スズキの新世代クロスオーバーSUV「S-CROSS(エスクロス)」がワールドプレミア

スズキがSX-4 S-CROSSの後継モデルとなる新型クロスオーバーSUVの「S-CROSS」を初公開。2021年末より欧州での販売を皮切りに中南米、大洋州、アジアに輸出

 スズキは2021年11月25日、乗用車とSUVを融合させた新型クロスオーバーモデルの「S-CROSS(エスクロス)」を発表した。販売は2021年末より欧州で開始し、その後に中南米や大洋州、アジアへの輸出を実施する。日本への導入も計画中だ。

▲スズキS-CROSS 全長4300×全幅1785×全高1585mm ホイールベース2600mm 乗車定員5名 従来のSX-4 S-CROSSの後継モデルで、ハンガリーの子会社であるマジャールスズキ社で生産する
▲スズキS-CROSS 全長4300×全幅1785×全高1585mm ホイールベース2600mm 乗車定員5名 従来のSX-4 S-CROSSの後継モデルで、ハンガリーの子会社であるマジャールスズキ社で生産する

 従来の「SX-4 S-CROSS」の後継モデルで、ハンガリーの子会社であるマジャールスズキ社で生産するS-CROSSは、「Bold(堂々とした)」「Sophisticated(洗練された)」「Versatile(万能)」という3つのコンセプトを掲げ、それぞれスタイリング、技術、使い勝手の進化を果たしたことが特徴である。

▲ピアノブラックの大型グリルや特徴的な3灯式LEDポジションランプをボンネットとともに高く配置した逞しいフロントマスクが印象的
▲ピアノブラックの大型グリルや特徴的な3灯式LEDポジションランプをボンネットとともに高く配置した逞しいフロントマスクが印象的

 まず「Bold」を掲げるスタイリングは、クロスオーバーSUVならではのスポーティで力強いフォルムを基調に、ピアノブラックで仕上げた大型グリルと特徴的な3灯式LEDポジションランプをボンネットとともに高く配置した逞しいフロントマスク、強くかつ滑らかに走る力を表現した流れるようなショルダーライン、スクエア形状のモールディングを配したタイヤハウス、フロントと同様にコンビネーションランプとバンパー位置を高く配置して躍動感を演出したリアビューなどによって、堂々とした新世代SUVの風貌を具現化する。ボディサイズはSX-4 S-CROSS比で10mmほど低く、それ以外は同寸の全長4300×全幅1785×全高1585mm/ホイールベース2600mmに設定した。

▲流れるようなショルダーラインやスクエア形状のモールディングを配したタイヤハウス、コンビネーションランプとバンパー位置を高く配置して躍動感を演出したリアビューなどによって堂々とした新世代SUVのルックスを演出
▲流れるようなショルダーラインやスクエア形状のモールディングを配したタイヤハウス、コンビネーションランプとバンパー位置を高く配置して躍動感を演出したリアビューなどによって堂々とした新世代SUVのルックスを演出

 内包するインテリアは、質感を高めたうえで力強いSUVに合う立体的な造形で構成。中央には多機能な9インチの大型HDディスプレイオーディオを組み込み、スマートフォンおよびApple CarPlay/Android Autoとの連携はもちろん、車両情報やカメラ映像表示といった運転支援機能も採用した。また、「Versatile」というコンセプトのもと、コンパクトな車体のなかに最大限の空間をつくるスズキのノウハウを駆使し、大人5名がゆったりと座れる快適なキャビン空間を創出。さらに、多用途に使える容量430リットルのラゲッジスペースを確保する。移動を最大限に楽しめるよう、大開口のサンルーフも設定した。

▲インテリアは質感を高めたうえで力強いSUVに合う立体的な造形で構成。中央には多機能な9インチの大型HDディスプレイオーディオを配備
▲インテリアは質感を高めたうえで力強いSUVに合う立体的な造形で構成。中央には多機能な9インチの大型HDディスプレイオーディオを配備
▲コンパクトな車体のなかに最大限の空間をつくるスズキのノウハウを駆使し、大人5名がゆったりと座れる快適なキャビン空間を創出
▲コンパクトな車体のなかに最大限の空間をつくるスズキのノウハウを駆使し、大人5名がゆったりと座れる快適なキャビン空間を創出
▲多用途に使える容量430リットルのラゲッジスペースを確保
▲多用途に使える容量430リットルのラゲッジスペースを確保

「Sophisticated」を掲げて開発したパワートレインは、1.4リットル直噴ガソリンターボエンジン(最高出力95kW/5500rpm、最大トルク235Nm/2000~3000rpm)+モーター(最高出力10.0kW、最大トルク50Nm)+リチウムイオンバッテリー/12V DC/DCコンバーター/ISGで構成する新48ボルト“SHVS”マイルドハイブリッドを欧州仕様車に採用したことがトピック。燃費抑制はもちろん、アクセル操作に応じてエンジントルクにモータートルクを上乗せするという加速補助も可能とする。また、燃費優先や雪道走行など運転環境に合わせて走行モードをダイヤルで選択できる「ALLGRIP」を設定。先進安全運転支援システムでは、衝突被害軽減ブレーキ、標識認識機能、車線逸脱抑制機能、全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロールなどの運転支援機能に加え、全方位モニターや後退時車両検知警報などの駐車支援機能も充実させた。

▲1.4リットル直噴ガソリンターボエンジン(95kW/235Nm)+モーター(10.0kW/50Nm)+リチウムイオンバッテリー/12V DC/DCコンバーター/ISGで構成する新48ボルト“SHVS”マイルドハイブリッドを搭載
▲1.4リットル直噴ガソリンターボエンジン(95kW/235Nm)+モーター(10.0kW/50Nm)+リチウムイオンバッテリー/12V DC/DCコンバーター/ISGで構成する新48ボルト“SHVS”マイルドハイブリッドを搭載
▲燃費優先や雪道走行など運転環境に合わせて走行モードをダイヤルで選択できる「ALLGRIP」を設定
▲燃費優先や雪道走行など運転環境に合わせて走行モードをダイヤルで選択できる「ALLGRIP」を設定

 なお、スズキは環境対策の先頭を切る欧州市場で、2022年よりストロングハイブリッドモデルのラインアップを強化すると宣言。駆動用モーターとオートギアシフトを組み合わせたスズキ独自のシステムを採用し、2022年初めより欧州向けのビターラに、同年後半にS-CROSSに組み込むと公表する。さらに、新しいコネクテッドサービスを導入して、ユーザーにより便利で快適なクルマの利用を提案していくとアナウンスした。

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