アウディが新世代プレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)を採用した新型プレミアムミッドサイズSUVクーペの電気自動車「Q6スポーツバックe-tron」および「Q6スポーツバックe-tronクワトロ」とハイパフォーマンスモデルの「SQ6スポーツバック e-tron」を日本で発売。パワートレインや航続距離、充電機構、ドライビングダイナミクス、デザインなどすべてが大幅進化。導入記念限定モデルの「Q6スポーツバック edition one grey/edition one blue」も設定
アウディ ジャパンは2025年10月1日、新型プレミアムミッドサイズSUVクーペの電気自動車「Q6スポーツバック(Sportback)e-tron e-tron」および「Q6スポーツバックe-tronクワトロ」とハイパフォーマンスモデルの「SQ6スポーツバックe-tron」を発売。合わせて、導入記念モデルの「Q6スポーツバックe-tron edition one grey(エディションワン グレー)/edition one blue(エディションワン ブルー)」を計100台限定でリリースした。
▲アウディQ6スポーツバックe-tron 価格:878万円 全長4770×全幅1940×全高1660mm ホイールベース2895mm 車重2200kg 乗車定員5名 一充電走行距離(WLTCモード)589km 写真のボディカラーはマグネットグレー
車両価格は以下の通り。
Q6スポーツバックe-tron:878万円
Q6スポーツバックe-tronクワトロ:1037万円
SQ6スポーツバックe-tron:1359万円
Q6スポーツバックe-tron e-tron edition one grey:1277万円(販売台数80台)
Q6スポーツバックe-tron e-tron edition one blue:1292万円(販売台数20台)
▲アウディQ6スポーツバックe-tronクワトロ 価格:1037万円 全長4770×全幅1940×全高1660mm ホイールベース2895mm 車重2410kg 乗車定員5名 一充電走行距離(WLTCモード)663km 写真はS-lineパッケージ装着車で、ボディカラーはデイトナグレーパールエフェクト
新型Q6スポーツバックe-tronシリーズは、本年4月に日本で発売したSUVモデルのQ6 e-tronシリーズと同様、ポルシェと共同開発した新しい電気自動車用プラットフォームのプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)と新たなデジタルステージの電子アーキテクチャーE3 1.2を採用し、パワートレインには800Vの主電源システムにパワフルで効率的な電気モーター、革新的なバッテリーと充電管理システムを搭載する、アウディの電動化とデジタル化における次の大きなステップを体現する新世代の電動SUVクーペに位置する。
▲アウディSQ6スポーツバックe-tron 価格:1359万円 全長4770×全幅1965×全高1630mm ホイールベース2895mm 車重2420kg 乗車定員5名 一充電走行距離(WLTCモード)685km 写真のボディカラーはプラズマブルーメタリック
エクステリアについては、初代TTクーペのアイコニックなデザインを思わせる傾斜したルーフラインによってスポーティな美しさをさらに際立たせ、優雅に流れる水滴のような流線形フォルムを具現化。ルーフ全体のデザインを見直すことによって車高はSUVモデルのQ6 e-tronよりも最大40mm低くなり、空気抵抗係数(Cd値)はQ6 e-tron比で0.02向上の0.26を実現する。一充電走行距離も最大で20km延長した。
各部のデザインにも徹底してこだわる。垂直に構えたフロント部は、完全に閉じた立体的なシングルフレームの印象を際立たせ、同時にセレナイトシルバーまたはハイグロスブラックのマスクがサイドエアインテークを包み込む。また、高い位置に配備したデジタルデイタイムランニングライトがQ6スポーツバックe-tronシリーズに特徴的かつオリジナリティあふれる眼光をもたらした。一方でサイドビューは、長いホイールベースと短いオーバーハングに、流麗なルーフラインと低く引き締まった形状のグリーンハウスを組み合わせて、鋭いラインやエッジと対比する豊かな陰影を形成。後部ドアからリアのコンビネーションライトに伸びる力強いラインは、quattroブリスターの上部とホイールアーチ上の幅広いショルダーを際立たせる。上向きにカーブしたリアクォーターウィンドウの造形も印象的だ。