ロッキーの快進撃続く。ダイハツの5月販売は7カ月連続前年実績超え

4〜5月の外出自粛が新車販売を直撃

前年同月比アップは唯一ダイハツが記録

▲ダイハツはコンパクトSUV「ロッキー」の販売が好調 5月販売台数は前年同月比18.7%増
▲ダイハツはコンパクトSUV「ロッキー」の販売が好調 5月販売台数は前年同月比18.7%増

 5月の国内新車セールスが、新型コロナウイルスの影響で大幅にダウンした。
 国内新車の総販売台数(軽自動車を含む)は、21万8285台。前年同月比は44.9%減と、8カ月連続で前年実績を下回った。これは、東日本大震災後の11年4月の47.3%減に次ぐ大幅な下落。
 自販連が発表した5月の新車販売台数(軽自動車を除く)は、14万7978台。前年同月比は40.2%減と、8カ月連続で前年実績を下回った。登録車の販売台数の中で乗用車は12万3781台、同41.8%減と、8カ月連続の前年実績割れ。普通車(3ナンバー)が同50%減の5万9649台と、8カ月連続のマイナス。小型車(5ナンバー)は6万4132台、同31.4%減と、2カ月連続で前年実績を下回った。
 メーカー別は、全8メーカー中7社が前年実績を下回った。トヨタは8万503台で、前年同月比は33.2%減と、8カ月連続で減少。ホンダは1万6092台、同42.8%減と、8カ月連続で前年実績割れ。日産は1万2001台同51.7%減と18カ月連続の前年比ダウン。マツダは5935台、同46.3%減と、2カ月連続の前年実績割れ。スズキは3408台、同63.8%減と、13カ月連続で減少。SUBARU(スバル)は1704台、同76.1%減と、4カ月連続でダウンした。三菱は763台、同76.9%減と、8カ月連続で前年実績を下回った。
 一方、小型SUVのロッキーが好調なダイハツは2537台。前年同月比は18.7%増と、7カ月連続で前年実績をクリアした。

▲トヨタ・ヤリスは1万388台を販売 登録車で1万台超えを記録
▲トヨタ・ヤリスは1万388台を販売 登録車で1万台超えを記録

 乗用車の車種別販売ランキングは、2月に発売されたトヨタ・ヤリスが、2カ月連続で首位。1万388台を販売し、登録車としては唯一の1万台超え。

 2位はトヨタ・ライズで、4月の7位から急上昇した。7916台を売り上げた。
 3位はホンダ・フィット。新車効果で、7235台を販売。前年同月比は10.8%増と伸びた。
 以下、ベスト10は、

 4位 トヨタ・カローラ6540台
 5位 トヨタ・アルファード5750台
 6位 トヨタ・シエンタ4344台
 7位 トヨタ・ルーミー3713台
 8位 ホンダ・フリード3612台
 9位 トヨタ・プリウス3499台
 10位 日産ノート3470台。

長期にわたってベスト10の常連だったトヨタ・アクアが、11位に後退した。
 ベスト10内で前年実績をクリアしたのは、フィットとアルファード。アルファードは、前年同月比は10.6%増と根強い人気を示した。

▲メルセデスのライアンップの中でAクラスが最も売れている(2020年1〜3月実績3706台)
▲メルセデスのライアンップの中でAクラスが最も売れている(2020年1〜3月実績3706台)

 輸入車(日本メーカーの海外生産分を除く乗用車)の5月セールスは、1万2439台。前年同月比は46.6%減と、8カ月連続の前年実績割れ。輸入車全体でも1万4809台にとどまり、同45%減と、15カ月連続で前年実績を下回った。

 純輸入車のブランド別販売台数ベスト5は、
 1位 メルセデス・ベンツ 2691台
 2位 BMW 1706台
 3位 VW 1605台
 4位 アウディ 1072台
 5位 MINI 1046台。

 メルセデス・ベンツが、63カ月連続で首位。BMWは2カ月連続の2位。ベスト5内の全ブランドが、前年実績を下回った。

▲ホンダN-BOXは1万1655台を販売してライバルにダルブルスコア以上で圧勝(写真はカスタムシリーズ)
▲ホンダN-BOXは1万1655台を販売してライバルにダルブルスコア以上で圧勝(写真はカスタムシリーズ)

 Kカー(乗用車)の5月新車販売台数は、5万623台。前年同月比は55.9%減と、8カ月連続の前年割れ。商用車を含めたトータル台数は、7万307台。前年同月比は52.7%減と、8カ月連続で前年実績を下回った。

 乗用車の車種別販売ランキングのベスト5は、
 1位 ホンダ N―BOX 1万1655台 
 2位 ダイハツ・ミラ 4504台
 3位 スズキ・スペーシア 4392台
 4位 日産ルークス 3911台
 5位 日産デイズ 3849台

N-BOXが、6カ月連続で首位を保った。ルークスとデイズがベスト5入り。代わって、ダイハツ・タントとムーヴが、ベスト5圏外へ後退した。また、新型車のルークスを除いて、ベスト5内の全車が前年実績を下回った。
 5月下旬には、非常事態宣言が解除された。新たな環境下で新車セールスの回復に期待が高まる。

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