BMWの次世代電気自動車「iX」のMモデルが日本デビュー

BMWが電気自動車SUVの「iX」にMパフォーマンスモデルの「M60」を設定。システム総合出力は455kW/1015Nmを発生

 BMWジャパンは2022年5月24日、次世代電気自動車SUVの「iX」にMパフォーマンスモデルの「M60」をラインアップし、同日より発売した。車両価格は1740万円に設定する。

▲BMW iX M60 価格:1740万円 全長4955×全幅1965×全高1695mm ホイールベース3000mm 車重2600kg 乗車定員5名 一充電走行距離はWLTCモードで615kmを実現
▲BMW iX M60 価格:1740万円 全長4955×全幅1965×全高1695mm ホイールベース3000mm 車重2600kg 乗車定員5名 一充電走行距離はWLTCモードで615kmを実現

 注目のパワーユニットは、最高出力190kW/8000rpm、最大トルク365Nm/0~5000rpmを発揮するフロントモーターと同360kW/1万3000rpm、650Nm/0~5000rpmを発揮するリアモーター、システム総合出力で455kW/1015Nm(スポーツモードでは1100Nm)を発生する電動機に、総電力量111.5kWhのリチウムイオン電池を搭載して、BMW M eDriveシステムおよびエレクトリックxDriveシステム(電子制御前後駆動力配分4輪駆動)を構成。最高速度は250km/h、0→100km/h加速は3.8秒を実現し、また一充電の走行距離はWLTCモードで615km、交流電力量消費率はWLTCモードで199Wh/kmを成し遂げる。さらに、特別なエモーショナルサウンドを奏でるBMW Mアイコニックサウンド・エレクトリックシステムを組み込んだ。

▲システム総合出力455kW/1015Nm(スポーツモードでは1100Nm)を発生する前後モーターに、総電力量111.5kWhのリチウムイオン電池を搭載
▲システム総合出力455kW/1015Nm(スポーツモードでは1100Nm)を発生する前後モーターに、総電力量111.5kWhのリチウムイオン電池を搭載

 充電に関しては、普通充電と急速充電(CHAdeMO)に対応。普通充電においては、自宅で6.4kWのBMWウォールボックス(200V/32A)の利用により、約19.5時間で0%の状態から100%までを充電することが可能。一方で急速充電(CHAdeMO)においては、現在主流となっている90kW充電器の利用により、約75分で0%から約80%までの充電が完了し、また10分の急速充電で最大約80km程度の航続距離を延ばすことが可能である。さらに、BMWの店舗などに設置する150kWの急速充電器を利用した場合は、約60分で0%から約80%までの充電が完了し、10分の急速充電で最大約130km程度の航続距離を延ばすことが可能だ。

▲普通充電と急速充電(CHAdeMO)に対応。急速充電では現在主流となっている90kW充電器の利用により、約75分で0%から約80%までの充電が完了する
▲普通充電と急速充電(CHAdeMO)に対応。急速充電では現在主流となっている90kW充電器の利用により、約75分で0%から約80%までの充電が完了する

 基本骨格に関しては、高張力鋼板やアルミニウム材、カーボンファイバー材を適材適所に配した高剛性ボディに、前ダブルウィッシュボーン式/後マルチリンク式のサスペンションを専用セッティングでセット。また、走行状態に合わせて常に最良の車両地上高を保つ4輪アダプティブ・エアサスペンションやM専用設定のスタビライザー、走行状況に応じて後輪を積極的に操舵させることで街中での取り回しやスポーティ走行性能を高めるとともに旋回時の安定性を向上させるインテグレイテッド・アクティブ・ステアリング(前後輪統合制御ステアリングシステム)を標準で採用する。さらに、高性能プロセッサーによる高い解析能力で精度と正確性がより向上したドライビングアシスト・プロフェッショナルも組み込んだ。

▲高張力鋼板やアルミニウム材、カーボンファイバー材を適材適所に配した高剛性ボディを採用
▲高張力鋼板やアルミニウム材、カーボンファイバー材を適材適所に配した高剛性ボディを採用
▲懸架機構には走行状態に合わせて常に最良の車両地上高を保つ4輪アダプティブ・エアサスペンションやM専用設定のスタビライザーを装備
▲懸架機構には走行状態に合わせて常に最良の車両地上高を保つ4輪アダプティブ・エアサスペンションやM専用設定のスタビライザーを装備

