新生アルファの代表、ベース車のコアが魅力的
日本に上陸したジュニアは、アルファロメオならではのスポーティな味わいと、独特の色気を発散する注目モデル。ラインアップは1.2リッターマイルドHVのイブリダ・コア/同プレミアム/同スペチアーレ(200台限定)。そしてBEVのエレットリカ・プレミアムの4タイプ。プライスレンジは420万から556万円。今回の「300万円台のクルマ選び」というテーマからは厳密にいうと外れるが、実車に触れ、その走りを堪能すると、多少の価格オーバーは許したくなる。
420万円のコアでも装備は充実しており、LEDマトリクスランプ、17インチアルミ、10.25インチタッチスクリーンナビ、先進の安全・運転支援アイテムなど、ほしい装備はすべて標準。パワートレーンは予想以上にパワフルで気持ちいい。WLTCモード燃費は23.0km/リッターと優秀である。つまり死角なし。
人生を楽しむパートナー。国産車とはすべてが違う
フランスは自由と平等、人生を謳歌する国。シトロエンC3エアクロスSUVは、フランスならでは個性が凝縮した逸品だ。まずスタイリングが違う。独特のポップテイストで仕上げられ、見るものの微笑みを誘う。4160×1765×1630mmとコンパクトなのも魅力である。室内はシトロエンらしい「アドバンストコンフォート・シート」が圧巻。自宅のソファとして使いたくなるほど心地いい。メカニズムは1.2リッター直3ターボ(130ps/230Nm)のFFが主流。走りは軽快。輸入車は個性的なほど面白い。C3エアクロスSUVはその筆頭だ。
ビビッドな味わい。かつてホットハッチに憧れたあなたに
1980年代、プジョーのイメージはホットハッチだった。コンパクトなボディにパワフルなエンジンを搭載した205GTIは、ビビッドな速さを披露。ラリーを中心としたモータースポーツでの活躍もあって日本でも多くの信奉者が生まれた。最新の208は、その205のイメージが蘇る。昨年秋にフロントフェイスなどが一新され、さらにフレッシュさを増した。GTとアリュールが選べ、価格はともに300万円台。パワートレーンは1.2リッター直3ターボ(100ps/205Nm)と8速ATの組み合わせ。足はちょっぴり引き締まった猫足感覚である。
世界標準に乗る歓び。高い完成度を存分に味わう
FF/2BOXを定着させた立役者。1974年の登場以来、現在の第8世代に至るまで一貫して世界のベンチマークとして高い評価を得ている。ゴルフに乗ること、それは世界最良の小型車をパートナーにすることと同義だ。最新型は電動化/運転支援強化/デジタル化を徹底し今年1月から販売を開始。300万円台で購入できるのはハッチバック、ヴァリアント(ワゴン)ともにeTSIアクティブ系。1.5リッター直4ターボ (116ps/220Nm)の48VマイルドHVは走りの完成度が高い。必要十分なシンプル装備も、ある意味ゴルフらしい。
独自の世界観に共感。さすがのファッションセンス
MINIはコンパクトなHBボディが原点。最新型は3ドア(全長3875mm)と5ドア(同4035mm)が選べ、全車がクーパーを名乗る。パワートレーンはエンジンとモーター(BEV/3ドアのみ)の2種。300万円台のプライスタグを掲げるのは1.5リッター直3ターボ(156ps/230Nm)を搭載した3ドアのクーパーC。走りは伝統のゴーカートフィールで仕上げられ、室内は大型丸型ディスプレイがMINIの世界を表現。卓越のデザイン性と遊び心、そして各部の「いいもの感」が秀逸である。乗るたびに気分が高揚し、好奇心が旺盛になる。
際立つハンサムフェイス。大幅改良で魅力鮮明
キャプチャーは2013年の誕生以来、200万台以上のセールスを誇る人気クロスオーバー。日本では少数派だが、欧州ではメジャーな存在だ。先ごろマイナーチェンジされ、グッとハンサムに変身した。ラインアップは上級仕様のエスプリアルピーヌと充実装備のテクノ。エスプリアルピーヌはルノー独自のE-TECHフルHVと、マイルドHVの1.3リッター直4ターボ(158ps/270Nm)が選べ、テクノはマイルドHVのみの設定。300万円台なのはテクノだが、エスプリアルピーヌもマイルドHVなら409万円だ。魅力は欧州SUVらしいしっかりとした走り。7速DCTを組み合わせたマイルドHVは想像以上に俊敏。右足の踏み込みにレスポンスよく反応する。フットワークもいい。ただし19インチタイヤ標準のエスプリアルピーヌの乗り味は硬質。フランス車らしさという点では18インチタイヤのテクノがよさそうだ。