レクサスのプレミアムFRスポーツセダンの「IS」がマイナーチェンジ。“熟成”をキーワードに、これまでISが追求してきた「ドライバーがクルマと対話できる気持ちのいい走り」と「アグレッシブでスポーティなデザイン」をブラッシュアップ。ブラックを基調としたデザインでスポーティさを強調する特別仕様車“F SPORT Mode Black Ⅴ”を新設定
レクサスは2026年1月8日、大幅改良を図ったプレミアムスポーツセダンの「IS」を発売した。

▲レクサスIS300h“F SPORT” 価格:635万円 全長4720×全幅1840×全高1435mm ホイールベース2800mm 車重1710kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費17.6km/リットル 写真のボディカラーはニュートリノグレー
車種展開は以下の通り。
IS300h:580万円
IS300h“version L”:610万円
IS300h“F SPORT”:635万円
特別仕様車IS300h“F SPORT Mode Black Ⅴ”:675万円

▲レクサスIS300h“version L” 価格:610万円 全長4720×全幅1840×全高1435mm ホイールベース2800mm 車重1710kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費17.6km/リットル 写真のボディカラーはグラファイトブラックガラスフレーク

▲レクサスIS300h 価格:580万円 全長4720×全幅1840×全高1435mm ホイールベース2800mm 車重1710kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費17.6km/リットル 写真のボディカラーはホワイトノーヴァガラスフレーク
今回の改良は“熟成”をキーワードに、これまでISが追求してきた「ドライバーがクルマと対話できる気持ちのいい走り」と「アグレッシブでスポーティなデザイン」にさらなる磨きをかけたほか、機能装備の拡充や先進安全運転支援システムのバージョンアップを図ったことが特徴。また、特別仕様車としてブラックを基調としたデザインでスポーティさを演出する“F SPORT Mode Black Ⅴ”をラインアップした。

▲特別仕様車レクサスIS300h“F SPORT Mode Black Ⅴ” 価格:675万円 全長4720×全幅1840×全高1435mm ホイールベース2800mm 車重1710kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費17.6km/リットル 写真のボディカラーはチタニウムカーバイドグレー
まず走りの面では、操舵機構と足回りの改良を敢行する。操舵機構では、電動パワーステアリング(EPS)に低慣性モーターを採用するとともに、従来のラック同軸式からラック平行ギヤ(バリアブルギヤ)に変更。これにより、よりリニアでスムーズなステアリングフィールを実現する。一方で足回りでは、AVS(Adaptive Variable Suspension system)の機構を従来のステップ式アクチュエーターから新規開発の内蔵式リニアソレノイドアクチュエーターに刷新。減衰力応答性が約4倍向上し、応答性のよい可変減衰力によりフラットなばね上の挙動と路面入力によるショックの低減を高次元で両立させた。
パワートレインは基本的に従来を踏襲し、2AR-FSE型2493cc直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジン(最高出力178ps/6000rpm、最大トルク22.5kg・m/4200~4800rpm)+1KM型モーター(最高出力105kW、最大トルク300Nm)+ニッケル水素電池+電気式無段変速機(Lexus Hybrid Drive)で構成したハイブリッドシステムを搭載し、駆動レイアウトは2WD(FR)で仕立てている。

