プジョー・シトロエン・ジャポンは10月18日、シトロエン・ブランドの新コンセプトMPV(マルチパーパスビークル)である「ベルランゴ(BERLINGO)」の特別仕様車「デビューエディション(Debut Edition)」を発表し、10月19日9時よりオンライン予約注文の受付を開始するとアナウンスした。ボディカラーはサーブル/アクアグリーン/ブランバンキーズの全3色展開で、車両価格は325万円に設定。デリバリーは2020年1月以降、順次開始する予定だ。
▲シトロエン・ベルランゴ・デビューエディション(BERLINGO Debut Edition) 価格:8SAT325万円 全長4403×全幅1848×全高1844mm ホイールベース2785mm 乗車定員5名 ボディカラーは写真のアクアグリーンのほか、サーブルとブランバンキーズの全3色を設定する
第3世代となる新型シトロエン・ベルランゴは2018年開催のジュネーブ・モーターショーで発表された新世代のマルチパーパスビークルで、前記事で紹介したプジョー・リフターと基本コンポーネントを共用化する。日本には2020年の第3四半期に本格導入する予定。今回のベルランゴ・デビューエディションは、その先行発売モデルという役割を担っている。
エクステリアに関しては、新しさを表現するボディスタイリングと最新シトロエンのデザインコードを採用したことが訴求点だ。トールワゴンスタイルの基本フォルムは、定評のあるグループPSAのプラットフォームEMP2をベースに、前進させたフロントスクリーンに短く高く設定したフロントエンド、取り回しを向上させる短い前後オーバーハング、伸びやかなサイドビューで構成。ここに2段構えのポジショニングライトとヘッドライト、フォグランプをラウンドしたノーズ部分に配し、またドア下部にAirbumpを、前後バンパーにブラックタイプを、足もとに16インチアロイホイールを組み込んで、ほかに似るもののないパーソナリティを具現化した。
▲Airbumpをドア下部に組み込んで新世代のシトロエン車らしいルックスを創出。リアドアは両側スライド式で仕立てた。シューズには16インチアロイホイール+205/60R16タイヤを装着
インテリアについては、広くて快適なキャビンスペースに先進機能と独創デザインを融合させたコクピット、3座独立タイプのリアシートなどを採用したことが特徴。また、ユーティリティ性能も最大限に重視し、両側スライドドアに独立式ガラスハッチを内蔵したリアゲート、Magic Flat(マジックフラット)と称するワンタッチでフルフラット状態にできるシート可倒機構などを組み込む。ラゲッジルームは5名乗り状態で奥行きが1m、後席格納時で1.88m、助手席を倒せば最長2.7mの長尺物に対応。容量自体は5名乗車時でトノカバー下597リットル、後席格納時で2126リットルを確保した。
▲先進機能と独創デザインを融合させたコクピット。8インチタッチスクリーンやスマートフォンワイヤレスチャージャーなどを装備する。日本導入モデルのハンドル位置は右
ルーフ部も注目ポイントで、パノラミックルーフに収納スペースを融合させた"Modutop"を新装備する。フロントルーフに収納トレイを設けたほか、中央部にはBag in Roof(バッグインルーフ)として最大14リットルまでのバッグを収納できるスペースを設定。さらにリアシート頭上後方には、後席およびリアゲート側の両方からアクセスできる容量約60リットルのリアシーリングボックスを設置した。ほかにも、夏場の室内温度上昇を和らげる電動サンシェードや明るさの調整が可能なムードライトなどを装備している。
▲3座独立タイプのリアシートを装着。シート表地はブラックとグレーを基調にアクセントカラーを入れたファブリックを採用
機能装備の拡充も図った。先進運転支援機能(ADAS)では、アクティブクルーズコントロール(ストップ機能付き)やアクティブセーフティブレーキ、レーンキープアシスト、ブラインドスポットモニターシステム、インテリジェントハイビーム、前後ソナー/トップリアビジョンなどを装備。快適機能としては、8インチタッチスクリーン(AppleCarPlay/AndroidAuto対応)やスマートフォンワイヤレスチャージャーなどを設定した。
▲後席およびリアゲート側の両方からアクセスできる容量約60リットルのリアシーリングボックスを装備
パワートレインは1498cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(130ps/300N・m)+EAT8(電子制御8速オートマチックトランスミッション)を採用し、前輪を駆動。グリップコントロールは非搭載となっている。