2023年、日本から海外の市場に輸出された自動車の台数は約442万2682台。電気自動車(BEV)を中心に輸出台数を拡大している中国の約491万台には届かなかったが、世界2位の自動車輸出国の座は守った。中国の輸出拡大(前年比約58%)の勢いが、日本が積み上げてきた実績を上回った。
ところで、日本からの自動車輸出の相手国はどのようになっているのだろうか。JAMA(日本自動車工業会)の資料によれば、最多輸出台数を誇るのは米国で、148万5641台。これに続くのはオーストラリアの40万2111台である。
中国には20万2993台を輸出しているが、カナダの23万3620台のほうが輸出台数は多い。
欧州エリアで見るとイギリスの15万2960台が最多。欧州5大マーケットに対する輸出状況はドイツ11万5038台、イタリア8万38台、フランス5万7080台、スペイン4万9773台である。
中国以外のアジアエリアでは、台湾9万8199台、インドネシア4万4205台、フィリピン3万9398台、ベトナム3万7248台、タイ2万365台など。潜在的な需要があり、今後大きくマーケットが拡大しそうなインドには1230台の輸出にとどまっている。
中東のサウジアラビアには18万3849台、アラブ首長国連邦8万7912台、クエート4万7451台など。
アフリカでは、南アフリカが4万1543台と最大の輸出国。サファリ・ラリーの開催でお馴染みのケニアは5323台だった。
財務省がまとめた貿易統計2022年データは、金額ベースの自動車輸出相手国をランキングしている。そちらを紹介すると、次のようになる。
1)米国/4兆3121億円
2)オーストラリア/1兆1053億円
3)中国/9995億円
4)サウジアラビア/4264億円
5)カナダ4114億円
6)アラブ首長国連邦/3928億円
7)ロシア/3247億円
8)英国/3052億円
9)台湾/2913億円
10)ドイツ/2290億円
米国が輸出台数、金額ともに突出して大きいことがわかる。また、自国内に自動車産業を持たないオーストリアに対しても積極的に取り組んでいる様子が浮かび上がってくる。