【20世紀名車】初代セリカ、国内登録累計38万5000台を記念したメモリアルモデル「1977年ブラックセリカLB2000GT」の肖像

1977年式トヨタ・ブラックセリカLB2000GT。ブラックセリカは初代セリカの生産累計100万台/国内登録38万5000台を記念して365台限定で販売された特別仕様。初代の最後を飾るメモリアルモデル

1977年式トヨタ・ブラックセリカLB2000GT。ブラックセリカは初代セリカの生産累計100万台/国内登録38万5000台を記念して365台限定で販売された特別仕様。初代の最後を飾るメモリアルモデル

アメリカンな輝きと豪快な走りを誇ったリミテッドモデル

 1970年代、日本車は個性化の時代に突入する。その先駆けは1970年12月に誕生した初代セリカだった。日本初のスペシャリティカーであるセリカは、セダン主体だった日本車に新風を吹き込む。

 初代セリカは、国内をはじめ、海外市場でも大好評を博しベストセラーカーに成長する。1977年3月には生産累計100万台を突破。同年6月、国内登録累計38万5000台を達成した。その記念として誕生したのが限定車の「ブラックセリカ」だった。ブラックセリカはトップバージョンのリフトバックの2000GTをベースに、ボディカラーを専用色のブラックで仕上げ、内装は明るいアイボリーで統一。輸出仕様のシート地と、大型衝撃吸収式バンパー、電動フェンダーミラーを特別装備していた。販売台数は385台限定。ボディサイドに製造シリアルナンバーが入り、コンソール部にはオーナーのネーム入りプレートを装着された。
 初代セリカは1977年8月に2代目に移行する。したがってブラックセリカは、初代の最後を飾るメモリアルモデルでもあった。

リアスタイル

リアスタイル/セリカは日本初のスペシャリティカーとして1969年に登場。スポーティなスタイリングと走りをリーズナブルなプライスで提供しヒット作となった。大型リアゲートを持つLBは1973年にデビューする。

エンジン

エンジン/パワーユニットは公害対策済みの2リッター直4DOHC(18R-G型)。最高出力は130ps。ソレックス製キャブレターを2連装

ヘッドライト

ヘッドライト/ヘッドライトはやや奥まった4灯式デザインのシールドビーム仕様。ウインカーはバンパーにレイアウト

リアルーバー

リアルーバー/リアサイドガラスは固定式。エアルーバーがデザインアクセントを演出した

リアエンド

リアエンド/リアエンドは空力に優れたダックテール形状

タイヤ

ホイール&タイヤ/取材車は社外品のスポークアルミと195/60R14タイヤ装着。標準仕様は185/70R13サイズとアルミの組み合わせ

インパネ

キャビン/ブラックセリカの室内はシートとドアトリム類がアイボリー、インパネはブラウンカラー。ステアリングは4本スポークの本革巻き(パワーアシスト未設定)。エレガントな印象

シート01

フロントシート/前席はハイバック形状。シート生地は「ニットテープヤーン」と呼ばれたビニールレザー仕上げ。シートはソフトな座り心地

シート02

リアシート/後席は座面を低く落とし込んだ2名がけ。意外に広く実用的

メーター

メーター/タコメーターのレッドゾーンは7000rpm以上。2000rpm前後から太いトルクを発生

センターメーター

センターメーター/インパネ中央部に燃料&水温&電流&油圧&時計をレイアウト

トランスミッション

トランスミッション/トランスミッションは5速MT。5速は高速巡航用レシオ。ATは未設定

ペダル

ペダル/アクセルは操作性に優れたオルガン形状。1970年代モデルとしてはブレーキは協力

リアゲート

リアゲート/LBの特徴は大型リアゲート。開口部は大きく実用性はハイレベル

ラゲッジ

ラゲッジスペース/荷室は朝めだが、奥行きは余裕たっぷり。後席シートバックは可倒式

リモコンミラー

リモコンミラー/ブラックセリカは電動調整式フェンダーミラーを特別装備

フロント

1977年トヨタ・ブラックセリカLB2000GT主要諸元

エンブレム

新車時価格:143万9000円(標準仕様のLB2000GT)
全長×全幅×全高=4370×1620×1285mm
ホイールベース=2495mm
車重=1085kg
エンジン=1968cc直4 DOHC
最高出力=130ps/6000rpm
最大トルク=16.5kgm/4800rpm
トランスミッション=5速MT
サスペンション=前ストラット/後4リンク
駆動方式=FR
乗車定員=4名

リア

 

 

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