「信号機のない横断歩道」渡ろうとしている歩行者がいるにもかかわらず、一時停止率は21.3%にとどまる。~前年比4.2ポイント増加も、依然として約8割が止まらない

 JAFは8月12日~8月26日に「信号機のない横断歩道」における歩行者優先についての実態調査を全国で実施し、その結果を公開した。その結果、一時停止率は21.3%(4.2ポイント増)という結果に。未だ約8割のクルマが止まらないということが分かってきた。

▲全国平均の経年推移
▲全国平均の経年推移

  調査は各都道府県2箇所ずつ、全国合計94箇所で信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両を対象(9,434台)に行ったところ、歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車は2,014台(21.3%)という結果となった。

前年の調査時と比べて4.2ポイントの増加に留まり、依然として約8割のクルマが止まらない結果となった。

 2016年からの調査開始以来、一時停止率が最も高かった長野県においては、過去最高の72.4%となり、引き続き全国で最も高い結果となった。

▼全国調査:信号機のない横断歩道実態調査 2020
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/survey-report/2020-crosswalk
※調査場所の詳細、2017年までの各都道府県結果(傾向含む)は公表しておりません。
 また、調査場所は各都道府県内2箇所ずつであり、市町村すべての道路で同様の数値(傾向)とは限りません。

▲調査結果の数値が 全国平均を超えた都道府県
▲調査結果の数値が 全国平均を超えた都道府県

横断歩道では手前で減速、歩行者優先。横断者も意思表示を

横断歩道 イメージ
横断歩道 イメージ

 本来、交通ルールでは横断歩道に近づいた車両は横断する歩行者がいないことが明らかな場合を除き、その手前で停止できるように速度を落として進まなければならない。さらに、横断歩道を横断しようとする歩行者があるときは、当該横断歩道の直前で一時停止し、かつ、その横断を妨げないようにしなければならないとして、「横断歩道における歩行者優先」を定めている。

▲横断歩道の標識
▲横断歩道の標識

 また、歩行者は横断をしようとする際には、左右の安全を確認するとともに、ドライバーに横断する意思表示をするなどして、お互いに安全に努めるようにしよう。

▲「この先、横断歩道アリ」のマーク
▲「この先、横断歩道アリ」のマーク

 横断歩道の手前で停止している車両がある場合、その側方を通過する車両は、前方に出る前に一時停止しなければならないと定められている。

 横断歩道の手前には写真のような道路標識や道路標示が多くの場合ある。見落とさないよう注意して運転しよう。

▶危険事例(ドライブレコーダー映像)
https://www.drive-drive.jp/movie?mid=9875

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