
西村泰宏氏の愛車VW ID.Buzzは家族の大切なパートナー。取材時はまだ400㎞ほどしか走行していなかったが、すでに家族全員から大好評。明るく広い室内とBEVならではの静粛性/スムーズさが気に入っているという。今後、西村さんは念願のVWタイプ1ビートルを趣味車として買い足し、楽しむ予定という
いちばん好きなクルマは、VWタイプ1、通称ビートルです。小学2年生まで東京・目黒通り沿いのマンションの10階に住んでいました。ベランダから通りを走るクルマを見るのが好きで、ビートルはひと目でわかるフォルムが印象的でした。青や赤などカラフルなクルマが目についたこともあり、お気に入りになりました。個人的には濃い黄色のビートルが好みです。
時は流れ、1990年代を中高生として過ごす中、映画やファッションなどアメリカンカルチャーの影響を強く受けました。AirMax95などが代表ですが、アメリカやアメリカらしいものをカッコいいと思うようになりました。VWはドイツ車ですが、西海岸的なノリにビートルやワーゲンバスは欠かせません。私にとってVWはアメリカンな乗り物というイメージです。高校生のとき(1998〜99年)にアメリカ東海岸の高校に留学しましたが、当時はビートルがニュービートルとして生まれ変わるタイミングで、バスも復刻されるらしい、という話で現地のみんなが盛り上がっていたことを記憶しています。
ちなみに留学先は、クルマがないと友だちとも遊べない田舎でした。アメリカでは州によって16歳から免許が取れたので、周囲は10〜11年生くらいでクルマを購入していました。まさにクルマは「自由」と「自立」の象徴だと実感しました。私も帰国後、大学に進学した2001年にマイカーを購入して、オトナの階段を上りました。
最初の愛車はVWのニュービートルでした。タイプ1が大好きでしたが、当時は中古車、正確には現行型ではないクルマを購入するという発想がなく、新車を手に入れました。
学生時代は、日々の遊びや部活の試合、合宿などで大活躍。社会人になってからは休日や夜間、そして釣りなどの趣味で活用しました。大きなトラブルはありませんでしたが、窓が落ちたりフツーに当時の輸入車でした。
その後、ポルシェ・ボクスターやJeepチェロキーなどを乗り継ぎ、再びVWに戻りました。1990年式のカラベル(T3)です。3人目の子供が生まれ、チャイルドシート×3を装着するため7人乗りが必要となりました。職業柄、人気のミニバンを買ってみんなとかぶることを避けてカラベル。本当はアーリーバスがほしかったのですが、家族を乗せる普段使いに空冷モデルは実用的ではないので、水冷になったT3にしました。
カラベルは、まさに家族の一員として3年半にわたって大活躍してくれました。日々の移動以外にも旅行やキャンプなどロングドライブもこなしました。トラブルは年式相応にありましたが、主治医に恵まれ大きな困りごとはありませんでした。部品調達などは購入した東大阪の専門店GAKUYAが協力してくれました。
現在の相棒は、納車されたばかりのID.Buzzです。T3で満足していましたが、エアバッグが装着されていないことが奥さんにバレて、買い替え要請が発動。のらりくらりと交わしていたのですが、ID.Buzzの日本導入が決まり、ようやく買い替え候補が誕生しました。BEVは自分で体験してみないとわからない、ということもあり即決。半年でようやくわが家に来ました。選んだのはロングホイールベース。明るい室内色が希望だったので、このボディカラーにしました。まだ400㎞ほどしか走行していませんが、スムーズでいいですね。家族からも好評です。
私は自由(ヒッピー的?)な空気感をまとい、家族でカジュアルに使えるアメリカ的なクルマが大好きです。安全性などを考えて、家族を乗せるクルマはカラベルからID.Buzzにしましたが、いよいよ個人の移動、趣味枠として憧れのタイプ1に手を出そうかと物色中です。昨年から何台か見に行っています。将来的に子どもたちが手離れしたら、タイプ2のアーリーバスにも、一度は乗っておきたいですね。
クルマは自由と自立の象徴であり、人とコミュニケーションを取るためのプライベート空間。これからも自分らしくつきあっていきたいと考えています。
【プロフィール】
西村泰宏(にしむらやすひろ)/カーセンサー統括編集長、リクルート自動車総研所長。国産/輸入車を問わず日本のユーズドカー&新車ビジネスに精通したスペシャリスト。その情報把握能力は他の追随を許さない。よき家庭人であり、多方面からクルマの魅力を語れるエキスパート
