レクサスNXがマイナーチェンジ。アウトドア志向の“OVERTRAIL”を新設定

レクサスがラグジュアリークロスオーバーSUV「NX」の一部改良を実施。新グレードの“OVERTRAIL”をラインアップに加えるとともに、ボディ剛性の向上や足回りのセッティングの見直し、機能装備のアップデートなどを敢行

 トヨタ自動車が展開する高級車ブランドのレクサスは2024年2月29日、ラグジュアリークロスオーバーSUVのNXの一部改良モデルを発表し、同日に発売した。

▲レクサスNX350h“OVERTRAIL”(AWD) 価格:687万6000円  全長4660×全幅1865×全高1675mm ホイールベース2690mm 車重1810kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費20.1km/リットル 写真のボディカラーはOVERTRAIL専用色のムーンデザート

▲レクサスNX350h“OVERTRAIL”(AWD) 価格:687万6000円  全長4660×全幅1865×全高1675mm ホイールベース2690mm 車重1810kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費20.1km/リットル 写真のボディカラーはOVERTRAIL専用色のムーンデザート

 

車種展開は以下の通り。

■NX450h+

NX450h+“version L”(AWD):749万5000円

NX450h+“F SPORT”(AWD):758万5000円

NX450h+“OVERTRAIL”(AWD):772万5000円

■NX350h

NX350h“version L”(2WD):637万6000円

NX350h“version L”(AWD):664万6000円

NX350h“F SPORT”(2WD):640万6000円

NX350h“F SPORT”(AWD):667万6000円

NX350h“OVERTRAIL”(AWD):687万6000円

NX350h (2WD):550万円

NX350h (AWD):577万円

■NX350

NX350“F SPORT”(AWD):630万6000円

NX350“OVERTRAIL”(AWD):650万6000円

■NX250

NX250“version L”(2WD):568万6000円

NX250“version L”(AWD):595万6000円

NX250 (2WD):485万円

NX250 (AWD):512万円

▲レクサスNX450h+“version L”(AWD) 価格:749万5000円 全長4660×全幅1865×全高1660mm ホイールベース2690mm 車重2030kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費19.6km/リットル EV走行換算距離87km 写真のボディカラーはソニッククロム

▲レクサスNX450h+“version L”(AWD) 価格:749万5000円 全長4660×全幅1865×全高1660mm ホイールベース2690mm 車重2030kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費19.6km/リットル EV走行換算距離87km 写真のボディカラーはソニッククロム

▲レクサスNX350“F SPORT”(AWD) 価格:630万6000円 全長4660×全幅1865×全高1660mm ホイールベース2690mm 車重1790kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費11.7km/リットル 写真のボディカラーはセレスティアルブルーガラスフレーク

▲レクサスNX350“F SPORT”(AWD) 価格:630万6000円 全長4660×全幅1865×全高1660mm ホイールベース2690mm 車重1790kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費11.7km/リットル 写真のボディカラーはセレスティアルブルーガラスフレーク

 

 今回の一部改良では、オフロード走行時の走破性と安定性・快適性を高次元で両立させた新グレードの“OVERTRAIL”をラインアップに加えるとともに、レクサスのテーマである「Always On」に基づくさらなる走りの深化を目指してボディ剛性の向上と足回りのセッティングの見直しを図り、合わせて新しいボディカラーおよびインテリアカラーの設定や機能装備のアップデートなどを実施して、レクサスのクロスオーバーSUVとしての訴求力をいっそう高いレベルへと昇華させたことが特徴である。

▲レクサスNX250“version L”(2WD) 価格:568万6000円 全長4660×全幅1865×全高1660mm ホイールベース2690mm 車重1650kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費13.9km/リットル 写真のボディカラーは新色のソニックカッパー

▲レクサスNX250“version L”(2WD) 価格:568万6000円 全長4660×全幅1865×全高1660mm ホイールベース2690mm 車重1650kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費13.9km/リットル 写真のボディカラーは新色のソニックカッパー

 

 まずは新グレードの“OVERTRAIL”から紹介していこう。

 カーボンニュートラル社会や「人と自然とモビリティの共生」の実現を目指し、ユーザーの幅広いアウトドアライフスタイルに寄り添う「OVERTRAIL PROJECT」の一環として開発した“OVERTRAIL”は、TRAILモードの改良によって凸凹路等で発生しやすいタイヤの空転を自動制御し、接地輪に駆動力を最適に配分することで走破性を向上。また、専用チューニングを施したAVS(Adaptive Variable Suspension system)を採用したうえでTrailモードと連動させ、凸凹路走行時の乗員の頭の揺れを抑制してオフロード走行時の安定性および快適性の向上を図った。