▲パワートレインには2AR-FSE型2493cc直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジン(178ps/22.5kg・m)+1KM型モーター(105kW/300Nm)+ニッケル水素電池+電気式無段変速機で構成するハイブリッドシステムを搭載
エクステリアについては、ISらしいアグレッシブさをいっそう突き詰めたことが訴求点だ。フロントフェイスは、ブレーキダクトを取り込み低く構えた新スピンドルグリルを採用して、低重心かつワイドなスタンスをさらに強調。また、“F SPORT”には空力性能を強化した新形状のリアスポイラーを装備し、床下から車両背面へ巻き上がる空気の流れを増加させることで、リアの揚力を低減し、より優れた空力操安性能を実現する。ボディカラーには、スポーティに駆け抜けるような走りの世界観を表現した新色のニュートリノグレーを加えた計8色をラインアップした。さらに、足元ではアルミホイールの意匠を一新。IS300h“F SPORT”には新意匠の19インチ軽量アルミホイールを組み込み、細軸スポークのタイトなデザインにグロスブラックメタリックを施して、優れた運動性能をより際立たせる。メーカーオプションとして、LEXUSロゴ入りのレッドブレーキキャリパーも設定した。一方、IS300h“version L”には従来のシャインシルバーメタリックからダーククリア塗装+切削光輝へと刷新した19インチアルミホイールを装着。グロスブラックをベースに切削光輝処理を施し、スモーククリアを塗布することで、より引き締まった足元を演出する。そしてIS300hには、従来のシルバーメタリックからダークプレミアムメタリックへと塗装色を変更した18インチアルミホイールを配備。奥行感とスポークの立体感により、タイト&スポーティなイメージをより強調した。ボディサイズは従来比で10mm長く、それ以外は同寸の全長4720×全幅1840×全高1435mm、ホイールベース2800mmに設定している。
インテリアに関しては、より運転に集中できる環境を目指したコクピットと、最新のマルチメディアシステムを採用したことがトピック。ドライバー席周辺の表示操作系は、マルチメディアシステムの刷新とともに、人間工学に基づいた機能レイアウトに加えてレクサスのスムーズな視線移動“Tazuna Concept”の考え方をいっそう追求し、デザインと使いやすさを高次元で融合させる。また、センターディスプレイは全車12.3インチタッチパネルディスプレイに統一。搭載位置と角度を工夫することで、センターディスプレイの高さがドライバーの視界を妨げず、走行中でも操作しやすいようにアレンジした。一方、メーターパネルには12.3インチフル液晶メーターを配備し、視認性をいっそう向上。合わせて、シンプルで分かりやすいグラフィックを用いつつ、ユーザーの多様なニーズに応えられるよう、表示コンテンツの細かなパーソナライズにも対応した。さらに、オーナメントパネル(コンソール上面とスタートスイッチベゼル)にはレクサスのブランドシグネチャーマテリアルとして活用してきた竹材を使った“Forged bamboo”を新たに開発して採用。材料に織り込まれた竹繊維による唯一無二の特徴的な陰影が、ISの力強い躍動感とスポーティなインテリアを際立たせる。なお、サスティナブルなクルマづくりの実現を目指すレクサスは繰り返しリサイクルをしても物性(物質が有する性質)低下が少なく、サーキュラーエコノミー(循環経済)の上でも貢献が期待できる“竹材”の持つ可能性に注目して導入を進めてきたが、今回ISの内装に採用した“Forged bamboo”は、2023年のジャパンモビリティショーで発表した「Bamboo CMF Concept」の概念に基づき開発された素材の1つで、市販車での採用は今回のISが初。今回の導入を皮切りに、今後他モデルにも“Forged bamboo”を配備していくことで、サーキュラーエコノミーの実現と、地域経済や社会への貢献を推進していくという。

▲ドライバー席周辺の表示操作系は、マルチメディアシステムの刷新とともに、人間工学に基づいた機能レイアウトに加えてレクサスのスムーズな視線移動“Tazuna Concept”の考え方をいっそう追求し、デザインと使いやすさを高次元で両立させる

▲センターディスプレイは全車12.3インチタッチパネルディスプレイに統一。搭載位置と角度を工夫することで、センターディスプレイの高さがドライバーの視界を妨げず、走行中でも操作しやすいようにアレンジする
インテリアカラーについては、新規開発色の“PROMINENCE(プロミネンス)”を新たに設定。太陽を覆う神秘的な紅炎をイメージした彩度の高いカラーが、室内のアグレッシブでスポーティなイメージをいっそう強調する。また、インストルメントパネル中段部には運転時の邪魔にならない水平基調のラインイルミネーションを配置し、そこから漏れる間接光で室内空間に彩りを加えた。照明の色は美しい自然現象などから着想した計14色のテーマカラーに加えて、ユーザーの好みに合わせて選べる50色のカスタムカラーを設定している。

