80年代初頭、突如日本で起きた50’s ブーム。アメリカの50年代のカルチャーをベースにしたこのブーム、原宿にあったファッションショップ『クリームソーダ』には、ドクロやティミー(猫)やのキャラやヒョウ柄のアイテムを求め、全国から10代の若者が殺到し(当時、東京への修学旅行の際の定番スポットだった)、『クリームソーダ』の定員が結成したロカビリーバンド、ブラック・キャッツの音楽に熱中、代々木公園の歩行者天国では、男は革ジャン&リーゼント、女はポニーテールにサークルスカート姿でツイストを踊るローラー族が出現、アメリカの50年代を舞台にした青春映画『グリース』は大人気となり、ロックンロールがたっぷりと収録されたったサウンドトラックが大ヒットとなった。
その80年代50’s ブームを音楽の面から振り返る書籍『『東京ロカビリー・ジェネレーション80s』がシンコーミュージックから2025年7月8日に出版された。
主に当時の関係者のインタビューで構成されており、
仕掛け人の一人、編集者・作家の森永博志(残念ながら死去によりラストインタビューとなった)、ブラック・キャッツのメンバーの久米浩司、このカルチャーに強い影響を受けたミュージシャンの岩川浩二、元ラッツ&スターの佐藤善雄、元チェッカーズの武内亨、ロカビリー界の重鎮のビリー諸川、元ヒルビリー・バップスの川上剛らのロングインタビューが掲載されている。
キャロルから始まり、クールス、シャネルズ、ブラック・キャッツ、チェッカーズが奏で80年代50’s ブームを彩ったロックンロール&ロカビリー&ドゥワップ。今まで、日本の音楽史では語られることが少なかった、この音楽の存在をこの書籍は見事に明らかにしている。
タイトル:『東京ロカビリー・ジェネレーション80s』
出版社:シンコーミュージック・エンタテインメント
発売:2025年7月8日
仕様・価格:本田隆 著 A5判/296頁/定価2,970円
公式サイト:https://www.shinko-music.co.jp/item/pid0656229/