ランボルギーニのデザイン部門のチェントロスティーレ20周年を祝う特別限定モデル「Fenomeno(フェノメノ)」が登場

ランボルギーニがデザイン部門のチェントロスティーレ20周年を記念した特別仕様車「Fenomeno(フェノメノ)」を発表。個性的なデザインと専用開発されたエアロダイナミクスを採用したうえで、パワートレインにはミッドシップ配置の6.5リットルV12エンジンに8速DCT組込の1基を含む3基の電気モーター、軽量・高出力のリチウムイオン電池で構成するハイブリッドシステムを搭載し、システム最高出力は1080hpを発生。販売台数は世界限定29台

 伊ランボルギーニは米国カリフォルニア州ぺブルビーチで8月15日(現地時間)に開催されたモントレー・カー・ウィーク2025において、特別限定モデルの「Fenomeno(フェノメノ)」を披露した。

▲ランボルギーニがデザイン部門のチェントロスティーレ20周年を記念した特別限定モデル「Fenomeno(フェノメノ)」を発表。車名のFenomenoは2002年にメキシコで勇敢に戦った闘牛に由来し、イタリア語とスペイン語で“驚異的な”という意味も持つ

▲ランボルギーニがデザイン部門のチェントロスティーレ20周年を記念した特別限定モデル「Fenomeno(フェノメノ)」を発表。車名のFenomenoは2002年にメキシコで勇敢に戦った闘牛に由来し、イタリア語とスペイン語で“驚異的な”という意味も持つ

 ランボルギーニのデザイン部門であるチェントロスティーレ(Centro Stile)の設立20周年を記念した今回の特別限定モデルは、個性的なデザインと専用開発されたエアロダイナミクスを採用したうえで、ランボルギーニ史上最もパワフルな自然吸気V12エンジンに 3基の電気モーターを組み合わせたパワートレインを搭載して、唯一無二の“Few Off”ハイパースポーツに仕立てたことが特徴。車名のFenomenoは2002年にメキシコで勇敢に戦った闘牛に由来し、イタリア語とスペイン語で“驚異的な”という意味も持っている。

▲ランボルギーニのV12スーパースポーツのDNAを踏襲しながら、ランボルギーニの新たなデザインマニフェストであり、意外性のある極めて上質なテーマ性の“ハイパーデザイン”をロングテールのスーパースポーツモデルで展開。ボディサイズは全長5036×全幅2072(ドアミラー含2266)×全高1161mm/トレッド前1730×後1711mm/ホイールベース2779mm、乾燥重量は1772kgに設定

▲ランボルギーニのV12スーパースポーツのDNAを踏襲しながら、ランボルギーニの新たなデザインマニフェストであり、意外性のある極めて上質なテーマ性の“ハイパーデザイン”をロングテールのスーパースポーツモデルで展開。ボディサイズは全長5036×全幅2072(ドアミラー含2266)×全高1161mm/トレッド前1730×後1711mm/ホイールベース2779mm、乾燥重量は1772kgに設定

 まずエクステリアは、ランボルギーニのV12スーパースポーツのDNAを忠実に踏襲しながら、ランボルギーニの新たなデザインマニフェストであり、意外性のある極めて上質なテーマ性の“ハイパーデザイン”をロングテールのスーパースポーツモデルで展開したことがトピック。単一の線で描かれるシルエットやメインキャビンの上質なアーキテクチャなどによって、最高レベルの機能性と至高の純度を誇る美しさを具現化する。2024年に公開したアウトモビリ・ランボルギーニの新ロゴも配備した。

