
さらなる性能の進化とヘリテージの継承を目指した新型Z-CAR(MY27モデル)は、2026年夏に発売予定。標準モデルはロングノーズ化などデザインの変更でZらしさと空力性能をリファイン。モノチューブダンパーの大経化で運動性能も向上させた。初代Zを彷彿させるグリーンの設定も話題。NISMOには待望の6速MTが新登場
日産自動車はオートサロン2026で、今夏の発売を予定しているフェアレディZ_MY27モデルを発表した。MY27モデルとは「モデルイヤー2027年モデル」の意味である。最新モデルは「さらなる性能の進化とヘリテージの継承」がコンセプト。スポーツカーは、つねに改良を重ね完成度を高めるのが魅力を維持するうえで何より大切である。日産を代表し、世界中に熱烈なファンを持つZ-CARだけに、リファインは実に積極的だ。
今回の改良ポイントは、標準モデルとトップパフォーマーのNISMOで異なる。まずは標準モデルについて説明しよう。
標準モデルで大きく変わったのはフロント回り。MY27モデルではノーズ回りをリファイン、従来比でややロングノーズ化を図った。このノーズは初代S30型に設定していた240ZGの「Gノーズ」を彷彿させるもの。もちろんヘリテージにこだわっただけではない。最新のエアロ技術を導入することで空力性能をリファインした、数値的にはフロントリフトが3.3%、ドラッグは1%低減したという。アルミホイール形状の見直しと相まって、最新モデルは一段とフレッシュな印象を強調する。
カラーリングも新しい。ボディカラーにS30型に設定していた「グランプリグリーン」のオマージュである「ウンリュウグリーン」を新設定。往年のマニアも納得の新たな個性を演出した。インテリアにも新色が選べるようになっている。
走りの進化は、足回りの見直しがメイン。モノチューブダンパーの大経化で「ダンスパートナー」というキャラクターを成熟させた。具体的にはダンパー径を従来の40mmから45mmへと拡大。受圧面積を26.6%も広くすることで応答性を向上させた。これにより路面のうねりやギャップにスムーズに対応。ハンドリングの自在度と快適性が一段と向上したという。3リッターV6ツインターボ(405ps/475Nm)のスペックに変更はないが、走りの完成度は確実に高まっている。
スペシャルモデルのNISMOは、6速MTモデルの設定が大きなニュース。これまでは純粋な速さを意識して9速ATのみとしていたが、操る楽しさを重視するユーザーニーズにメーカーが応えた。
MT車は420ps/520Nmのパフォーマンスはそのままに、アクセルレスポンス向上と加速の伸び感が持続するように専用ECUデータを採用。ドライバーとクルマの一体感を徹底的に追求したモデルがNISMOのMT車だ。
NISMO全体の改良点は足回り。高速コーナー進入時の安定性と安心感向上を目指してファインチューンされた。滑らかなサスペンションストロークや操舵フィールの向上などを目指した改良が施され、さらにフロントブレーキはローターを2ピース構造に変更することで、冷却効率の向上とバネ下の軽量化(9kg減)を達成している。
フェアレディZのMY27モデルは、まさにスポーツカーらしく細部まで走りを意識した逸品。メーカーは生産も安定し、NISMOを含め常識的な範囲で納車が可能な体制が整ったと説明している。正式発売を期待して待とう。
