アルファロメオのミドルサイズSUVのトナーレがマイナーチェンジ。ブランドを象徴する“スクデット(盾形グリル)”のデザインを刷新するとともに、新デザインのアルミホイールの採用やシートのカラーラインアップの拡充、エンジンとモーターの制御バランスの最適化、信頼性と仕上がりの向上、ADASへの新ソフトウェアの採用などを実施。車種展開はエントリーグレードのスプリントと上級グレードのヴェローチェで構成
Stellantisジャパンは2026年3月17日、マイルドハイブリッドシステムを搭載するアルファロメオのミドルサイズSUV「トナーレ(Tonale)」の商品改良を実施し、同日より発売した。

▲アルファロメオ・トナーレ イブリダ ヴェローチェ 価格:653万円 全長4520×全幅1835×全高1600mm ホイールベース2635mm 車重1600kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費16.6km/リットル
車種展開は以下の通り。
トナーレ イブリダ スプリント(Ibrida Sprint):599万円
トナーレ イブリダ ヴェローチェ(Ibrida Veloce):653万円
なお、今回の改良に合わせてマイルドハイブリッドモデルの呼称をハイブリッド(Hybrid)からイブリダ(Ibrida)に変更している。

▲アルファロメオ・トナーレ イブリダ スプリント 価格:599万円 全長4520×全幅1835×全高1600mm ホイールベース2635mm 車重1600kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費16.6km/リットル
アルプスを臨む峠の名から命名したトナーレは、アルファロメオの核となるスポーティネスを継承しながら、ブランドの変革を指す「La Metamorfosi(ラ・メタモルフォシ/変革)」を体現した、新進のミドルサイズSUVとして2023年に市場デビュー。ブランドが受け継いできた美意識を現代のクラフトマンシップで磨き上げたスタイリングに加え、伝統のクイックなハンドリングと独創的なドライビングダイナミクスによる情熱的な走りで、世界中のファンから熱い支持を集めている。
今回の改良では、フロントデザインを刷新するとともに、新デザインのアルミホイールの採用やシートのカラーラインアップの拡充、エンジンとモーターの制御バランスの最適化、信頼性と仕上がりの向上、ADAS(先進安全運転支援システム)への新ソフトウェアの採用などを実施して、ミドルサイズSUVとしての訴求力と完成度をいっそう高めたことが特徴である。
まずフロントデザインは、ブランドを象徴する“スクデット(盾形グリル)”を、2023年に世界33台限定で発売した「33 Stradale(トレンタトレ ストラダーレ)」にも通じるクラシックな造形を現代的にアレンジした、より立体感と存在感のあるボーダーライン模様のデザインへと一新。また、“トライローブ(三つ葉)”と呼ぶフロントグリル部分のデザインを一段と水平ラインを強調した新しい造形とすることで視覚的な安定感が増し、力強いフロントフェイスを形成する。さらに、バンパーの面積を拡大し、合わせて端部にかけて角度を持たせた造形として、より筋肉質な印象を演出した。加えて、スクデット横にはアゾレ(Asole)と称する4つの小さな開口部をトナーレに初採用。アゾレはエアインテークとして機能し、ボンネット内への吸気や空力性能の向上に貢献するとともに、1930年代にモータースポーツ界で活躍したグランプリカーの「P3(Tipo B)」などにも通じる意匠として、スポーティな印象を際立たせる。ほかにも、バンパーのエアインテークを拡大してラジエーターの冷却効率を向上させた。
フロントデザインの刷新に合わせて、車両前方のボディ寸法も再調整する。全長は従来比で10mm短縮(全長4520mm)。一方、前後トレッドを左右4mmずつ拡大し、デザイン性を保ったまま取り回しやすさと走行時の安定感を両立して、トナーレが目指す理想的なサイズ感にいっそうの磨きをかけた。
ディテールにもこだわり、フロントおよびリアのエンブレムは「33 Stradale」や昨年発売したコンパクトクロスオーバーSUVのジュニア(JUNIOR)と同様のモノクローム仕様を採用。リアの“TONALE”レタリングバッジは従来のシルバーからダークカラーに変更し、ヴェローチェ グレードのサイドに貼付する“Veloce”バッチと統一感を持たせた。また、ヴェローチェの足もとには「33 Stradale」から着想を得て、三つ葉をモチーフにした新デザインの20インチ 3ホール“フォリ”アロイホイール(ダイヤモンドカット)を採用。一方でスプリントには、18インチ 5ホール ブラック アロイホイール(ダイヤモンドカット)を組み込んだ。
ボディカラーは継続色のアルファ ホワイト、アルファ ブラック、ヴェスヴィオ グレーに加えて、ブレラ レッドとモンツァ グリーンを新規にラインアップする。ブレラ レッドはジュニアでも人気のある鮮やかな赤色で、アルファロメオらしい情熱的なスタイルを強調。一方で新色のモンツァ グリーンは深みのある緑色で、光の角度や環境によって多彩な表情を見せる。
内装については、シートのカラーラインアップを拡充したことがトピックだ。ヴェローチェでは従来のブラック(ナチュラルレザー)に加えて、レッド(ナチュラルレザー)の選択肢を新たに追加。レッドシート仕様はシートのみならず、ダッシュボード、ドアパネル、センターアームレストにもレッドステッチを施して、情熱的で上質な空間を創出する。スプリントに関しては、ブラックのファブリックシートを標準で採用している。
機能面ではステアリングヒーターやシートヒーターを即座に起動できるショートカットボタンを新たに設定し、ドライバー中心の直感的な操作性を高めたインターフェースを採用。12.3インチ大型デジタルクラスターメーターや10.25インチタッチスクリーン、Alfa Connectサービス、ワイヤレスチャージングパッド、ロータリーギアセレクターなどの先進装備は全車に標準で装備している。
パワートレインに関しては、1468cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(最高出力160ps/5750rpm、最大トルク240Nm/1700rpm)+電気モーター(最高出力15kW/6000rpm、最大トルク55Nm/2000rpm)+リチウムイオン電池(総電圧43.9V)+ベルトスタータージェネレーター+7速デュアルクラッチトランスミッション(7速DCT)で構成する48Vマイルドハイブリッド(MHEV)システムを踏襲したうえで、エンジン制御を見直して加速性能をアップ。0→100km/h加速は従来の8.8秒から8.5秒へと短縮し、よりスムーズな立ち上がりと力強い加速を実現する。また、エンジンとモーターの制御バランスを最適化したほか、可変バルブタイミングの調整や、高いギアへのシフトタイミングを早める制御を導入し、より滑らかでスムーズな加速を発揮。さらに、EV走行中のエンジン再始動条件を増加し、車両の応答性を向上させた。

