“スーパーハイブリッドSUV”を謳うBYDのプラグインハイブリッド車「シーライオン6」が日本発売。車両価格はFWDモデルで400万円を切る価格帯に設定

BYDが日本導入モデル第5弾となるプラグインハイブリッド車の「シーライオン6」を発売。パワートレインにはBYD独自の電気を主役にしたハイブリッド技術「DM-i」を搭載。車種展開はFWDとAWDの2グレードで構成し、車両価格はFWDが398万2000円、AWDが448万8000円に設定

 BYD Autoジャパンは2025年12月1日、クロスオーバーSUVスタイルを纏うプラグインハイブリッドモデルの「シーライオン6(SEALION 6)」を日本で発売した。

▲BYDシーライオン6 価格:398万2000円 全長4775×全幅1890×全高1670mm ホイールベース2765mm 車重1940kg 乗車定員5名 ハイブリッド燃料消費率(WLTCモード)22.4km/リットル EV走行換算距離(等価EVレンジ)100km 写真のボディカラーはストーングレー

▲BYDシーライオン6 価格:398万2000円 全長4775×全幅1890×全高1670mm ホイールベース2765mm 車重1940kg 乗車定員5名 ハイブリッド燃料消費率(WLTCモード)22.4km/リットル EV走行換算距離(等価EVレンジ)100km 写真のボディカラーはストーングレー

車種展開および車両価格は以下の通り。

シーライオン6:398万2000円

シーライオン6 AWD:448万8000円

なお、ユーザーへの納車はFWDのシーライオン6が2026年1月末、シーライオン6 AWDが2026年3月からを予定している。

▲BYDシーライオン6 AWD 価格:448万8000円 全長4775×全幅1890×全高1670mm ホイールベース2765mm 車重2100kg 乗車定員5名 写真のボディカラーはコスモスブラック

▲BYDシーライオン6 AWD 価格:448万8000円 全長4775×全幅1890×全高1670mm ホイールベース2765mm 車重2100kg 乗車定員5名 写真のボディカラーはコスモスブラック

 BYDの日本導入モデルの第5弾で、“スーパーハイブリッド(SUPER HYBRID)SUV”を謳う新設定のシーライオン6は、パワートレインにBYD独自の電気を主役にしたハイブリッド技術「DM-i」を採用する。システムは世界最高水準の43.04%もの熱効率を達成したハイブリッド専用エンジンの1498cc直列4気筒DOHCガソリンエンジンを搭載。FWDモデルは自然吸気で圧縮比を15.5に設定し、最高出力は72kW/6000rpm、最大トルクは122Nm/4000~4500rpmを発生する。また、最高出力145kW/最大トルク300Nmを発生するモーターと、モーター効率を飛躍的に高めた専用EHS(エレクトリック・ハイブリッドシステム)を組み合わせて配備。通常の走行はモーターが主体となって行い、運転感覚は限りなくEVに近く、EVならではのパワフルでスムーズな走りと静粛性が楽しめ、バッテリー残量に応じてエンジンが充電または動力として補助し、どこまでも走っていけるような気持ちのよい走りを実現する。つまり、走行モードとしては電気モーターのみのEVモード、バッテリー残量が25%を下回るとエンジンが始動して発電を開始し、モーター駆動をアシストするシリーズハイブリッドモード、加速時などさらにパワーが必要なときにエンジンの力も利用するシリーズ・パラレルモードという3モードの走りを演じるわけだ。

▲パワートレインにはBYD独自の電気を主役にしたハイブリッド技術「DM-i」を採用。システムはハイブリッド専用エンジンの1498cc直列4気筒DOHCガソリンユニットとモーター効率を飛躍的に高めた専用EHSを組み合わせて配備する

▲パワートレインにはBYD独自の電気を主役にしたハイブリッド技術「DM-i」を採用。システムはハイブリッド専用エンジンの1498cc直列4気筒DOHCガソリンユニットとモーター効率を飛躍的に高めた専用EHSを組み合わせて配備する

▲通常の走行はモーターが主体となって行い、バッテリー残量に応じてエンジンが充電または動力として補助する

▲通常の走行はモーターが主体となって行い、バッテリー残量に応じてエンジンが充電または動力として補助する

 さらに、駆動用バッテリーには総電力量18.3kWhを確保した650Vの専用リン酸鉄リチウムイオンのブレードバッテリーを採用。ハイブリッド燃料消費率はWLTCモードで22.4km/リットル、EV走行換算距離(等価EVレンジ)は100kmを達成する。充電については最大6kWのAC普通充電とDC急速充電に対応。車外への給電(V2L)や家庭への電力供給(V2H)も可能とする。なお、AWDモデルの詳細スペックは後日発表の予定だが、搭載エンジンはターボチャージャー付の1.5リットルユニットで最高出力96kW/最大トルク220Nmを発生し、モーターは前後合わせて最高出力270kW/最大トルク550Nmを絞り出すという。駆動用バッテリーはFWDモデルと共通の仕様だ。