▲インテリアカラーに新規開発色の“PROMINENCE(プロミネンス)”を設定。太陽を覆う神秘的な紅炎をイメージした彩度の高いカラーが室内のアグレッシブでスポーティなイメージをいっそう際立たせる。写真は“F SPORT”のインテリア
オーディオシステムにおいては、レクサスプレミアムサウンド10スピーカーシステムを全車に標準で設定。加えて、マークレビンソン17スピーカーシステムをメーカーオプションで用意する。また、高出力化したUSB端子(Type-C)をセンターコンソール前方に2カ所配置。センターコンソール後端にもUSB端子(Type-C)を2カ所配し、利便性を向上させた。さらに、センターコンソールの前方にはワイヤレス充電スペースを使いやすい位置に設定。同時に、各種スマートフォンに対応できるサイズとしたGen5(充電規格:Qi)を採用している。
先進安全運転支援システムのバージョンアップも見逃せない。予防安全パッケージ「Lexus Safety System+」では、プロアクティブドライビングアシスト[PDA]を新採用。歩行者/自転車運転者/駐車車両に対する操舵・減速支援や先行車に対する減速支援、カーブに対する減速支援、信号交差点に対する右左折時減速支援、車線内走行時常時操舵支援などを実施する。また、プリクラッシュセーフティの対象範囲を従来の歩行者[昼夜]、自転車運転者[昼]に加えて、自転車運転者[夜]および自動二輪車[昼]にまで拡大。支援機能については、交差点衝突回避支援の範囲を従来の右左折に加え、出会頭車両まで拡大したほか、アクティブ操舵機能付きの緊急時操舵支援、フロントクロストラフィックアラート[FCTA]、ドライバーモニター連携などの機能を追加した。さらに、レーダークルーズコントロール[ACC]ではミリ波レーダーおよび単眼カメラの検知範囲拡大などにより、前方認識範囲を広げたことで、先行車認識、進路判定、割り込み車検知などに対し、より優れた認識性能を確保。合わせて、音声対話サービスを使用した設定車速および車間設定の変更を可能とする。ほかにも、ロードサインアシスト[RSA]と発進遅れ告知機能[TMN]の支援機能の拡大や、レーンチェンジアシスト[LCA]の車線変更支援などを行った。
ソフトウェアについては、DCM(Data Communication Module)による無線通信で、レクサス販売店へ入庫することなく性能向上のためのソフトウェア更新が可能なOTA(無線通信)によるソフトウェアアップデート機能を設定。また、専用キーでのドア解錠で作動するプラスサポートも採用し、急アクセル時の加速抑制やプリクラッシュセーフティの交差点対向車注意喚起、ロードサインアシスト[RSA]での音声発話による注意喚起などを実施する。
高度運転支援技術のアドバンストドライブ[Lexus Teammate Advanced Drive](渋滞時支援)を採用したことも注目ポイント。自動車専用道路での運転において、渋滞時(0km/h~約40km/h)でレーダークルーズコントロールおよびレーントレーシングアシストの作動中に、ドライバーが前を向いているなど一定の条件を満たすとシステムが作動。認知、判断、操作を支援することで、ドライバーは渋滞時の疲労軽減が可能となり、より周囲に注意を払った安全運転を実現する。
特別仕様車の“F SPORT Mode Black Ⅴ”の概要に話を移そう。同車は従来から好評を博す“F SPORT Mode Black”の第5弾モデルに位置。今回はスポーティグレードの“F SPORT”をベースに、ブラック塗装を施したBBS製の19インチ鍛造アルミホイールを装着し、メーカーオプションとしてLEXUSロゴ入りのレッドブレーキキャリパーを設定する。一方でブラック基調のインテリアには、ウルトラスエードのドアトリムアームレスト/フロントコンソール上部や、ウルトラスエード(ブラック)/L tex表皮の前席スポーツシート(運転席ポジションメモリー/運転席・助手席ベンチレーション機能付)などを特別装備して、ISの特長である精悍かつシックな内外装にさらなる磨きをかけた。

▲“F SPORT Mode Black Ⅴ”は従来から好評を博す“F SPORT Mode Black”の第5弾モデルに位置。三眼フルLEDヘッドランプ(ロー・ハイビーム)&LEDフロントターンシグナルランプを標準で装備する