足もとにはQ6スポーツバックe-tronおよびQ6スポーツバックe-tronクワトロが前8J/後9J×18 10スポークアルミホイール(タイヤは前235/65/後255/60R18サイズ)を、SQ6スポーツバックe-tronが前8.5J/後10J×20 5アームストラクチャー グラファイトグレーポリッシュトアルミホイール(タイヤは前255/50/後285/45R20サイズ)を標準で装着する。そしてリアセクションは、SUVモデルよりもダイナミックに絞り込み、スポーティなエレガンスと力強さを融合。フラットなリアウィンドウのエッジには、独立した3つ目のブレーキランプを組み込む。e-tron GTシリーズとも共通する、途切れなく続くライトストリップと広々としたクリアなアーキテクチャーのアレンジも、Q6スポーツバックe-tronシリーズに先進的かつシックな印象を与えている。ボディサイズはQ6スポーツバックe-tronが全長4770×全幅1940×全高1660(エアサスペンション装着車1635)mm/ホイールベース2895mmに、SQ6スポーツバックe-tronが全長4770×全幅1965×全高1630mm/ホイールベース2895mmに設定した。
SUVモデルのQ6 e-tronシリーズと同じく、最新世代のアクティブデジタルライトシグネチャーを備えた点もトピック。8パターンから選択可能なデジタルデイタイムランニングライトと、後続車へ注意を促すコミュニケーションライトとして安全性も高める360セグメントを備えた6枚のパネルによるライティングシグニチャーを表示するOLEDリアライトを採用している。
インテリアに関しては、立体的かつハイコントラストな新しい3Dデザインと新世代のデジタルステージを採用したことが訴求点だ。アウディMMIパノラマディスプレイとMMIパッセンジャーディスプレイで構成する、いわゆるデジタルステージは、インテリアのデザインコンセプトと完全に統合され、明るく広々としたスペース感覚を創出する。スリムな独立型アウディMMIパノラマディスプレイは、曲面デザインとOLEDテクノロジーを特徴とし、11.9インチのアウディバーチャルコックピットと14.5インチのMMIタッチディスプレイで構成。運転席エリアは曲線を基調にしてデザインし、ディスプレイがドライバー側に向けて緩やかにカーブする。このディスプレイは、アンビエントライトの効果により、夜になると宙に浮かんでいるように見え、合わせて操作も最適化される。一方で助手席前には、アクティブプライバシーモードを備えた10.9インチMMIパッセンジャーディスプレイを装備。これにより運転中にドライバーの注意が散漫になることを防止し、合わせて助手席の乗員が映画を観たり、ビデオコンテンツをストリーミング再生したり、ドライバーにナビゲーションのルート案内を伝えたり、充電ステーションを見つけたりすることを可能とした。
▲スリムな独立型アウディMMIパノラマディスプレイは曲面デザインとOLEDテクノロジーを特徴とし、11.9インチのアウディバーチャルコックピットと14.5インチのMMIタッチディスプレイで形成。運転席エリアは曲線を基調にしてデザインし、ディスプレイがドライバー側に向けて緩やかにカーブする。写真はQ6スポーツバックe-tronのインテリアで、日本導入モデルのハンドル位置は右
キャビン空間自体は、広々としたゆとりの空間に居心地のよいラウンジのような居住性と、ドライビングに集中するための機能性を美しく両立させたことがトピック。トリムはドアからコクピット全体を通ってセンターコンソールにまで広がり、調和の取れた、乗員を包み込むようなスペース感覚を実現する。デコラティブインレイはマットブラッシュトアルミニウム アンスラサイトを標準で装備し、オプションとしてバーチナチュラル グレーやスイートガムナチュラル ブラウン、カーボンツイルマイクロストラクチャーを設定。前席はQ6スポーツバックe-tronにレザー/アーティフィシャルレザー表皮のスタンダードシートを、SQ6スポーツバックe-tronにSロゴ入りレザー/アーティフィシャルレザー表皮のスポーツシートを配備し、後席には40:20:40分割可倒式シートを採用した。
ラゲッジスペースについては、後席使用時で511リットルの容量を確保。リアシートを折りたたむと、最大1373リットルまで拡大する。また、ボンネット下のフランク(フロントのトランク)には、64リットルの収納スペースを設置した。
