
1953年式アーノルトMGベルトーネ。1962年のトリノ・ショーにベルトーネが出品したショーカーに惚れ込んだアメリカ人のスタンレー・ハロルド・アーノルトによって市販されたFRスポーツ。MG-TDがベース
アーノルトMGベルトーネは、1952年のトリノ・ショーにベルトーネな出品した、英国のMG-TDベースのショーカーに惚れ込んだ、アメリカ人のスタンレー・ハロルド・アーノルトによって市販された希少なFRスポーツ。英国のMG社からイタリアのトリノにシャシーとエンジンを輸送後にベルトーネの工房でボディを架装。完成車はアメリカに輸出され、アーノルトの経営するディーラーで販売された。イタリアの名門カロッツェリア、ベルトーネは、当時は「ワンオフモデル」の生産が中心。約100台とはいえ、自らの作品を量産するのはアーノルトMGベルトーネが初めてだったという。米国、英国、イタリアの3国の情熱が結実した希少なクーペを詳細な写真で紹介しよう。
フロントスタイル/グリル以外にMGを感じさせない流麗なデザインは、のちにアルファロメオBATを手がけるフランコ・スカリオーネが担当。ロングノーズ・シルエットが印象的
リアスタイル/アーノルトMGベルトーネは、クーペとカブリオレを合わせ200台の生産を計画。だが実際の生産台数は103台といわれる。写真のモデルは前後のバンパーを外した状態。ちょっぴりレーシーな雰囲気
エンジン/エンジンはMG-TDと共通の1250cc直4OHV(54ps/8.8kg・m)。ツインキャブレター仕様
ヘッドライト/取材車のヘッドライトはフランス・マーチャル製。内側にフォグランプを標準装備
ホイール/ホイールはセンターロック式のワイヤー。取材車はミシュラン製ラジアル装着
ワイパー/ワイパーは写真が停止状態。ワイパーブレードは短く、雨天時の視界は限定的
ドアハンドル/ドアハンドルはアルミ製。デザインはベルトーネの伝統造形
マフラー/マフラーは細いシングル形状。排気音は静粛
インパネ/室内は高級GTの雰囲気。シートとドアトリムはコノリーレザーでコーディネート。ステアリングは3本スポーク形状。各部の仕上げは丁寧
フロントシート/前席はスライドとリクライニング機能付き。着座位置は低く足を前に伸ばした姿勢が決まる。シートのクッションはソフト
リアシート/後席はシートバックのみ装備。車検証上の乗車定員は4名
メーター/メーターはMG-TDからの流用品。TDのインパネ中央にあった補助メーターをドライバー正面に配置
トランスミッション/トランスミッションは4速MT。シフトフィールは良好。スリムなシフトノブはオリジナルMGと共通
ペダル/アクセルはクラシカルなローラー形状。足元空間は広い
トランク/トランクは内張り付きで広い。中央にスペアタイヤを収納する
燃料リッド/燃料リッドはトランク内に配置している
メーカープレート/立派なメーカープレートをエンジンルーム内に配置。取材車の車台番号は「284」
オリジナル認定証/取材車はイタリアのクラシックカー協会「ASI」による「オリジナルモデル認定証」を取得済み
全長×全幅×全高=4080×1520×1330mm
ホイールベース=2388mm
車重=1180kg
エンジン=1250cc直列4気筒OHV
最高出力=54ps/5500rpm
最大トルク=8.8kg・m/2600rpm
サスペンション=前ダブルウィッシュボーン/後半楕円リーフリジッド
ブレーキ=前後ドラム
タイヤ&ホイール=155SR15+ワイヤー(取材車)
駆動方式=FR
乗車定員=4名
