2025年上半期の売り上げが発表!アナログ・レコード市場、再び成長の兆し

 2025年上半期、アナログ・レコードの売上は枚数・金額ともに前年を上回る結果となった。SoundScan Japanの集計によると、アナログ・シングルの売上枚数は約6.4万枚、アナログ・アルバムは約37.7万枚、合計で約44.1万枚の販売数を記録し、前年比110%の伸びを示した。

 金額ベースでもシングルが約2億円、アルバムが約20億円、合計で約22億円。これも前年同期比で113%の上昇となっている。この数字は、アナログ盤というニッチなフォーマットにおいても、一定の根強い支持および再評価の動きが継続していることを如実に示している。

 注目すべきは、アーティスト別売上金額で BLANKEY JET CITY が約9,900万円を売り上げ、1位に立ったことだ。この結果の背景には、かつて解散したロックバンドの作品をアナログ化してリリースする動きがある。実際、2025年に入り BLANKEY JET CITY のオリジナル・アルバム全6作品が初アナログ化されたことが売上拡大に繋がったとされている。
1  BLANKEY JET CITY — 約9,900万円
2山下達郎 — 約8,400万円
3THEE MICHELLE GUN ELEPHANT — 約7,600万円
4 シュガー・ベイブ — 約6,600万円
5久石譲 — 約6,400万円

 他ランキングでは、アルバム部門でトップとなったのはシュガー・ベイブ『SONGS 50th Anniversary Edition』。また、山下達郎の『MELODIES(2025 Vinyl Edition)』『BIG WAVE(2025 Vinyl Edition)』も上位に名を連ねている。
1『SONGS 50th Anniversary Edition』シュガー・ベイブ
2『MELODIES (2025 Vinyl Edition) 』山下達郎
3『BIG WAVE (2025 Vinyl Edition) 』山下達郎
4『cult grass stars 』THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
5『THANK YOU SO MUCH』サザンオールスターズ

 シングル部門では、シュガー・ベイブ『DOWN TOWN』が首位を獲得。他にも浜田省吾、AIDO、聖飢魔Ⅱらの楽曲がチャート上位に入っており、主に往年の名曲・名盤がアナログ再発としての存在感を発揮している。

1「DOWN TOWN」シュガー・ベイブ
2「B面に恋をして」浜田省吾
3「Kiss U Dead Or Alive」聖飢魔Ⅱ
4「二人の夏 / 恋の西武新宿線」AIDO
5「冬の花」宮本浩次

 こうした結果からは、リアルタイムでは触れてこなかった世代がアナログ盤を通じて「過去の音楽」に出会う動きも活発であることが伺われる。今後もこの動きは続いていくだろう。

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