音源収入の減少とライブの重要性、“ファンクラブ限定ライブ”の台頭

Vaundy

 音楽業界において、かつてはCDの売上がアーティストの主要な収入源であった。しかし現在では、CDの販売数は激減しており、特に若年層においてはCD再生機器を持たない人が大多数となりつつある。

 代わって登場したダウンロード販売やストリーミング配信だ。しかしこれらも、実は大きな利益を生むものではない。

iTunes Storeなどでのダウンロード販売は、1曲250円のうち約70%が制作サイドに入る計算で、アーティスト自身には1万件の購入でようやく20万円になるぐらい。

 現在の主流であるストリーミング配信は再生単価は1回あたりおよそ0.4〜0.7円ほど。100万回再生されても、アーティストの手元に入るのは配信代行業者やレーベルの取り分を差し引く前で、20~30万円程度に過ぎない。現在は大ヒットを飛ばさない限り、アーティストが音源販売だけで生活していくのは非常に困難になっているのだ。

 このような厳しい収益構造の中、公演を行えば行うほどチケット収入、グッズ販売、ライブ配信で収入が見込まれるライブ公演が重要視されるようになったのだ。

 誌面では、アリーナクラスのホールツアー、映画館でのライブ上映、音楽フェス、対バンライブ、ライブ配信といった多様なライブ形態について解説したが、加えて近年注目を集めているのが“ファンクラブ限定ライブ”である。

 ファンクラブ限定ライブとは、ファンクラブ会員のみが参加できるライブであり、「アーティストとの距離が近い」「少人数制」「特別な演出」といった特徴を備えている。一般の公演と比較して、より密接にアーティストを応援したいという熱量の高いファンにとって、極めて魅力的な機会となっている。

 “推し活”という言葉に象徴されるように、ファンの応援スタイルが深化する中で、このような限定ライブは今後さらに広がっていく可能性を秘めている。

 現在、Vaundy がファンクラブ会員を限定としたホールツアー『Vaundy one man live VAWS hall tour “little punk”』を2025年11月16日まで開催中だ。このツアーのみの限定グッズも数多く発売されている。

Vaundy プロフィール

作詞、作曲、アレンジを全て自分でこなし、デザインや映像のディレクション、セルフプロデュースも手掛けるマルチアーティスト。2019 年春頃から YouTube に楽曲を投稿開始。

「東京フラッシュ」「不可幸力」など、耳に残るメロディーを持つ、幅広いジャンルの楽曲を発表すると、瞬く間に SNS で話題に。サブスク令和時代の象徴的な存在として注目を集めており、14 曲が 1 億回再生を突破、日本男性ソロアーティスト 1 位の記録を打ち出している。2023 年冬現在、YouTube・サブスクリプションのトータル再生数は、54 億回以上を突破。リリース配信楽曲は長期にわたりチャートイン。CM、ドラマ、アニメなど各方面で、タイアップ曲に多数起用されている。

「地球儀 with Vaundy/Aimer」「おもかげ」(milet×Aimer×幾田りら)、「逆光」(Ado)など、フィーチャリングでの参加や楽曲提供及びプロデュースでその手腕を余すことなく発揮。菅田将暉「惑う糸」では、初のミュージックビデオの監督も務めた。その波は海を越え、LAUV からオファーを受けグローバルリミックスアルバムへの参加や、グローバルチームにて制作された「不可幸力 (Global Dance Video)」が世界的なカルチャーサイト Nownessピックアップされるなど、国内外での活動も積極的に行う。

2022 年12 月31 日、第73 回NHK 紅白歌合戦に初出演。「怪獣の花唄」「おもかげ(produced by Vaundy)」(milet×Aimer×幾田りら×Vaundy)、2 曲をライブにて披露。各サブスクリプションにて首位を取得するなどチャートアクション含めて大きな話題を集めた。

2023年11月15日、前作『strobo』より約3年半ぶりとなる全35曲入りCD2枚組の2ndアルバム『replica』をリリース。「花占い」「踊り子」「恋風邪にのせて」「CHAINSAW BLOOD」「そんなbitterな話」など多くのストリーミングヒット曲と新曲で構成され、チャートアクション、パッケージ含めて大きな話題を呼んだ。

2024年には、『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』 主題歌「タイムパラドックス」が自身最速で1億回再生突破。8月公開『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』のダブル主題歌として書き下ろした「ホムンクルス」「Gift」、TBS系ドラマ『ライオンの隠れ家』主題歌「風神」も各映画、ドラマのヒットと共に、さらなる広い世代に認知された楽曲となった。同年12月31日には、第 75 回 NHK 紅白歌合戦に 2回目の出場。自身のヒットソング「踊り子」を披露。Vaundy初のドキュメンタリーとなったNHK総合 『Venue101 Presents Documentary on Vaundy モノづくりと生きてゆく』 の放送は、Vaundyの生き方や音楽・モノづくりと真摯に向き合う姿勢に反響が集まる。

2025年は、Vaundyが毎月楽曲リリースを公言。TVアニメ『SAKAMOTO DAYS』「走れSAKAMOTO」、
テレビ朝日系ドラマ『PJ~航空救難団~』主題歌「僕にはどうしてわかるんだろう」、是枝裕和監督作品『ラストシーン』主題歌「まじで、サヨナラべぃべぃ」等、次々と楽曲を発信している。

開催したライブは全て即日完売。自身初となる日本武道館2days公演は26000人を動員、2023年秋開催初の全国アリーナツアー(6都市12公演)は150,000人を動員。
2024年秋にはアルバム「replica」を引っさげた全国10都市20公演アリーナツアーは約250,000人を動員。
2025年7月からはオフィシャルサイト会員限定 全国13都市28公演ホールツアーを開催。
2026年には自身最大規模 男性ソロアーティスト史上最年少記録となる4大都市ドームツアーの開催も決まっている。

唯一無二の天性の声、ジャンルに囚われない幅広い楽曲センス、破格の才能を感じさせる多面的な音楽表現で、
ティーンを中心にファンダムを急速に拡大し、令和の音楽シーンを牽引している。

Vaundy 公式サイト&SNS

HP:https://vaundy.jp/
YouTube :https://www.youtube.com/c/Vaundy/videos
Instagram:https://www.instagram.com/vaundy_engawa/
X:https://twitter.com/vaundy_engawa

 

 

 

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