西展示棟は1階に日産、三菱、BMW、MINIが、上階にサプライヤーがブースを構えた。自動車ジャーナリストが関心を寄せているのは完成車メーカーばかりではなく、サプライヤーも同等。普段「B to B」活動をしているメーカーから直接話を聞けるいい機会であることは間違いない。今回は曙ブレーキからユニークな話をたくさん聞いた。
それはともかく、日産での注目はエルグランド、ではなく俄然パトロールである。中東で大人気のこのクルマは彼の地のセレブリティに大人気で、メルセデス・ベンツGクラスやレンジローバーと肩を並べる。かなりステイタスの高いモデルなのだ。とはいえ、日本ではおおかたランクル300のライバルとして扱われることになるだろう。なぜならグローバルで高く評価されている事情を多くの人は知らないからだ。メーカー担当者もディーラーも、われわれ消費者もランクル300のライバルとして考えた方がわかりやすい。なので、価格も1000万円以上で売るのは難しいかも。
三菱自動車はステージの上に飾られたELEVANCEコンセプトが目を引いた。次期パジェロとも次期アウトランダーとも思えるが、そのへんはあまり意識させずに新しい技術の提案をしている。具体的にはカーボンビュートラル燃料とかPHEV+4モーターとか、S-AWDとか、20インチのインホイールモーターとかだ。要するに現状考えられる技術の「全部載せ」。かつての三菱GTOを思い出させる贅沢な仕様だ。それ以外ではアジアクロスカントリーカーラリーに出場したトライトンが目に止まった。カッコいいねー!
BMWはiX3がステージ上に飾られたが、個人的な好みは世界限定70台を発売した「コンセプトスピードトップ」。今年のコンクール・デレガンスで発表されたものだが、コンセプトカーなのに世界限定で販売というわけのわからないところがミソ。でも、カッコいいのは確かだ。
MINIの目玉はいわずもがなのポール・スミスエディション。ポール・スミス自身が来日するほどチカラが入っていた。実車の出来栄えはかなりいい。
