【K&コンパクトカー ヒットの真相】日産ノート「e-POWER」の高い基本性能が支持されている

5ナンバーボディでe-POWERの効率的な走り

Xグレードはナビとプロパイロット(ナビ連携機能付き)はop。走行音や風切り音対策が緻密で静粛性が高い

「e-POWER」って、EVなの? でもエンジンの音がするし、なんなの? ハイブリッドなの? という感じで、実のところよくわからないという方が多いのではないでしょうか。でもなんだかすごそうだ~! なんとなく新しいぞ~! ということで大人気に。とくに初代はそんな感じだったように思います。

 簡単に説明すると、e-POWERはガソリンエンジンで発電し、モーターで走るというシリーズハイブリッドに分類されるクルマでして、EVではないんですよね。もちろん、駆動用バッテリーに電気が貯まっていればEV走行もするのですが、任意でエンジンを止めたりすることはできません。

エネルギーフローを表示するメーターの演出など発電しながら走るクルマの特徴をビジュアル化してアピール

 ではこのシステムの魅力は何か? といいますと、エンジンは発電専用なので、アクセルの踏み込み量とか、速度域に関係なく、いちばん効率がいい一定の状態でエンジンを回すせるということなんです。つまり、結果として燃費がよくなる。そんなe-POWERは、もはやノートの代名詞になったといっても過言ではないでしょう。

 しかし、誤解を恐れずに正直にいうと、初代はエンジンが止まっているときと、かかっているときの音量的落差が大きすぎて、余計にうるさく感じたりと、快適とは言い難いものでした。ワンペダルモードも完全停止までするタイプだったので、ペダルをパッと離した際の減速Gの立ち上がりが大きく、ゲストを乗せているときはかなり気を遣う必要があったんですよね。もちろん、通常モードに戻せばいいだけの話ではありますが(笑)。

シートはファブリック仕様。Xはグラデーション入りのトリコット。リアシートはリクライニング機能付き。足下と頭上空間は余裕たっぷり

 ちなみにワンペダルモードの完全停止は、その後に他のクルマに乗ったときに勘違いして危ないとかいう理由で、完全停止までしなくなるタイプが増えてきましたね。

 危ないかどうかの話は脇に置いておくとして、確かにこれだけストップ&ゴーが多い日本では、助手席や後部座席にゲストがいる場合は、減速Gがそれほど立ち上がらないほうが使い勝手がいいというか、ラクに使えるシチュエーションが増えるのも事実だったりします。自然に違和感少なく運転できる、といってもいいかもしれません。

全幅1695mmの5ナンバーサイズ。ボディの大型化が進む中で、5ナンバーを希望するユーザーには貴重は選択肢

 そしてもうひとつ、初代から続くノートの特徴といえば、パッケージング効率の高さが挙げられます。このサイズのいわゆる王道コンパクトカーの中では、1、2を争うスペース効率のよさ。最近はいわゆる5ナンバー枠を超えたコンパクトカーも増えてきましたが、やはり全幅1700mm以下というのはひとつの目安になります。その中で、どれだけ空間を稼げるかというのは、日常使いをターゲットにしたコンパクトカーにとっては、クルマを選択する上での非常に重要な項目になるんですよね。ノートのヒットの真相は、キャッチーなe-POWERを支える、基本性能の高さといったところでしょうか。

1.2リッター直3DOHC12Vは発電用。駆動力はモーター(116ps/280Nm)が担当。WLTCモード燃費は28.4km/リッター

ヒットの真相

1)エンジンで発電して、モーターで走るe-POWERが展開する新しい走りの世界。
  現行型は燃費がよく静粛性が改善された
2)5ナンバー枠に対応したコンパクトサイズで、トップレベルのスペース効率を達成。
  広々とした室内はゆったり過ごせて快適
3)ノート・オーラ、オーラNISMO、ノート・オーテック、オーテック・クロスオーバーと
  多彩なバリエーションを展開

モーター特有のパワフルな走りが楽しめる。シームレスな加速感が気持ちいい。

 

■主要諸元

グレード=X
価格=221万1000円
全長×全幅×全高=4045×1695×1520mm
ホイールベース=2580mm
トレッド=フロント:1490×リア:1490mm
車重=1220kg
エンジン=1198cc直3DOHC12V(レギュラー仕様)
型式=HR12DE
燃料タンク容量=36リッター
最高出力=60kW(82ps)/6000rpm
最大トルク=103Nm(10.5kgm)/4800rpm
モーター最高出力=85kW(116ps)/2900〜10341rpm
モーター最大トルク=280Nm(28.6kgm)/0〜2900rpm
WLTCモード燃費=28.4km/リッター (
WLTC市街地/郊外/高速道路:28.0/30.7/27.2
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ドラム
タイヤ&ホイール=185/60R16+フルホイールカバー
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=4.9m

●日産は2022年8月にノート・シリーズ(ノート・オーラ、ノート・オーラNISMO)に一部改良を実施した。3モデルとも新ボディカラーが設定されたほか、一部グレードはエアリーグレーの内装色が選べるようになった。また、3タイプとも標準シートが抗菌仕様になっている。ノート・オーラはリアのセンターアームレストが標準化。ノートのFグレードはラインアップから外れた。ノートの価格は203万3900〜246万9500円。ノート・オーラは265万4300〜299万6400円。ノート・オーラNISMOは290万8400円

後席は6対4分割可倒式。スクエアなラゲッジスペースは使いやすい。FFの荷室容量は340リッター

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