▲駆動用バッテリーには総電力量18.3kWhを確保した650Vの専用リン酸鉄リチウムイオンのブレードバッテリーを採用

▲駆動用バッテリーには総電力量18.3kWhを確保した650Vの専用リン酸鉄リチウムイオンのブレードバッテリーを採用

▲充電については最大6kWのAC普通充電とDC急速充電に対応。車外への給電(V2L)や家庭への電力供給(V2H)も可能

▲充電については最大6kWのAC普通充電とDC急速充電に対応。車外への給電(V2L)や家庭への電力供給(V2H)も可能

 エクステリアについては、BYDの海洋シリーズ特有の世界観をSUVに落とし込んで、スポーティかつエレガントなスタイルを構築する。フロント部は伸びやかな横基調の造形にシャープで存在感のある“Ocean X Face(オーシャン・エックス・フェイス)”のデザインを取り入れ、ここに大胆なホリゾンタルラインを採用したバンパーグリルとシャープなLEDヘッドライトを配備して、ダイナミックで印象深いマスクを形成。一方でサイドビューは、ボディ全体を貫く稜線を配し、静かな水面に広がる波の動きを思わせる流麗なプロポーションを生み出す。足もとには、SUVらしい力強さを演出するブラック塗装の19インチアルミホイールと235/50R19タイヤを組み込んだ。そしてリアセクションは、サイドのボディラインから続く空と海の境界線を表現した一文字のLEDコンビネーションランプや光が流れるシーケンシャルウィンカー、豊かな起伏のあるバンパーなどを装備して、先進的なSUVであることを視覚的に訴える後ろ姿を創出する。ボディカラーはストーングレー、アークティックホワイト、コスモスブラック、ハーバーグレーという4色をラインアップした。

▲フロントマスクは伸びやかな横基調の造形にシャープで存在感のある“Ocean X Face”のデザインを取り入れる

▲フロントマスクは伸びやかな横基調の造形にシャープで存在感のある“Ocean X Face”のデザインを取り入れる

▲サイドのボディラインから続く空と海の境界線を表現した一文字のLEDコンビネーションランプや光が流れるシーケンシャルウィンカーなどを装備して、先進的なSUVであることを視覚的に訴える

▲サイドのボディラインから続く空と海の境界線を表現した一文字のLEDコンビネーションランプや光が流れるシーケンシャルウィンカーなどを装備して、先進的なSUVであることを視覚的に訴える

▲足もとにはブラック塗装の19インチアルミホイールと235/50R19タイヤを装着

▲足もとにはブラック塗装の19インチアルミホイールと235/50R19タイヤを装着

 内包するインテリアは、深みのあるシックなブラック(タウマスブラック)を基調に、ブラウンのアクセントとアンビエントライトを配し、海洋シリーズにふさわしいモダンで上質なキャビン空間に仕立てる。また、コクピットにはクリスタルシフトノブを採用し、合わせてオーシャンハートコンソールには2基のワイヤレス充電を設置した。機能面では、多様な情報を見やすく表示する12.3インチディスプレイメーターや、Apple CarPlay/Android Auto対応の15.6インチタッチスクリーン(固定式)、BYDインテリジェント音声制御機能、USBポート(Type-A+Type-C)、Infinity10スピーカーシステムなどを標準で装備する。

▲深みのあるシックなブラックを基調に、ブラウンのアクセントとアンビエントライトを配し、海洋シリーズにふさわしいモダンで上質なキャビン空間に仕立てる。日本導入モデルのハンドル位置は右

▲深みのあるシックなブラックを基調に、ブラウンのアクセントとアンビエントライトを配し、海洋シリーズにふさわしいモダンで上質なキャビン空間に仕立てる。日本導入モデルのハンドル位置は右

▲多様な情報を見やすく表示する12.3インチディスプレイメーターを採用

▲多様な情報を見やすく表示する12.3インチディスプレイメーターを採用

▲Apple CarPlay/Android Auto対応の15.6インチタッチスクリーン(固定式)を装備

▲Apple CarPlay/Android Auto対応の15.6インチタッチスクリーン(固定式)を装備

▲クリスタルシフトノブを配備。オーシャンハートコンソールには2基のワイヤレス充電を設置

▲クリスタルシフトノブを配備。オーシャンハートコンソールには2基のワイヤレス充電を設置

 シートについては、海をイメージしたデザインとラインを持つ合皮表地の「e スポーツシート」を装着。また、前席にはパワー調整機構やヒーター&ベンチレーション機能を、後席にはリクライニング機能や4:6分割可倒機構を配備する。乗員の開放感を高めるワンボタン開閉式パノラミックサンルーフも標準で組み込んだ。ラゲッジルームは後席使用時で425リットル、後席格納時で最大1440リットルの容量を確保している。

▲海をイメージしたデザインとラインを持つ合皮表地の「e スポーツシート」を装着。前席にはパワー調整機構やヒーター&ベンチレーション機能を内蔵

▲海をイメージしたデザインとラインを持つ合皮表地の「e スポーツシート」を装着。前席にはパワー調整機構やヒーター&ベンチレーション機能を内蔵

▲ラゲッジルームは後席使用時で425リットル、後席格納時で最大1440リットルの容量を確保

▲ラゲッジルームは後席使用時で425リットル、後席格納時で最大1440リットルの容量を確保

 先進安全運転支援システムも充実しており、自動緊急ブレーキ(AEB)や衝突予測警告(PCW)、ドアオープンワーニング(DOW)など、最新の「3R1V ADAS」を採用。また、アダプティブクルーズコントロール(ACC)にはBYD初となるカーブ時の速度調整機能も追加する。さらに、車内で動く生命体を検知して知らせる幼児置き去り検知機能(CPD)も配備した。

▲アダプティブクルーズコントロール(ACC)にはBYD初となるカーブ時の速度調整機能を追加する

▲アダプティブクルーズコントロール(ACC)にはBYD初となるカーブ時の速度調整機能を追加する

 ちなみに、シーライオン6はジャパンモビリティショー2025会期中の11月1日から先行予約を開始したが、11月末の時点で受注台数は約300台に達しているという。

 

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