ベントレーがクーペモデルのコンチネンタルGTをベースとする高性能バージョン「スーパースポーツ」を公開。カーボンファイバーボディキットを採用して総重量を2トン未満に抑えたうえで、パワートレインに666ps/800Nmを発生する純内燃機関の4リットルV8ツインターボエンジンを搭載して後輪を駆動。販売台数は世界限定500台
英国ベントレーは、クーペモデルのコンチネンタルGTをベースとするハイパフォーマンスモデル「スーパースポーツ(Supersports)」を発表した。販売台数は世界限定500台。日本への導入は現在調整中だという。
ブランド史上4台目となる“スーパースポーツ”のネーミングを冠し、“かつてないドライバー重視”を謳う新型スーパースポーツは、パワートレインに強化した純内燃機関の3996cc・V型8気筒DOHCツインターボエンジン(666ps/800Nm)、アクラポヴィッチと共同開発したチタン製スポーツエキゾーストシステム、専用セッティングの8速DCTおよび改良型クラッチを採用して後輪を駆動。リアにはトルクベクタリング用の電子リミテッドスリップデフ(eLSD)も組み込む。性能面では0→100km/h加速3.7秒、最高速度310km/hを実現した。
シャシー面では、前ダブルウィッシュボーン式/後マルチリンク式のサスペンションを踏襲したうえで、新設計のツインチャンバーダンパーおよびエアスプリングを装備。ダンパーはバンプとリバウンドをECUが独立して制御する。また、パワートレインとともに統合制御する3タイプの専用ドライブダイナミクスモード、日常走行用のベントレー、長距離走行での快適性を高めるツーリング、そしてクルマの潜在能力を最大限に引き出し、ローンチコントロールなどの性能向上機能を提供するスポーツモードを設定した。足回りも強化し、シューズにはManthey Racing製の22インチ鍛造アルミホイールを装着。仕上げはグロスブラックのほか、機械加工仕上げを用意する。さらに、制動機構にはカーボンセラミック(CSiC)ブレーキを装備。キャリパーはブラックで塗装され、オプションとしてレッドも選択可能とした。

▲シャシー面では新設計のツインチャンバーダンパーおよびエアスプリングを装備。ダンパーはバンプとリバウンドをECUが独立して制御する。パワートレインとともに統合制御する3タイプの専用ドライブダイナミクスモードも設定
「ベントレー史上最軽量、かつ最大のダウンフォース」と称するエクステリアについては、軽量かつ高剛性なカーボンファイバー材を随所に採用するとともに、専用設計のエアロパーツを組み込んだことがトピック。具体的には、スプリッターと一体化したカーボンファイバー製のフロントバンパーや、カーボンファイバー製のフロントダイブプレーン、カーボンファイバー製のフロントフェンダーダクト、カーボンファイバー製のルーフ、カーボンファイバー製のドアミラー、カーボンファイバー製のサイドシル、カーボンファイバー製のリアバンパーおよびリアディフューザー、カーボンファイバー製の固定式リアスポイラーなどを専用装備し、空力性能を高めるとともに車重をコンチネンタルGT比で約500kg軽い2000kg未満に収めた。外観をシックに決めるブラックラインスペシフィケーションや、レーザーカットおよびアルミニウムマトリックススタイルのフロントグリル、“Supersports”ロゴ入りサイドデカールなども標準で配備している。

2シーターで構成するインテリアは、モータースポーツのエネルギーと精密さを存分に盛り込んだことが訴求点。コンチネンタルGTに採用するリアシートは省かれ、代わってバスタブ形状で仕立てたカーボンファイバー製キャビンにヘルメット棚を統合して配備する。ラップアラウンドレザー部分には“Supersports”のロゴを入れた。また、レーストラック風のダイナミカをコクピット全体に施し、合わせてインパネをカーボンファイバー材で仕立て、助手席側のフェイシアとセンターコンソールには“Supersports”のロゴを、センターコンソールには“000/500”のシリアルプレートを貼付する。さらに、シートにはカーボンファイバー製インサートを配した電動調整式バケットシートを装着。ドア開口部には“Supersports ”ロゴ入りトレッドプレートを配備した。内装の仕様については、単色またはデュオトーンのカラーバリエーション、プライマリーハイド、セカンダリーハイド、アクセントカラーからなる専用トライトーンカラーを設定している。
なお、新型スーパースポーツの受注開始は2026年3月からで、生産は2026年第4四半期にスタート。デリバリーは2027年初頭からを予定している。