▲パワートレインは1468cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(160ps/240Nm)+電気モーター(15kW/55Nm)+リチウムイオン電池(総電圧43.9V)+ベルトスタータージェネレーター+7速DCTで構成する48Vマイルドハイブリッドシステムを踏襲したうえで、エンジン制御を見直して加速性能をアップ。エンジンとモーターの制御バランスの最適化なども実施する
品質と信頼性の向上を目的に、多角的な改善を図った点も見逃せない。生産工程ではボディ塗装の状態を360度スキャンして検知するカメラシステム「イーグルアイ」を初めて導入し、塗りムラや剥がれを高精度で検知できる体制へと強化。また、パネル間の段差や組付け精度に対して、より厳しい基準を設定して外観の品質向上を達成する。さらに、完成検査でも新たな検査ツールを導入し、出荷前のチェック精度を向上させた。
先進安全運転支援システム(ADAS)の進化も図り、検知設定を見直した新ソフトウェアを採用。雨滴や泥、強い日差しなどによる誤検知の防止を実現する。また、スマートフォンをワイヤレスチャージャーで充電する際に機器内部に熱がこもり、高温になる事象を防止する改良を施し、利便性を向上させた。さらに、より快適な室内空間を目指して停車時や渋滞時を含むエアコン使用時の熱効率を高めている。
