キャデラックの近未来におけるラグジュアリークロスオーバーEVの方向性を示すコンセプトカー「エレヴェイティド ヴェロシティ」がお披露目

GMがキャデラック ブランドの将来的なフル電動ラグジュアリークロスオーバーを示唆する“Vシリーズ”の最新作「エレヴェイティド ヴェロシティ」を発表。究極のパフォーマンス、最先端の先進技術、そしてキャデラックならではのオーダーメイドによるラグジュアリー クラフトマンシップを巧みに融合させて、新進のクロスオーバースタイルを表現

 ゼネラルモーターズ(GM)は米国カリフォルニア州カーメルで8月15日(現地時間)に開催されたザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング(The Quail Motorsports Gathering)において、ラグジュアリークロスオーバーEVのコンセプトカー「エレヴェイティド ヴェロシティ(Elevated Velocity)」を公開した。

▲キャデラックが近未来におけるラグジュアリークロスオーバーEVの方向性を示すコンセプトカー「エレヴェイティド ヴェロシティ」を発表

▲キャデラックが近未来におけるラグジュアリークロスオーバーEVの方向性を示すコンセプトカー「エレヴェイティド ヴェロシティ」を発表

 発表済の「リリックV(LYRIQ V)」と「オプティックV(OPTIQ V)」に続き、キャデラック ブランドの将来的なフル電動ラグジュアリークロスオーバーを示唆する“Vシリーズ”の最新作となるエレヴェイティド ヴェロシティは、究極のパフォーマンス、最先端の先進技術、そしてキャデラックならではのオーダーメイドによるラグジュアリー クラフトマンシップを巧みに融合させて、新進のクロスオーバースタイルに昇華させたことが特徴。車名は息を呑むほど印象的なエクステリアと洗練されたインテリアによって乗員の至福のひとときを高める体験「Elevated(上昇・高揚感)」と、リフトアップされたプラットフォームを最適化して果敢なオフロード走行を実現する「Velocity(疾走感)」という、2つの異なる価値を同時に提供することを意味している。

▲エレヴェイティド ヴェロシティは究極のパフォーマンス、最先端の先進技術、そしてキャデラックならではのオーダーメイドによるラグジュアリー クラフトマンシップを巧みに融合させて、新進のクロスオーバースタイルに昇華させる

▲エレヴェイティド ヴェロシティは究極のパフォーマンス、最先端の先進技術、そしてキャデラックならではのオーダーメイドによるラグジュアリー クラフトマンシップを巧みに融合させて、新進のクロスオーバースタイルに昇華させる

 まずエクステリアは、既存のセレスティックやリリックで確立された、キャデラックらしい伸びやかなフードやルーフ、リアラインなどのエレガントなプロポーションを継承しつつ、ブランドのデザイン言語をさらに進化させたことがトピック。彫刻的かつ技術的なバランスを追求して、将来のキャデラックの市販車にインスピレーションを与える可能性を示す。具体的には、効率的な2+2キャビンを備えつつ、スピード感を強調した彫刻的なプレステージ性を表現。スムーズに乗降できるように設計されたガルウイングドアも配備する。また、24インチのホイールにはフラックスファイバーとブラッククリスタルティントアクリルを組み合わせたデザインを取り入れ、合わせてキャデラックの特徴的なプレシジョンパターンをボディ全体の随所に施す。さらに、リフトアップした車高を強調するため、キャデラックの象徴的なライティング演出を再構築。優雅にフルーティングされた半透明のヘッドライトと、独自のライトトンネルを備えたバーティカルテールランプを配備して個性を際立たせた。ボディカラーにもこだわり、氷河からインスパイアされたフリントグレーを基調とする新色のヴェイパーブルーを纏わせた。

▲エクステリアは彫刻的かつ技術的なバランスを追求して、将来のキャデラックの市販車にインスピレーションを与える可能性を示す。ボディカラーには氷河からインスパイアされたフリントグレーを基調とする新色のヴェイパーブルーを採用

▲エクステリアは彫刻的かつ技術的なバランスを追求して、将来のキャデラックの市販車にインスピレーションを与える可能性を示す。ボディカラーには氷河からインスパイアされたフリントグレーを基調とする新色のヴェイパーブルーを採用

▲スムーズに乗降できるように設計されたガルウイングドアを配備

▲スムーズに乗降できるように設計されたガルウイングドアを配備

 インテリアについては、深みのあるレッドのカラーリングとブラッシュドメタルのアクセントを基調に、妥協のないライフスタイルを実現するエレガントで実用的な先進機能を巧みに装備したことが訴求点。レッドはヘッドライナー/ピラー、ドアアッパー、シートクッション、リアコンパートメント、キャビン、カーゴフロアに配した滑らかなファインナッパグレインの「モレナレッド」、ドアからインストルメントパネルの背面、リアシート裏まで車内全体を包み込むように広がる洗練されたファブリックの「セリーズ」、シートのアッパー部、ドアアームレスト、コンソールアームレスト、インストルメントパネルを飾るブークレ生地の「ガーネット」という、異なる質感の3タイプを組み合わせる。また、重要なアイテムを保管するためのボルトロック式コンパートメントに加え、ユーザーのライフスタイルに合わせた最適な収納スペースを確保。今回のコンセプトカーでは、ヴェイパーブルーのケースとモレノレッドの内装で仕立てた特注のポロ用具セットを、リアのラゲッジに配備した。