 各部のアレンジにもこだわり、フロント部は張り詰めた流線形を広がりのある力強い面に組み合わせたうえで、ランボルギーニのレーシングモデルからインスピレーションを受けた2つの大きなエアインテークを組み込むフードや、ランボルギーニの猛牛の角をオマージュしたDRLのライトシグネチャー、カーボンファイバー製のフロントスプリッターを視覚的にまとめる“Y”形状のアレンジなどを採用して、精悍かつ先進的なマスクを創出する。一方でサイドビューは、ランボルギーニの典型的なシルエットを再解釈。フロントフードの先端からリアまでを、サーキット専用モデルのエッセンサ(Essenza)SCV12の“ロングテール”と同様に1本のラインで仕立て、ここにレース由来のカーボンファイバー製のフィンやボリューム感あふれるフェンダーアーチなどを配して、流麗でクリエイティビティあふれるフォルムを構築した。また、ランボルギーニのV12スーパースポーツのアイデンティティといえるシザーズドアを新デザインで配備し、さらに足もとには新造形のタービンデザインを採用したカーボン製シングルナット鍛造ホイール(前21/後22インチ、タイヤは前265/30R21/後355/25R22サイズのブリヂストンPOTENZA SPORTランフラット)を組み込んだ。そしてリアセクションは、前述した1本のラインが車体と後端部を区切るとともに、先進的なY字を垂直に取り入れたコンビネーションランプや、高い位置に配した六角形枠のエキゾーストエンド、新造形の大型ディフューザーなどを配備して、大胆かつ印象的な後ろ姿を演出する。ボディサイズは全長5036×全幅2072(ドアミラー含2266)×全高1161mm/トレッド前1730×後1711mm/ホイールベース2779mm、乾燥重量は1772kg、前後重量配分は43:57に設定。ローンチモデルのボディカラーとして、カーボンパーツとのコントラストが映えるイエロー ジャッロ クリオス(yellow Giallo Crius)を採用した。

▲張り詰めた流線形を広がりのある力強い面に組み合わせたうえで、ランボルギーニのレーシングモデルからインスピレーションを受けた2つの大きなエアインテークを組み込むフードや、ランボルギーニの猛牛の角をオマージュしたDRLのライトシグネチャー、カーボンファイバー製のフロントスプリッターを視覚的にまとめる“Y”形状のアレンジなどを採用して、精悍かつ先進的なフロントマスクを創出する

▲張り詰めた流線形を広がりのある力強い面に組み合わせたうえで、ランボルギーニのレーシングモデルからインスピレーションを受けた2つの大きなエアインテークを組み込むフードや、ランボルギーニの猛牛の角をオマージュしたDRLのライトシグネチャー、カーボンファイバー製のフロントスプリッターを視覚的にまとめる“Y”形状のアレンジなどを採用して、精悍かつ先進的なフロントマスクを創出する

▲サイドビューは“ロングテール”を基調にレース由来のカーボンファイバー製のフィンやボリューム感あふれるフェンダーアーチなどを配して、流麗でクリエイティビティあふれるフォルムを構築

▲サイドビューは“ロングテール”を基調にレース由来のカーボンファイバー製のフィンやボリューム感あふれるフェンダーアーチなどを配して、流麗でクリエイティビティあふれるフォルムを構築

▲リアセクションは1本のラインが車体と後端部を区切るとともに、先進的なY字を垂直に取り入れたコンビネーションランプや高い位置に配した六角形枠のエキゾーストエンド、新造形の大型ディフューザーなどを配備して、大胆かつ印象的な後ろ姿を具現化

▲リアセクションは1本のラインが車体と後端部を区切るとともに、先進的なY字を垂直に取り入れたコンビネーションランプや高い位置に配した六角形枠のエキゾーストエンド、新造形の大型ディフューザーなどを配備して、大胆かつ印象的な後ろ姿を具現化

▲リアホイール前のNACAダクトのパネルには“Fenomeno”ロゴを配する

▲リアホイール前のNACAダクトのパネルには“Fenomeno”ロゴを配する

 エアロダイナミクスも最大限に重視。2つのサイドエアカーテンを形作るアタッチメントをフロントスプリッターに配したほか、空力負荷を増加させるS-Ductフロントシステム、空気を導くようアレンジしたドア、エンジンルームの冷却性を引き上げるサイドの大型エアインテーク、アンダーボディから気流を集めてリアブレーキの冷却ダクトへと風を導くリアホイール前のNACAダクト、整流効果を高める凹型のルーフ、オメガ形状の可動翼を配した可動式リアウィング、新造形のリアディフューザーなどを装備して、空力効率をマキシマムに高めている。

▲2つのサイドエアカーテンを形作るアタッチメントをフロントスプリッターに配したほか、空力負荷を増加させるS-Ductフロントシステム、空気を導くようアレンジしたドア、エンジンルームの冷却性を引き上げるサイドの大型エアインテークなどを装備してエアロダイナミクス性能を高める

▲2つのサイドエアカーテンを形作るアタッチメントをフロントスプリッターに配したほか、空力負荷を増加させるS-Ductフロントシステム、空気を導くようアレンジしたドア、エンジンルームの冷却性を引き上げるサイドの大型エアインテークなどを装備してエアロダイナミクス性能を高める

