ジャパンモビリティショー2025で話題を呼んだダイハツK-OPENのランニングプロトが、驚異の進化を遂げて東京オートサロンに展示された。最大のポイントはプレミアムレングスが長くなったことだ。55㎜ホイールベースが長くなり、フロントミドシップの練度が上がった。

KーOPENランニングプロト2は、JMS2025出品車比でホイールベースを55㎜拡大し、フロントミッドに搭載するエンジンの搭載性を高めた。サスペンションは前後ストラットになっている。後輪を駆動する方式はキープしており、モータースポーツ・ユースを想定したスペックで開発が進んでいる
これでは軽自動車規格に全長が収まらないのでは?という疑問を抱いたが、開発者の相原さんに聞いてみると「このクルマはあくまで試作車、リアオーバーバングなど詰められる場所はあるので、FRのコペンもしっかり軽自動車で出しますよ!」とのことだ。
メカニズムにおいて最大の変更点はリアサスペンションだ。JMS時は3リンクリジットだったが、今回はフロントのストラットをリアに流用し4輪独立懸架となった。リアのストロークが増え、アライメントも取りやすくなっている。駆動輪となる後輪からのインフォメーションが増えるため、運転していてクルマとの対話がより楽しいスポーツカーへと進化していることは間違いないだろう。
しかし、リアサスペンションが独立懸架になることで心配なこともある。それが、コペンのアイデンティティである電動ハードトップの収納先だ。ストラットタワーがトランクに存在することになったため、ルーフの収納先がこれまでのままだとなくなってしまう。だが、その部分も考えてリアをストラット化している。ロングホイールベース化によって、フロントウィンドウはより傾斜をつけた形状となる予定で、こうすると収納するルーフの面積が小さくなり、小さなトランクにも収まる算段となっているのだ。
そして「このクルマを長く楽しんでほしい」という進化もある。それがエンジンの搭載角度で67度から40度へと変更されている。これはプラグ交換などの整備性を考えた変更とのこと、そのほかにもラリー仕様のコペンと同じスポット増しが施されているなど、FRコペンはモータースポーツ由来の開発思想が生きていると感じさせる個所が多くあった。
既存のユニットを上手く流用することで「軽自動車らしい価格」にこだわると同時に「軽自動車」「電動ハードトップ」というコペンのアイデンティティも守っていく。唯一無二のポジションは維持したうえで、走りのスポーツカーとしてどう進化させていくか? いまコペン開発陣は、コペンだからこそできるテーマに取り組んでいる最中だ。