▲SQ6スポーツバックe-tronは3スポークレザー マルチファンクションパドルシフト フラットトップ&ボトムステアリングホイールやステンレスペダルカバー、MMI experience pro、ARヘッドアップディスプレイ、Bang&Olufsen 3Dプレミアムサウンドシステムなどを標準装備。日本導入モデルのハンドル位置は右
注目のパワートレインは、パワフルかつコンパクトで高効率な電気モーターに、800Vテクノロジーおよび12のモジュールと180のプリズムセルで構成した新世代リチウムイオンバッテリーを搭載する。後輪駆動のQ6スポーツバックe-tronは最高出力185kW/最大トルク450Nmを発生するリアモーターに、総電力83kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、一充電走行距離はWLTCモードで589km、0→100km/h加速は7.0秒を実現。一方でQ6スポーツバックe-tronクワトロはシステム最高出力285kW、最大トルク前275Nm/後580Nmを発生する前後モーターに、総電力量100kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、一充電走行距離はWLTCモードで663km、0→100km/h加速は5.9秒を達成する。そしてSQ6スポーツバックe-tronはシステム最高出力360kW(ローンチコントロール使用時380kW)、最大トルク前275Nm/後580Nmを発生する前後モーターに、総電力量100kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、一充電走行距離はWLTCモードで685km、0→100km/h加速は4.3秒を成し遂げた。充電に関しては、3kWまたは8kWのAC普通充電と、ChAdeMO方式のDC急速充電に対応。急速充電では充電レベル(SoC)10%から80%を約35分でこなす。一方、走行距離を延ばす回生システムの改良も実施。日常の制動プロセスの約95%は回生ブレーキによって行い、最大220kWのエネルギー回生を実現した。
▲Q6スポーツバックe-tronクワトロはパワートレインにシステム最高出力285kW、最大トルク前275Nm/後580Nmを発生する前後モーターと、総電力量100kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。0→100km/h加速は5.9秒を実現
▲SQ6スポーツバックe-tronはパワートレインにシステム最高出力360kW(ローンチコントロール使用時380kW)、最大トルク前275Nm/後580Nmを発生する前後モーターと、総電力量100kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。0→100km/h加速は4.3秒を達成
パフォーマンスの面では、再設計のフロントアクスルと精密なトルク配分により、俊敏かつ安定した走行性能を実現。コントロールアームはサスペンションアームの前方に配置し、これが高電圧バッテリーのレイアウト最適化に寄与する。また、サブフレームに固定したステアリングラックや洗練されたアクスル構造によって、ステアリングの応答性を向上。さらに、プログレッシブステアリングとフリークエンシーセレクティブダンパーシステムを備えたサスペンションが、快適性と路面追従性をいっそう高めている。
最後に、導入記念モデルの「Q6スポーツバックe-tron edition one grey/edition one blue」の特徴を紹介しよう。ベース車はQ6スポーツバックe-tronクワトロ。ボディカラーはedition one greyがマグネットグレー、edition one blueがアスカリブルーを纏い、ここにダークヘッドライトハウジングやレッド塗装カラードブレーキキャリパー、デコラティブパネルハイテックメッシュアンスラサイト、ドアエントリーライト“e-tron edition”、専用キーカバー、ブラックルーフレールを特別装備する。足もとはedition one greyに5アームアエロデザインブラックメタリックポリッシュト&スモークド前9J/後10J×21アルミホイール(Audi Sport)を、edition one blueに5Yスポークダイナミックデザインラックメタリックポリッシュト&スモークド前9J/後10J×21アルミホイール(Audi Sport)を装着。また、S lineパッケージやファンクションパッケージ、テクノロジーパッケージ、ラグジュアリーパッケージ、ダークAudi rings&ブラックスタイリングパッケージ(Audi exclusive)を標準で採用した。