▲OVERTRAILはTRAILモードの改良によって凸凹路等で発生しやすいタイヤの空転を自動制御し、接地輪に駆動力を最適に配分することで走破性を向上

▲OVERTRAILはTRAILモードの改良によって凸凹路等で発生しやすいタイヤの空転を自動制御し、接地輪に駆動力を最適に配分することで走破性を向上

 

 エクステリアについては、フロントグリルやウィンドウフレーム、ドアハンドル、アウターミラー、ルーフレールをブラック系統のアイテムでコーディネートし、より引き締まったルックスを創出。足もとにはマットブラック塗装の7.5J×18専用アルミホイールと235/60R18 103Hサイズの専用オールテレインタイヤを装着し、同時に標準仕様より15mm高い地上高(200mm)に設定して、悪路走破性を高める。ボディカラーは新色のムーンデザートを含めて計7色をラインアップした。

▲マットブラック塗装の専用スピンドルグリルを採用

▲マットブラック塗装の専用スピンドルグリルを採用

▲ウィンドウフレーム、ドアハンドル、ルーフレールをブラックで仕立てる

▲ウィンドウフレーム、ドアハンドル、ルーフレールをブラックで仕立てる

▲ブラック塗装ガーニッシュを配したドアミラーを装着

▲ブラック塗装ガーニッシュを配したドアミラーを装着

▲足もとにはマットブラック塗装7.5J×18専用アルミホイール+235/60R18 103Hオールテレインタイヤを装着。同時に標準仕様より15mm高い地上高(200mm)に設定して、悪路走破性を高める

▲足もとにはマットブラック塗装7.5J×18専用アルミホイール+235/60R18 103Hオールテレインタイヤを装着。同時に標準仕様より15mm高い地上高(200mm)に設定して、悪路走破性を高める

 

 インテリアに関しては、内装色にOVERTRAIL専用の“モノリス”を設定したことがトピック。ブラックを基調に低彩度のモノリスを組み合わせた新しいコーディネートにナチュラルカラーのオーナメントパネル“ジオレイヤー”を配し、上質かつオフロード志向のキャビン空間を演出した。

▲内装色にOVERTRAIL専用の“モノリス”を採用。ブラックを基調に低彩度のモノリスを組み合わせた新しいコーディネートで仕立てる

▲内装色にOVERTRAIL専用の“モノリス”を採用。ブラックを基調に低彩度のモノリスを組み合わせた新しいコーディネートで仕立てる

▲ナチュラルカラーのオーナメントパネル“ジオレイヤー”を配備

▲ナチュラルカラーのオーナメントパネル“ジオレイヤー”を配備

 

 シリーズ全体の改良内容に話を移そう。

 まず機構面では、ステアリング操作のダイレクト感を向上させ、「意のままの走り」を実現するために、リアボディの変形を抑えるブレース等を追加してボディ剛性をアップ。合わせて、走り込みを通じてサスペンションのチューニングを熟成し、乗り心地をいっそう向上させる。また、スムースな発進やアクセル操作に対するリニアな車速コントロールを実現する目的で、走行制御の改良(NX450h+、NX350h、NX350)や、走り始めの前後トルク配分の見直し(NX350)を実施。さらに、ボディ系およびエンジン懸架系のNV諸元を見直して室内の静粛性を引き上げた。

▲リアボディの変形を抑えるブレース等を追加してボディ剛性をアップ

▲リアボディの変形を抑えるブレース等を追加してボディ剛性をアップ

▲走り込みを通じてサスペンションのチューニングを熟成し、乗り心地をいっそう向上させる

▲走り込みを通じてサスペンションのチューニングを熟成し、乗り心地をいっそう向上させる

 

 エクステリアに関しては、独自のソニック技術による金属質感表現と豊かな色彩が調和するソニックカッパーのボディカラーを新規にラインアップしたことが訴求点。一方で内装色は、“version L”にソリスホワイトを、OVERTRAILを除く全車にヘーゼルを設定した。

