【復刻版カタログ】勝利のためのマシン、スポーツ4WD技術を高度に磨いた1994年「トヨタ・セリカGT-FOUR WRC」の勇姿

1994年 トヨタ・セリカGT-FOUR WRC（ST205型）

「トヨタ・セリカGT-FOUR WRC」の復刻版カタログ。カタログは1994年2月版（原寸297×246mm、8㌻編集）。ST205型セリカGT-FOUR WRCは、その名称からも理解できるとおりWRC（世界ラリー選手権）の1994年シーズン参戦ベースモデルとして登場した限定車。世界2500台のうち日本国内で2100台が販売された。ST205型GT-FOURは、当初からWRCでの戦闘力を高める工夫を盛り込み開発。そのため限定車のWRCと標準モデルとの差は少なかった。特別アイテムは専用大型リアスポイラーとフードエアスクープ程度。255ps/31.0kgmを発揮する3S-GTE型2リッターターボや、フロントにスーパーストラット式サスペンションを導入した足回り、圧倒的なトラクション性能を誇ったフルタイム4WDメカニズムに変更はなかった。ボディサイズは4420×1750×1305mm。ST205型は1994年10月のラリー・オーストラリアからWRCに参戦。1995年5月のツールド・コルスで初優勝する。しかし、その後10月のラリー・カタルニアの車両検査で技術規定違反が発覚。WRC出場禁止の処分が下された。先代のST185型と同様の大活躍が期待されたが、ST205型のWRCチャレンジはあっけなく幕を閉じた。

資料提供／ブックガレージ