スズキ・ハスラー・タフワイルド・ターボ(4WD)/価格:7CVT 197万2300円。タフワイルドは各部ブラック仕上げ。ターボ(64ps)とNA(49ps)、FFと4WDが選べる。ボディサイズは3395×1475×1680mm
ハスラーは、KカーSUVのベストセラー。人気の秘訣は、キャラクターを体現した親しみやすく逞しいスタイリングにある。現行型は独自のイメージを守ったうえで、キャビンを直方体に近づけ、ホイールベースを旧型比で35mm延長した。
もともと広かった車内空間をさらに拡大することが目的だったが、ただ四角くしただけではない。リアクォーターウィンドウを追加し、2トーンカラーの場合はこの窓とリアウィンドウ周辺もルーフと同色にするなど、グッとスタイリッシュになった。
インテリアも洗練されている。スポーツウオッチのプロテクターを思わせるディテール処理を施したインパネは、タフで力強い雰囲気。加えて室内空間は、ゆとりたっぷりだ。身長170cmのパッセンジャーなら後席で足が組める。
走りは自然吸気(49ps)、ターボ(64ps)ともにリニアだ。自然吸気は全域で力強くなり、ターボは盛り上がりがなだらかになった。静粛性の高さも印象的。全車、マイルドハイブリッド仕様で加速時にはモーターが適切にアシストする。
現行型の魅力は乗り心地だ。スズキ初の構造用接着剤を用いる製法でボディ剛性が大幅に向上。乗り味は骨っぽさを残していた旧型から一変。サスペンションがしっとり動いてショックを吸収してくれるようになった。そのぶん、コーナーで背の高さが気になる場合もあるが、グリップが安定しているので不安はない。
ハスラーは、カジュアルで逞しい。高い人気には裏付けがある。新登場の各部をダークカラーで引き締めたタフワイルドに注目が集まっている。