2025年9月7日(現地時間)、ニューヨーク州・ロングアイランドで、 第42回 MTV Video Music Awards(VMAs) が司会をラッパー/俳優の LL Cool Jはつとめ開催された。
この年度の VMAs は、女性ポップ・アーティストが強く際立った年だった。レディー・ガガ は「Artist of the Year」を含む4冠を達成。アリアナ・グランデ も「Video of the Year」などを受賞して3冠。また、サブリナ・カーペンターが Album of the Year を受賞するなど、ポップ/映像主導の賞も幅広かった。
ステージで大きな注目を集めたのは、レジェンドバンド・エアロスミスのスティーヴン・タイラーと UK ロック・シーンを牽引する若手、ヤングブラッドの競演による オジー・オズボーン追悼パフォーマンス だった。
この夜のステージは、オズボーンの息子ジャック・オズボーンと孫たちからのビデオメッセージで幕を開けた。ジャックは、「父がこの時を見ていたら喜ぶだろう」とコメントし、家族全員で「Let’s go crazy」のフレーズを声を合わせて送った。
パフォーマンスでは、まずヤングブラッドが登場してオジーのソロの代表曲「Crazy Train」と「Changes」をパフォーマンス、ギターにはヌーノ・ベッテンコートや長年オジー・オズボーン・バンドでキーボードを担当したアダム・ウェイクマン(父はイエスのリック・ウェイクマン)らとともにロックなパフォーマンスを披露した。
その後、ステージ中央の両端からエアロスミスのヴォーカリスト、スティーヴン・タイラー、ギタリストのジョー・ペリーが登場して「Mama, I'm Coming Home」をパフォーマンス。アメリカを代表する生きる伝説の登場に会場は大盛り上がりとなり、途中にスティーヴンは声帯を痛めてツアー引退を発表したとは思えないシャウトも繰り出した。途中からヤングブラッドも再登場し、ジョー・ペリーもギターソロを奏でるなど、世代を超えた華のあるロックスター3人がステージを共にした。
ヤングブラッド自身も、オジーとの親交や尊敬を公言しており、このステージは彼にとっても意味深いものだったと言える。パフォーマンス終了後、彼は「Ozzy forever, man!」と宣言してステージを去った
この共演は単なる追悼を越えて、世代を超えたロックの継承 を象徴する瞬間として、ファンから大きな反響を呼んだ。