「Q by Aston Martin」設立10周年を記念したデザインコンセプトカーのアストンマーティンDBR22が初公開

アストンマーティンがビスポーク部門の「Q by Aston Martin」設立10周年を祝うデザインコンセプトカーの「DBR22」を披露。往年の2シータースポーツ「DBR1」「DB3S」のデザイン言語を現代的に再解釈

 英国アストンマーティンは2022年8月15日(現地時間)、同社のビスポーク部門である「Q by Aston Martin」の設立10周年を記念したデザインコンセプトカーの「DBR22」を公開。さらに、8月19日~21日(現地時間)に米国カリフォルニア州ぺブルビーチで開催されたモントレー・カー・ウィーク2022において実車を展示した。

▲アストンマーティンDBR22 同社のビスポーク部門である「Q by Aston Martin」の設立10周年を記念したデザインコンセプトカー。市販化も予定する

▲アストンマーティンDBR22 同社のビスポーク部門である「Q by Aston Martin」の設立10周年を記念したデザインコンセプトカー。市販化も予定する

 

 アストンマーティン自ら、「コーチビルディングの古典的な手法と先進的な素材、最先端の製造技術を組み合わせることで、デザインの純粋さ、エンジニアリングの精度、心を昂ぶらせるパフォーマンス、そして真の情熱を完璧に融合させたモデル」と謳うDBR22は、往年のスポーツカーであるDBR1やDB3Sといった、世界の頂点に君臨する2シーターのオープンコックピット・スポーツカーを送り出してきた同社の長い系譜を物語っているだけではなく、説得力のあるテーマをダイナミックかつ新たな解釈で表現したことが特徴である。

▲デザインは往年のスポーツカーであるDBR1やDB3Sといったオープンコックピット・スポーツカーを送り出してきたアストンマーティンの長い系譜を物語っているだけではなく、説得力のあるテーマをダイナミックかつ新たな解釈で表現する

▲デザインは往年のスポーツカーであるDBR1やDB3Sといったオープンコックピット・スポーツカーを送り出してきたアストンマーティンの長い系譜を物語っているだけではなく、説得力のあるテーマをダイナミックかつ新たな解釈で表現する

 

 エクステリアは、彫刻的で筋肉質な存在感を創出するために、最小数のボディパネルで構成。各部のデザインにもこだわり、DBR1およびDB3Sからインスピレーションを得たカーボンファイバー材のアグレッシブなフロントグリルや、印象的なU字形のベントを配した長大なボンネット、低いウインドデフレクター、スリムなカーボンファイバー製のアームを介してドアの上部に取り付けた繊細なサイドミラー、エアフローを整流するための“ナセル”と称する隆起をつけたキャビン後部、一文字のグラフィックでアレンジしたリアコンビネーションランプ、スムーズに統合されたディフューザーと2本の大径エキゾーストパイプ、抑揚のあるフェンダーラインなどを採用する。足もとには、14スポークデザインでセンターロックハブを備えた新造形の21インチアロイホイールを組み込んだ。

▲エクステリアは彫刻的で筋肉質な存在感を創出するために、最小数のボディパネルで構成

▲エクステリアは彫刻的で筋肉質な存在感を創出するために、最小数のボディパネルで構成

 

 内包するインテリアは、上質なレザーや素地を露出させたカーボンファイバーなど、多様な素材を巧みに組み合わせて、クラシックな佇まいと現代的なアプローチを高次元で融合させたことがトピック。また、シャープな造形のダッシュボードとスリムなインフォテインメントディスプレイによるアーキテクチャーによって、クリーンで整然としたコクピットを創出する。一方、シートにはカーボンファイバー骨格に独特の香りを放つ高品質なレザーを張った、専用タイプのパフォーマンスシートを装着した。

▲インテリアは上質なレザーや素地を露出させたカーボンファイバーなど、多様な素材を巧みに組み合わせてクラシックな佇まいと現代的なアプローチを融合させる

▲インテリアは上質なレザーや素地を露出させたカーボンファイバーなど、多様な素材を巧みに組み合わせてクラシックな佇まいと現代的なアプローチを融合させる

 

 パワーユニットに関しては、5.2リットルV型12気筒DOHC48Vツインターボエンジンをフロントミッドにマウント。最高出力は715ps、最大トルクは753Nmを発生する。組み合わせるトランスミッションは、専用セッティングのパドルシフト付8速オートマチックギアボックス。性能面は、0→60mph(0→96km/h)加速が3.4秒、最高速度が319km/hに達するという。

 シャシーについては、フロントとリアにシアーパネルを配してねじり剛性をアップ。また、専用のキャリブレーションを施したアダプティブダンパーを組み込んで、優れたボディコントロールと洗練された走りを実現する。アストンマーティンとしては初めて3Dプリンターを活用したリアサブフレームも採用したことも、DBR22の訴求点だ。

▲パワーユニットには5.2リットルV型12気筒DOHC48Vツインターボエンジンを搭載。最高出力は715ps、最大トルクは753Nmを発生

▲パワーユニットには5.2リットルV型12気筒DOHC48Vツインターボエンジンを搭載。最高出力は715ps、最大トルクは753Nmを発生

 

 なお、アストンマーティンはDBR22の市販化を予告。その際は内外装カラーやフィニッシュを、ユーザーの要望に合わせてカスタマイズすることも可能だという。製造はもちろんビスポーク部門の「Q by Aston Martin」が担当し、ごく限られたユーザーに販売する予定である。

 

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