輝かせる力技!

ホンダ・シビック・タイプRレーシングブラックパッケージ/価格:6MT 599万8300円。レーシングブラックパッケージは室内を黒で統一。インパネやステアリングはウルトラスエード仕上げ。外装色は全5色

ホンダ・シビック・タイプRレーシングブラックパッケージ/価格:6MT 599万8300円。レーシングブラックパッケージは室内を黒で統一。インパネやステアリングはウルトラスエード仕上げ。外装色は全5色

残念、またまた受注を一時停止。ホンダのスポーツフラッグシップはなかなか買えない!

 2025年1月のオートサロンで発表されたシビック・タイプRレーシングブラックパッケージに乗った。レーシングブラックパッケージは、伝統的に赤をアクセントカラーに使っていたタイプRの室内を精悍なブラックで統一したモデルである。ステアリングだけでなくインパネもウルトラスエードで仕上げたコクピットは、ひとクラス上の質感。一段とドライビングに集中できる空間に仕上がっている。とはいえ価格は599万8300円。正直、標準モデル比で約100万円高の価値が実感できるかは微妙だが、これは標準車が異例なバーゲンプライスなことも関係がある。何しろ1.5リッターターボのRSでも現在のプライスは439万9100円なのだ。メカニズムはもちろん、内外装まで特別仕立てのタイプRのスペシャルな内容を考えると600万円のプライスタグは適正と感じる。

室内

メーター

 久しぶりにタイプRに触れて印象的だったのは、速さと快適性である。330ps/420Nmを発揮するチューンドK20C型は、全域で充実したパワーを発揮し、回すほど精彩さを増す。ポテンシャルのすべてを味わうにはサーキットに持ち込む必要があるが、一般公道でももちろん刺激的だ。日常スピード域でも速さと特別感を味わえる。今や希少な6速MTの軽快なシフトフィールも心地いい。

 驚いたのは乗り味だった。アダプティブダンパーを備えた足回りは、コンフォートモードはもちろんスポーツを選んでも路面の不整を的確にいなす。これなら日常の足として使っても、助手席から不満は出ないだろう。最新のタイプRは、普段の走り慣れた道を輝かせる力、「走りの喜び」を存分に備えている。「ほしいクルマ」の筆頭である。

リア

シフト

プレート

 

SNSでフォローする