▲深みのあるレッドのカラーリングとブラッシュドメタルのアクセントを基調に、妥協のないライフスタイルを実現するエレガントで実用的な先進機能を巧みに装備

▲深みのあるレッドのカラーリングとブラッシュドメタルのアクセントを基調に、妥協のないライフスタイルを実現するエレガントで実用的な先進機能を巧みに装備

▲ヘッドライナー/ピラー、ドアアッパー、シートクッション、キャビン、カーゴフロアには滑らかなファインナッパグレインの「モレナレッド」で彩る

▲ヘッドライナー/ピラー、ドアアッパー、シートクッション、キャビン、カーゴフロアには滑らかなファインナッパグレインの「モレナレッド」で彩る

▲ヴェイパーブルーのケースとモレノレッドの内装で仕立てた特注のポロ用具セットをリアのラゲッジに配備

▲ヴェイパーブルーのケースとモレノレッドの内装で仕立てた特注のポロ用具セットをリアのラゲッジに配備

 先進機能の面では、ユーザーが自由自在に移動するためのテクノロジーとデザインの融合を追求した、独自の「ユーザーエクスペリエンスモード」を装備する。具体的には、

ウェルカムモード:車両に近づくとフロア、シート、インストルメントパネル、ドア、ステアリングホイールがやわらかなホワイトに点灯し、ガルウイングドアがドラマチックに上方へ大きく開いて乗員を招き入れ、合わせてステアリングホイールに砂漠の砂が舞い上がる様子を思わせるウェルカムアニメーションを映し出し、さらにダッシュボードのエンドキャップでキャデラックのブランドとVシリーズロゴが光を放つ。

エレヴェイティドモード:車両が自律走行に移行し、車内はリカバリースペースへと変貌。ペダルとステアリングホイールは格納され、外気温、ドライバーの体温、車内温度を表示。アンビエントライトはレッドに切り替わり、シートバックライトに配した赤外線が乗員のベストパフォーマンスを引き出す。ドア内部のバックライトは呼吸や動作に合わせて点灯し、リカバリーの効果をさらに強化。ステアリングコラム上部ではライトが前後に動き、カウルに映し出されるアニメーションと連動して、呼吸リズムに合わせたサポートを実施。

ヴェロシティモード:インテリアの照明がクールなホワイトトーンに変わって爽快感を演出。ドアの内側はバックライトで照らされ、フロアのホワイト照明は光量が抑えられて、ドライバーが道路に集中をしやすくなるよう配慮する。さらに、展開可能なステアリングホイールには速度、時刻、バッテリー残量、温度を表示、カウルディスプレイに拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR HUD)ナビゲーションが投影される。

という3モードを設定した。

▲ユーザーが自由自在に移動するためのテクノロジーとデザインの融合を追求した、ウェルカムモード/エレヴェイティドモード/ヴェロシティモードという3種のユーザーエクスペリエンスモードを設定

▲ユーザーが自由自在に移動するためのテクノロジーとデザインの融合を追求した、ウェルカムモード/エレヴェイティドモード/ヴェロシティモードという3種のユーザーエクスペリエンスモードを設定

 パフォーマンスに関しては、あらゆる地形において最高峰のEVパフォーマンスを発揮するとともに、ハイパーカーならではのスリルを最大限に味わえる選択可能なドライビングモードを配備したことがアピールポイント。モードとしては、オンロードでのスポーツ走行に最適化した「e-ヴェロシティモード」、エアサスペンションによって車高を上げて最高のオフロードパフォーマンスを発揮する「テラモード」を設定し、さらにキャデラックの既存のナイトビジョン技術に類似した機能で砂嵐の中でもより優れた視界を確保できるようにアレンジした「サンドビジョン」、車両を効果的に振動させることでほこりや砂塵、土などの外部要素やゴミを除去して外装を清潔な状態に保つ「エレメンツディファイ」を採用した。

▲あらゆる地形において最高峰のEVパフォーマンスを発揮するとともに、ハイパーカーならではのスリルを最大限に味わえる選択可能なドライビングモードを採用

▲あらゆる地形において最高峰のEVパフォーマンスを発揮するとともに、ハイパーカーならではのスリルを最大限に味わえる選択可能なドライビングモードを採用

 なお、エレヴェイティド ヴェロシティの市販化については、現時点で未定とのことである。

 

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