▲整流効果をアップさせる凹型のルーフを配備

▲整流効果をアップさせる凹型のルーフを配備

 2シーター構成のインテリアは、既存の“feel like a pilot”コンセプトに新解釈を加えたことが注目点。スポーツパッド装備のセンターコンソールからドアパネル、スポーツバケットシートなど、コクピットにはカーボンファイバー材をメインに使用する。専用アレンジのカーボンファイバー製エアベントは、3D印刷技術を使用して製作した。また、3基のデジタルディスプレイにより物理的なボタンを省略し、すっきりとしたインストルメントパネルおよびセンターコンソールを実現。さらに、アンビエントライトシステムが“宇宙船”のようなコクピットを強調する。シートについては、レーシングカーを思わせるカーボンファイバー製シェルの専用バケットタイプを装着した。なお、内外装の仕様に関してはオーダーメイドプログラムのアド・ペルソナム(Ad Personam)も選択可能である。

▲スポーツパッド装備のセンターコンソールからドアパネル、スポーツバケットシートなど、コクピットにはカーボンファイバー材をメインに使用。また、3基のデジタルディスプレイにより物理的なボタンを省略し、すっきりとしたインストルメントパネルおよびセンターコンソールを実現する

▲スポーツパッド装備のセンターコンソールからドアパネル、スポーツバケットシートなど、コクピットにはカーボンファイバー材をメインに使用。また、3基のデジタルディスプレイにより物理的なボタンを省略し、すっきりとしたインストルメントパネルおよびセンターコンソールを実現する

▲レーシングカーを思わせるカーボンファイバー製シェルの専用バケットシートを装着

▲レーシングカーを思わせるカーボンファイバー製シェルの専用バケットシートを装着

 基本骨格に関しては、航空工学からインスピレーションを受けたマルチテクノロジーカーボンファイバー製モノコックを採用し、ここに炭素繊維強化プラスチック(CFRP)材とアルミニウム材を組み合わせた多素材アプローチのボディを組み合わせる。一方でシャシーについては、進化版の前後ダブルウィッシュボーン式サスペンションに手動で調整可能なレーシング仕様のパッシブショックアブソーバーを配備。操舵機構には、専用セッティングのEPS(電動パワーステアリング)を採用する。制動機構には前φ420×厚40mmディスク/後φ410×厚32mmディスクのカーボンセラミックブレーキシステム“CCM-R Plus”を装備した。

▲進化版の前後ダブルウィッシュボーン式サスペンションに手動で調整可能なレーシング仕様のパッシブショックアブソーバーを配備

▲進化版の前後ダブルウィッシュボーン式サスペンションに手動で調整可能なレーシング仕様のパッシブショックアブソーバーを配備

▲制動機構にはカーボンセラミックブレーキシステム“CCM-R Plus”を組み込む

▲制動機構にはカーボンセラミックブレーキシステム“CCM-R Plus”を組み込む

 パワートレインはミッドシップ配置の自然吸気6498cc・V型12気筒DOHCエンジン(最高出力835hp/9250rpm、最大トルク725Nm/6750rpm)に、8速デュアルクラッチトランスミッション組込の1基を含む3基の電気モーター(2基の独立モーターはフロントに配備。最高出力は各110kW)、パウチセルのリチウムイオンバッテリー(総電力量7kWh)でハイブリッドシステムを構成。システム総出力は1080hpに達し、最高速度は350km/h以上、0→100km/h加速は2.4秒と公表する。また、統合制御システムとしてランボルギーニ車に初搭載の6Dセンサーおよび新ビークルダイナミクス制御ロジックを採用。6Dセンサーは3軸(左右、前後、上下)すべての加速度と角速度(ピッチ、ロール、ヨー)をリアルタイムに測定し、この情報によって車両の速度、横滑り角、即時のタイヤと路面の摩擦係数の高精度の推定を可能とした。

▲パワートレインはミッドシップ配置の自然吸気6498cc・V型12気筒DOHCエンジン(835hp/725Nm)に、8速デュアルクラッチトランスミッション組込の1基を含む3基の電気モーター、パウチセルのリチウムイオンバッテリーでハイブリッドシステムを構成。システム総出力は1080hpを発揮

▲パワートレインはミッドシップ配置の自然吸気6498cc・V型12気筒DOHCエンジン(835hp/725Nm)に、8速デュアルクラッチトランスミッション組込の1基を含む3基の電気モーター、パウチセルのリチウムイオンバッテリーでハイブリッドシステムを構成。システム総出力は1080hpを発揮

 なお、Fenomenoの販売台数は世界限定で29台を予定している。

▲Fenomenoの販売台数は世界限定29台

▲Fenomenoの販売台数は世界限定29台

 

 

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