 エクステリアについては、革新的なモノリシックデザインとともに、Mの並外れたダイナミクスを具現化したことがトピックだ。フロントマスクは、カメラテクノロジーやレーダー機能、最先端センサーテクノロジーおよびヒーターエレメントといった機構を内包した大型のキドニーグリル、スリムな造形のLEDヘッドライト、3分割されたエプロンなどによって、その非凡な個性を主張。BMWレーザーライトも標準で装備する。また、サイドビューは後方へ狭まりながらリアまで続くウィンドウグラフィック“ストリームフロー”や、フラッシュ・ドアハンドルおよびフレームレスドア、BMW Individualチタニウムブロンズ・エクステリアラインなどによって、エクスクルーシブかつ空力特性に優れるデザインを創出。そしてリアビューは、Mライト・シャドーラインや専用アレンジのルーフスポイラー、“M60”モデルバッジなどによって印象的な後ろ姿を形成した。一方、足もとには9.5J×22 Mエアロダイナミックホイール1023 バイカラー・チタニウムブロンズ3Dポリッシュ(ジェットブラック)+275/40R22タイヤを装着。制動機構には、ダークブルーのキャリパーを配したMスポーツブレーキを組み込んだ。

▲エクステリアは革新的なモノリシックデザインとともに、Mの並外れたダイナミクスを具現化する
▲エクステリアは革新的なモノリシックデザインとともに、Mの並外れたダイナミクスを具現化する
▲カメラテクノロジーやレーダー機能、最先端センサーテクノロジーなどの機構を内包した大型のキドニーグリルを配備
▲カメラテクノロジーやレーダー機能、最先端センサーテクノロジーなどの機構を内包した大型のキドニーグリルを配備
▲BMW Individualチタニウムブロンズ・エクステリアラインを採用
▲BMW Individualチタニウムブロンズ・エクステリアラインを採用
▲リアゲートには“M60”モデルバッジを貼付
▲リアゲートには“M60”モデルバッジを貼付
▲制動機構にはダークブルーのキャリパーを配したMスポーツブレーキを装着
▲制動機構にはダークブルーのキャリパーを配したMスポーツブレーキを装着

 内包するインテリアも、次世代を彷彿とさせるMデザインエレメントを数多く取り入れている。BMWライブコックピットは、カーブドディスプレイの12.3インチ・マルチディスプレイ・メーターパネルと14.9インチ・ワイドコントロールディスプレイ(タッチパネル機能付)を一体化して配備。デザインを際立たせるのと同時に、形状を湾曲したカーブドディスプレイとすることで、操作性と視認性を高めた。また、多くのボダン類を廃止し、合わせて送風口をスリム化することで、運転席まわりをすっきりとさせつつ、BMW特有のiDriveコントローラーを他モデルと同様に装備して優れた操作性を実現する。さらに、シートだけでなくインストルメントパネルやドアパネル、センターコンソールにもオリーブの葉の抽出液で鞣したSuiteレザー(アミドまたはカスタネア)を採用。随所にゴールドブロンズのアクセントを施したことも、内装の個性とラグジュリー感を高めるのに一役買っている。クラフテッドクリスタルフィニッシュのiDriveコントローラーやスタート/ストップ・ボタンなども設定した。先進機能の面では、最新のBMWコネクテッドドライブ・プロフェッショナやBMWインテリジェントパーソナルアシスタント、車両の特性と室内の雰囲気を状況に応じて組み合わせるMyModeなどを標準で組み込んでいる。

▲BMWライブコックピットはカーブドディスプレイの12.3インチ・マルチディスプレイ・メーターパネルと14.9インチ・ワイドコントロールディスプレイ(タッチパネル機能付)を一体化して配備。日本導入モデルのハンドル位置は右/左
▲BMWライブコックピットはカーブドディスプレイの12.3インチ・マルチディスプレイ・メーターパネルと14.9インチ・ワイドコントロールディスプレイ(タッチパネル機能付)を一体化して配備。日本導入モデルのハンドル位置は右/左
▲車両の特性と室内の雰囲気を状況に応じて組み合わせるMyModeを装備
▲車両の特性と室内の雰囲気を状況に応じて組み合わせるMyModeを装備
▲クラフテッドクリスタルフィニッシュのiDriveコントローラーを設定
▲クラフテッドクリスタルフィニッシュのiDriveコントローラーを設定
▲オリーブの葉の抽出液で鞣したSuiteレザー(アミドまたはカスタネア)のインテリアを採用
▲オリーブの葉の抽出液で鞣したSuiteレザー(アミドまたはカスタネア)のインテリアを採用

 キャビン空間はヘッドレスト一体型のシートやセンタートンネルを廃した後席足もとスペース、開放感を高めるスカイラウンジ・パノラマガラスサンルーフなどを採用して、快適な移動空間を創出。また、従来のエアコンディショナーによる温風やシートおよびステアリングヒーターに加えて、センターコンソール/フロントドアパネル/リアドアパネル/ダッシュボード下部の表面が加熱される表面加熱技術を組み込んだヒート・コンフォート・パッケージを標準で装備する。さらに、後席にはスルーローディング・システム(40:20:40分割可倒式リアシート)を配備した。

▲ラゲッジ容量は後席使用時で500リットル、後席折りたたみ時で最大1750リットルを確保
▲ラゲッジ容量は後席使用時で500リットル、後席折りたたみ時で最大1750リットルを確保
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