▲独自のソニック技術による金属質感表現と豊かな色彩が調和するソニックカッパーのボディカラーを新規にラインアップ

▲独自のソニック技術による金属質感表現と豊かな色彩が調和するソニックカッパーのボディカラーを新規にラインアップ

▲“version L”にソリスホワイトの内装カラーを用意

▲“version L”にソリスホワイトの内装カラーを用意

▲OVERTRAILを除く全車にヘーゼルの内装色を設定

▲OVERTRAILを除く全車にヘーゼルの内装色を設定

▲“F SPORT”にも専用アレンジのヘーゼル内装を用意

▲“F SPORT”にも専用アレンジのヘーゼル内装を用意

 

 機能装備の拡充を図った点も見逃せない。インストルメントパネルセンター部ボックス内に充電用USB Type-Cを2個追加(全車)したほか、リアアウトサイドハンドルへの照明追加(全車)や盗難・不正売買防止策に貢献する助手席側フロントガラス下へのVINナンバーの設定(全車)、Advanced Park(リモート機能なし)+パーキングサポートブレーキ(周囲静止物)の採用(NX350“F SPORT”)などを実施。また、9.8インチディスプレイオーディオから14インチディスプレイオーディオPlusへの変更(NX350h、NX250)や、LEDヘッドランプ+オートマチックハイビームから三眼フルLEDヘッドランプ+アダプティブハイビームシステムへの刷新(NX350h“F SPORT”、NX350“F SPORT”)、フェンダーアーチモール(カラード)の標準設定化(NX450h+“version L”、NX350h“version L”、NX250“version L”)などを行う。さらに、全車にオプションで用意するおくだけ充電のQi機能向上(充電検知範囲拡大および対応機種増)や、パノラマルーフのオプション設定(NX450h+)などを果たした。

▲インストルメントパネルセンター部ボックス内に充電用USB Type-Cを2個追加する

▲インストルメントパネルセンター部ボックス内に充電用USB Type-Cを2個追加する

▲NX350hとNX250は従来の9.8インチディスプレイオーディオから14インチディスプレイオーディオPlusに変更

▲NX350hとNX250は従来の9.8インチディスプレイオーディオから14インチディスプレイオーディオPlusに変更

▲NX350h“F SPORT”とNX350“F SPORT”は従来のLEDヘッドランプ+オートマチックハイビームから三眼フルLEDヘッドランプ+アダプティブハイビームシステムへと刷新

▲NX350h“F SPORT”とNX350“F SPORT”は従来のLEDヘッドランプ+オートマチックハイビームから三眼フルLEDヘッドランプ+アダプティブハイビームシステムへと刷新

▲全車にオプションで用意するおくだけ充電のQi機能を向上

▲全車にオプションで用意するおくだけ充電のQi機能を向上

▲NX450h+にパノラマルーフをオプション設定

▲NX450h+にパノラマルーフをオプション設定

 

 パワートレインは基本的に従来と共通で、NX450h+にA25A-FXS型2487cc直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジン(最高出力185ps/6000rpm、最大トルク23.2kg・m/3600~3700rpm)+5NM型フロントモーター(最高出力134kW、最大トルク270Nm)+4NM型リアモーター(最高出力40kW、最大トルク121Nm)+電気式無段変速機+リチウムイオンバッテリー(容量51Ah/総電力量18.1kWh)で構成するプラグインハイブリッドシステムを、NX350hの2WD(FF)にA25A-FXS型2487cc直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジン(最高出力190ps/6000rpm、最大トルク24.8kg・m/4300~4500rpm)+5NM型フロントモーター(最高出力134kW、最大トルク270Nm)+電気式無段変速機+リチウムイオンバッテリー(容量4.3Ah)で構成するハイブリッドシステムを、NX350hのE-Four(AWD)に前述のユニット+4NM型リアモーター(最高出力40kW、最大トルク121Nm)で構成するハイブリッドシステムを、NX350にT24A-FTS型2393cc直列4気筒DOHC・D-4STガソリンターボエンジン(最高出力279ps/6000rpm、最大トルク43.8kg・m/1700~3600rpm)+Direct Shift-8AT+電子制御フルタイムAWDを、NX250の2WD(FF)にA25A-FKS型2487cc直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジン(最高出力201ps/6600rpm、最大トルク24.6 kg・m/4400rpm)+Direct Shift-8ATを、NX250のAWDに前述のユニット+電子制御スタンバイAWDを採用している。

 

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